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神様によるペナルティ  作者: ずごろん
第三章 夏休み編
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71話 旅行⑦

かなり遅くなってしまってすみません。

やっぱり動画を作業用BGMで横に流しているとそちらの方が気になってしまって、全然筆?が進みませんね……(・ω・`)

「健……吾……?それってどういう……?」


健吾の言っている意味がわからずに言葉が少し途切れ途切れになりながらも健吾に聞くと


「あぁ、すまん。言っていなかったか。本当は1日中お前と色々と見て回りたかったんだが、旅行は明日で終わりだろ?だからあいつ(・・・)との約束で、午前中が俺って感じだったんだ」


って答えが返ってきたんだけど、


「あいつって……?」


あいつといわれても誰のことか検討もつかなかった僕は首を傾げながらそう聞き返すと


「あぁ、昼過ぎにこの店でってことにしていたはずだからもう来ているはずだが……」


って言いながら健吾がキョロキョロと回りを見回していたんだよね。その様子を見ているとふと視線が固定されたんだ。だからそっちの方を向いてみると、


「すまん。少し遅くなってしもうたか」


そう言って頭の後ろの方をかきながら勇輝君が僕たちの方に歩いてきたんだ。えっ?どういうこと?って思いながら2人に視線を行ったり来たりさせていると、


「いや、昼過ぎとしか言ってなかったし、こんなもんだろ。それじゃあ、後はよろしくな」


「う、うむ。微力ながら任された」


2人はさも当然のような感じでそんなやり取りをした後健吾はそのまま店を出て行こうとしたんだよね。だから


「ちょ、ちょっと待って!説明してくれなかったらわからないだけど!?」


って健吾を引き止めるために後ろの服を何とかつかんでそう言ったんだ。そしたら健吾は


「ん?あぁ、そういえば京には説明していなかったか。この旅行って明日で終わりだろ?それで明日は片付けやらお土産を見てたりしてたらすぐに時間が来てしまうだろ?つまり、そういうことだ」


「いや、そういうことだって言われても全然わからないんだけど……」


健吾は察しろと言わんばかりな感じの説明にもなっていないような説明をしてきたんだけど、意味がわからなかった僕はもう一度聞き返したんだ。そしたら健吾はため息をついてから


「はぁ……。まぁ、京だし仕方ないか。要は京と商店街を散策するのは午前中は俺、午後は丘神ってしていたわけだ。お前がどうしても丘神と2人が嫌だというなら考え直すが?」


って言ってくれたんだ。理由もわからないため息をつかれたことには少しムッとしたけど、それでもどういうことかわかるように言ってくれたから今回は見逃すことにしよう、うん。それで健吾君と2人で商店街散策かぁ。なんだかんだ勇輝君と2人でお話をしたことってほとんどないから丁度いい機会かも?そう思った僕は


「ううん、全然嫌じゃないよ?勇輝君さえ良ければお願いしたいかな?」


って返したんだ。すると健吾は苦笑しながら


「丘神はそのために来たんだから嫌なわけないだろ?お前の返事待ちなだけだったんだから」


って言った後、すぐに僕に後ろを向けて、「また別荘でな」って言った後村居さんと空元君と一緒に店を出て行ったんだ。それを見送っていると、健吾たちが見えなくなったタイミングで


「そ、それじゃあ行こうとするかの?」


って勇輝君が話しかけてきたんだ。だから僕は勇輝君の方に振り返ってから


「うん。そうだね。でもこれから何処に行く?ちゃんと調べてなかったから僕は何処に何があるかほとんどわからないだよね……」


って勇輝君に丸投げになってしまったことに苦笑いしながらそう返したんだ。すると


「あ、あぁ、それなら事前に調べ……じゃなくて、この商店街の少し先に水族館があるんじゃが、そこに行くのはどうじゃろうか?」


って勇輝君が言ってきたんだけど、


「あれ?でも水族館って商店街の案内のところに載っていなかったはずだけど……」


健吾とこの商店街に来たときに見た案内板には水族館は書いていなかったんだよね。そのことを思い出しながら勇輝君に問い返すと


「その水族館の規模がかなり小さいみたいでの。それでいて商店街からは少し外れているということで商店街の中には入っていないみたいじゃのぅ。まぁ、そのおかげで人がそれほど多くはないみたいだから穴場になっておる。それで、どうじゃろうか?規模が小さいからショーはないみたいじゃが、京さんさえよければ向かおうと思うんじゃが……」


って僕の反応を伺いながら勇輝君が言ってきたんだ。水族館って場所ごとに全然違うから見てて飽きないからいいよね。しかも人がそれほど多くないらしいし、これって断る理由ないね、うん。

