Alter ego
掲載日:2014/06/17
喜、怒、哀に楽。
それぞれ、
孤独を紛らわすため。
弱さを隠すため。
優しさを装うため。
そして、己自身をも騙すため。
用意された仮面、
与えられた役割。
各々、
人を引き寄せ、味方を作ろうと。
相手に対抗し、強くあろうと。
油断させ、弱さにつけこもうと。
そしてやはり。
己自身に言い訳しようと。
我こそはと、
増長する“自我”。
役柄に命は宿り、
分け与えられた“自己”。
解離して保つ事もかなわない、
己の同一性。
同じ心的外傷より産まれ、
同じ心的外傷より育まれた、
“私たち”。
仮面は仮面でいれば良いものを。
何故。
何故、“私”にとって代わろうとする。
私たちが産まれたのは、
他ならない私を、
護るためではなかったのか。
喜、怒、哀に楽。
そのいずれも、私たちに与えた。
無感動な私。
心的外傷を克服しない限り、
再び感動する事も、
私たちを統合する事も、
かなわない。
“複数人”でいながら、
“一人”ですらいらない。
私たちには、かなわない。




