表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
外道ノ転生  作者: 西の雷鳥
第五章 闘技大会編
100/327

リースVSジーナその2

「これが狙いか……!」

「気付かれましたか」


 ジーナは何も考えずに魔法を使っているのではない。

 よく観察してみると、魔力消費の低い下級魔法を絶妙なタイミングでバラまいている。

 私に『絶空』を使わせ続けるために。


 『絶空』は万能の防御魔法だ。

 完全に発動さえすれば、アビリティ等の例外を除いて全ての攻撃を無力化する。

 その分魔力消費も膨大だ。


 このままでは、ジーナより先に私の魔力が尽きる!


 今の状態で『絶空』を解けば魔法でボコボコ。

 解かなければジリ貧でボコボコ。


「ジーナ、お前……対策は万全ってわけか……」


 どうする?

 早く打開策を見つけなければ……

 時間をかければかけるだけ魔力を浪費してしまう。


 集中して時間をかければ別の魔法を同時に展開する事はおそらく可能だ。

 だが並の魔法では物量差で押しつぶされる。


 魔弾の弾道を変えたように『我空』でジーナの魔法を操るというのもあるが、多分無理だ。

 ジーナの魔法には精霊の加護がある。

 操るのは容易ではない。


 『我空』で避けきれる量でもないしな。

 と……なると……


 一か八か……


「はぁっ!」

「っ!?一体何を!?」


 二重に魔法を発動させるまでもない。

 私は『絶空』の効果半径を倍にした。

 一瞬だけである。


 だが、その一瞬でジーナの連撃は途切れることとなる。

 私は地面を蹴って横に走る。


 ジーナの射線上から逃れるためだ。

 上手くいくかは博打だったが大丈夫なようだ。

 拘束状態からは脱する事が出来た。


「一筋縄ではいきませんね!」

「当たり前だ!」


 だが正直、今は劣勢だと思う。

 今ので魔力もかなり消費してしまった。

 このままだと私の方が先に魔力が尽きる。


 ジーナは牽制のつもりか、『火弾』や『風弾』などの初級魔法を撃ってくる。

 まだまだ余裕そうだ。


 こちらには決定打となりそうなものもないし……


 ええいこうなりゃ半分ヤケだ。


 私は方向を変えてジーナに接近する。

 彼女も槍を構えて応対する。


「はぁ!」

「そこだ!」


 ジーナが槍を突き出すと同時に、私も剣を振るう。

 狙いは槍だ。


「無駄です!」


 だがジーナは落ち着いたもので、槍を3つに分離させた。

 3本の小さな槍が風の魔法で浮き上がり私を襲う。


 ここまでは私の思い通りだ。


「よっと!」

「んなっ!?」


 私はそのうちの1本を空中でキャッチした。


 風魔法で操っているという事は、空気の流れさえ読めば空中で掴む事はそれほど難しくない。

 特に私にとっては。


 そしてそのまま『移空』を発動し……


「消えた!?」

「後で返すよ」


 異空間に収納した。

 驚いているジーナを尻目に、あとの2本も同様に異空間にしまいこむ。


 新必殺技、名付けて『押収』だ。

 異空間の容量に空きを作っておいて良かった。


「これを使わせるとは、つくづくジーナは反則だよな」

「どっちがですか……」

「だがもう槍はない。覚悟しろよ」


 これで確かに近接戦においての流れはこちらに傾いた。

 さすがに武器のないジーナに負けるいわれはない。

 1つ問題があるとすれば……


「すごい汗ですよ。今ので相当魔力を使ったようですね」

「バレたか……」


 『移空』という魔法は、信じられないくらい魔力を消費するということだ。

 空間を繋げるのに最も魔力を使うから、移動させる物体の大きさは問題ではない。

 3回も連続で使った事が問題だ。

 だって槍、分離させるんだもん。


「確かにもう槍はありませんが、リースさんもそのご様子だとあまり余裕はないんじゃないですか?」

「いや……そんな事ないって」

「ではこれに耐え切れるでしょうか?」


 ジーナは目を閉じて手を広げた。


「地よ水よ炎よ風よ!今力を重ね1つとなりて、原始の力を解き放て!」


 すごい集中力。

 そして魔力だ。

 ジーナの言葉1つ1つに大気が震えるのが分かる。

 近づく事すら出来ない……っ!


 その時空中に大きな気配を感じた。

 そこにあったのは、巨大な虹色の球。

 まだ月が出るには早い。

 あれは魔力の塊だ!

 しかもまだ大きくなっている。


 あれは……ヤヴァい。


「全ての魔力を注ぎ込みます。リースさん、どうかご無事で」

「そう言うくらいなら止めよう……?」

「4属性複合魔法『極彩』!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