ガールミーツボーイ?
ジーナ目線のSSです
「えっと……ルイマーク通り……?」
ルイマーク通りルイマーク通り……
……ダメです。
見つかりません。
「地図の方が間違っているのでしょうか?いやリースさんに限ってそれはないですね」
リースさんから貰った地図とにらめっこしますが、自分の現在地すら分かりません。
「うう……どこで間違えたんでしょう……」
せっかく初めて1人でリースさんの家に伺うというのに……
これはかなりマズイです。
この前魔法を練習した場所はどこだったんでしょう……
リースさんは、1人で街も歩けない不甲斐ない弟子を見てどう思われるでしょうか……
「ど、どうしましょう……」
「どうしたんだ、お前?」
「ひっ!?」
後ろから急に声をかけられて、変な声を出してしまいました。
口を押さえつつ後ろを振り返ります。
「何か困ってんのか?」
「えっ……あの……」
後ろには見知らぬ獣人の男の子が立っていました。
喋る時にピクピク動く耳の特徴から狼の獣人かもしれません…
「え、実は……えっと……」
「ん?何だ?」
「あの……あの……!」
「さっさと言えよ」
男の子の顔が私の顔に近づいてきます。
怖い。
ていうか……近いです!
「ふぇぇぇ……」
「ん?顔真っ赤だぞ」
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「ふーん。お前リースの友達だったのか」
「は、はい。友達というか弟子……です」
なんとか時間をかけ男の子にて状況を説明することが出来た。
うう……緊張しました……
「ん?デシ?何だそれ?」
「……お友達です」
さっきから何か会話がちぐはぐです。
噛み合いません……
「で、リースの家に行きたいのか?」
「はい。そうなんです。事前に地図はもらっていたんですけど……」
「お前、見かけない顔だけど、家どこ?」
「お城の近くです」
私の顔を見かけないのも無理もありませんね。
私は普段は家とお城の間を往復しているだけです。
ここまで家から離れたのは初めてです。
「だったら、リースの家は正反対の方向だぞ」
「え?」
「街の反対側だ」
……なんということでしょう!
やっぱり私が間違ってたのです!
恥ずかしい!
「お前あれか!方向ウンチってやつか!」
「お、音痴です!何ですかそれは!」
「どっちでも一緒だろ!」
「違います!」
ウ……はしたないです!
道行く人達がこっち見てます!
顔から火が出てしまいそうです。
「顔上げろよ」
「うう……恥ずかしいです……」
「ああ……もう!」
その時、ガッと肩を掴まれました!
私は思わず顔を上げます。
男の子と目が合いました。
「お前、名前は?」
何でしょう?
心臓がバクバクしてしまいます。
とても真っ直ぐ私の目を見つめてきます。
「ジ、ジーナです」
「ジーナか!俺はダース!よろしくな!」
そして男の子……ダースさんは太陽のような笑みを浮かべました。
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「精霊契約魔法も大分上達したなぁ」
「いえ、そんな……発動中は魔力も消費し続けますし……」
「まぁ燃費の悪さはこれからの課題だな〜」
今日も私はリースさんと一緒に湖で魔法の練習をしています。
「そういえばダースさんにこの前のお礼がしたいんですけど……」
「ダース?そういえばこの前、あいつと一緒に来たな。何かあったのか?」
「いえ……途中で知り合いまして……」
あの日、私が迷った事はリースさんには言っていないです。
だって恥ずかしいじゃないですか……
「ダースさんのお家を教えていただけないでしょうか?」
「あいつの家を教えるのならいいけど、あいつはもうこの街にいないぞ?」
「え……?」
ダースさんが……もういない?
「ああ。ジーリオン大陸に行っちまったよ」
「そ、そんな……」
お礼もまだちゃんと出来ていないのに……
いや、残念なのはお礼が出来ない事だけじゃありません…
何なんでしょう……
この気持ちは……?




