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外道ノ転生  作者: 西の雷鳥
第四章 北方編
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海港都市ジリル

 その後、私達はギルドの寮に荷物を置いて、街の観光に出かけた。

 部屋はオーガスさんが無料で貸してくれた。

 多少の出費は気にならないほどの金を持ってはいるが、ありがたいな。


「ほぉ〜すごいもんだなぁ〜」


 そして私達はジリルの港に来た。

 やはりジリルに来たらここに来ねば始まるまい。


 ジリルには大きな商船が多数停泊していたが、その中でも目を引くのは……


「あれがジリルの軍艦か!」


 大陸最強のジリル海軍が誇る軍艦である。

 巨大な鉄の塊が海に浮く姿は圧巻の一言だ。


「すごいな。よくあれが浮くよな」

「ジリルの造船技術は世界一だからね。あの船はさらに魔力を動力として動くから機動性も申し分ない」

「あんなにデカいのを動かす魔力って相当な量だろ?」

「そこが一番のネックみたいだね。巨大な魔石に魔力を事前に溜め込むらしいけど、使いどころが難しいらしい」


 なんかツルギが詳しいな。


 そうか、あの船は魔力を動力として動いているのか。

 魔導工学ってやつだ。

 バリスさんはそれが専門らしい。


「ゴルドにも港があったけど、あんなデカい鉄の塊なんて無かったよな」

「ええ。そうですね。まぁ魔王軍には必要ないと考えている人も多いらしいですが」

「何でだ?」

「魔帝国でジリルの海軍に当たるのは第六軍団なのですが、その戦法は殆どが敵の船に乗り込んでの白兵戦です。船には機動力さえあればいいと考えているので、鉄の船は必要とされてないんです」

「ジリルの軍艦には魔大砲とかも備え付けられているんだろ?勝てるのか?」

「魔帝国はジリルと戦争をしたことがないので、それは分かりませんが……今の第六軍団長『流麗の海姫』ゼノス様は敵の船に1人で乗り込み壊滅させる事が出来るとか……」


 何それ怖い。

 何が『流麗の海姫』だよ。

 化け物じゃねぇか。


「魔王軍全体としてはそうでもないのですが、第六軍は個人主義が強く、個人の力頼みのような所がとりわけて強いそうです」

「大丈夫なのか?」


 それで戦争して勝てるのだろうか。

 集団戦においてはシステム化された連携が重要だ。

 個人の力など集の連携の前には飲み込まれるのがさだめだ。


「ていうか、やっぱジーナは詳しいな」

「お父様がよく話してくださるので……」


 さすが名門ロールクレインのご令嬢といった所である。

 ていうかゼルシアのおっさん、娘に軍の内情喋ってやがんのか。


「まぁ海ではジリルに勝ち目がないとして……陸はどうだと思う?」

「君はどういう目線でそういう事を言ってるの?」

「ただの興味だよ」


 別にこのジリルの街を落とそうってわけじゃあない。


「山脈のせいで進軍ルートが限られるからね。それにあの城壁だ。ジリルの陸軍の力は分からないけど、落としにくそうだね」

「空は?最近の戦争では飛竜騎士やペガサスナイトとかの空軍って戦力が重要なんだろ?」

「魔王軍では第五軍団にあたる戦力ですね」


 飛竜騎士ってのは、幼竜の頃から飛竜を育てることで、飛竜に乗る事を可能とした戦士だ。

 小さい頃から育てるといっても飛竜は気性が荒く、乗りこなすのは大変なので数は少ないそうだが、その戦力は軍の花形ともなりうる。

 ペガサスナイトも似たようなものだ。

 ペガサスは飛竜よりも大人しい分、速さでは劣るが、持久力がある。


 空の戦力ってのは高所から敵を一方的に攻撃出来るからその分だけ有利だ。

 城壁の高さも関係ない。


「いや、難しいんじゃないかな。イェリデ山脈には飛竜がうようよいる。縄張り意識が強いから上空を通ろうとしたらすぐに襲われちゃうよ」


 へー。

 そうなんだ。


「すごいな。まさに鉄壁じゃないか」

「ジリルは公国建国前から、500年以上落とされた事がないそうだからね」


 それはすごい。

 イェリデ山脈という天然の城壁に最強の海軍。

 相手にしたくないなー。

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