そう思った僕は


「うん。それじゃあお願いね?」


って勇輝君に言ったんだ。そしたら


「う、うむ。任された」


そう言った後、勇輝君は歩き出そうとしたんだ。だけど、その前に勇輝君と話をしている間ずっと気になっていたことを聞くために


「あっ、ちょっと待って」


って言ったんだ。すると勇輝君は立ち止まって


「どうしたんじゃ?」


って返してきたんだ。勇輝君がこっちを向いたことを確認した僕は


「えっとね?少し気になっただけだから答えたくなかったら全然いいんだけど……」


って前振りをして、勇輝君が軽くうなずいてくれたのを確認してから


「今日の勇輝君の話す速さって言ったらいいのかな?いつもより速くないかな?それに何か話すときに言葉によくつまってるし……」


そう勇輝君に聞いたんだ。どういったらいいかな?いつもの話す速さを歩く早さだとしたら今日の勇輝君の話す速さは駆け足くらいって言ったらわかるかな?うん、言ってる僕もよくわからなくなってきたし、まぁいいや。それくらい速いってことがわかってもらえたらいいかな?

勇輝君がそんな調子だから気になって勇輝君に聞いたんだ。すると


「……やっぱりバレておったか……」


って肩を落としながらそう呟いたんだよね。バレたって言ってるってことは自覚あったっていうことだよね?つまり……


「えっと……。僕と話すのってそんなに話辛い?僕に気を使うことなんてしなくていいんだよ?」


って僕は遠慮がちに勇輝君に尋ねたんだ。健吾の無茶振りのせいで勇輝君が本来したいことを我慢してまで僕に付き合ってもらってるなら悪いもん。もしそうだったら後で健吾に問いただしてやるんだからって決意しながら勇輝君の返事を待っていると


「い、いや、そんなことは全然ないんじゃ……」


って勇輝君は首を横に振りながらそう言ってきたんだけど、それだけだとまた気を使ってくれただけかもしれないと思った僕は何も言わずに勇輝君の出方を窺っていると、


「……今から言うことを笑わんといてくれると助かるんじゃが、お願いできないじゃろうか?」


って少し間を空けてから勇輝君が僕にそう言ってきたんだ。こう言ってきたってことは原因を言ってくれるってことだよね?そう思った僕は


「うん。大丈夫だよ」


って心の中でだけ最後にたぶんとつけながら答えたんだ。そしたら勇輝君が


「……実はのぅ……。こうやって女子(・・)と2人きりで話すことは初めてなんじゃ……。そりゃあ一瞬だけとかだったら学校ではあるんじゃが、周りに人がたくさんおるからの。じゃから恥ずかしい限りなんじゃが、緊張してしまっておるんじゃ」


って少し気まずそうに言ってきたんだ。あぁー、確かに今の僕は体は女の子だもんね。事情を知っている人ならともかく、そうじゃなかったらやっぱり女の子と2人きりになってるっぽく見えちゃうよね。僕も中学生のときは女の子と2人で話したら緊張したなぁ。今は真琴や優花ちゃんたちのおかげ?で女の子と2人きりでも全然緊張しないけどね。よし、それじゃあ事情は話せないけど、いざ勇輝君が気になる人が出来たときにまた緊張しちゃってちゃんと話せなかったら困るだろうし、丁度僕が練習台(・・・)になってあげられればいいかな?

そう思った僕は


「やっぱり女の子と2人きりで話すのって緊張するよね?だから僕で練習したらいいよ?僕も一応は女の子だからね」


って妙案が浮かんだとばかりに笑みを浮かべながら勇輝君に言ったんだ。僕的にはかなりいい案だったし、勇輝君も喜んでくれると思ったんだけど、勇輝君は軽くため息をつきながら


「練習じゃないんじゃよ……。それに京さんは一応でもなくれっきとした女子(おなご)じゃろうて……」


小さい声で何か呟いていたんだよね。口元を手で抑えながら言っていたから僕の耳には届かなかったんだけどね。それで勇輝君の様子をしばらく窺っていると何か決心出来たみたいで。


「うむ。そうじゃな。京さんの言う通り今日は練習をさせてもらうとするかの。いつか本番(・・)を迎えることが出来たときのためにも!」


って軽く握りこぶしをつくりながら勇輝君はそう言ったんだ。何か本番って言葉に意味が含まれてそうだったけど、


「それじゃあ、ここで立ち止まっていても仕方がないし、水族館に向かうとするかの」


その意味を考える前に勇輝君がそう言ってきたから僕もそのことを考えるのをやめて


「うん。それじゃあ案内お願いね」


って言いながら勇輝君の横に並んで歩き出したのであった。

最初は店を出た直後に勇気が手と足を両方出したりして、ガチガチになっているのを見てから京が勇輝に尋ねるという流れにする予定でしたが、無駄にグダグダになりそうでしたのでカットしました。

その部分はあった方がよかったですかね?

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