68話 旅行④
何かの話をするための前振り回みたいな話をつくるとき、
中々上手く文章がまとまらないのは
どうしたらいいんでしょうね?(・ω・`)
まぁ、もっと文字数増やしてその部分を一気に進めるか、
更新速度を上げてどうしてこんな話をしたのかというのが
わかるようにすればいいのだとは思うんですけどね……。
「今日の晩御飯何かリクエストがある?」
一番近くのお店に向かっている途中に僕は健吾と勇輝君にそう尋ねたんだ。もし希望があるなら作ってあげたいからね。何より自分で考えなくていいから楽だし。
そう思いながら二人の返答を待っていると
「う、うむ……。そうじゃのう……」
「何でもいいぜ?京が作ったのならハズレはないしな」
「いやいや、何でもはないじゃろ……。折角聞いてくれとるんじゃからしっかりと答えんと」
勇輝君は真剣に考えてくれていたんだけど、健吾はまともに考えてくれないどころか僕にそのまま投げ返してきたんだよね。すぐに結城君がたしなめてくれたけど、本当に『何でもいい』が一番困るもんね……。そういうこと言う人に限って作り終わって、いざ料理を前に出すと「今日はこれかぁ。もっと~な方がよかったなぁ」とか言い出すに決まってるもん。僕の家ではそれを言ったらお母さんの鉄拳制裁が下されるからそういうことは起きないんだけどね。
それで、勇輝君がしっかりと考えてくれていたから勇輝君が答えを出すまで待っていると
「ふむ……。今からだと凝った料理をしてもらうわけにはいかんからのぅ。……カレーとかはどうじゃろうか?もちろん仕込む時間とかはないじゃろうから最低限で全然かまわん。俺も可能な限り手伝うつもりじゃが、どうじゃろうか?」
って言ってきたんだ。カレーなら市販のルーを使うだけでいいのなら作れはするかな……?そう思った僕は確認のために
「本当にほとんどルーを入れるだけになっちゃうけどいいの?誰が作っても同じようになっちゃうと思うけど……」
って聞いたんだ。そしたら
「あぁ、それで全然かまわん。き、京さんの手作りだったら何でも……じゃなくて、今日は移動してきたばっかりなんじゃから疲れが残ってしまってはいかんじゃろ?じゃから今日は比較的簡単なのでいいじゃろ」
って勇輝君が言ってくれたんだ。勇輝君も手伝ってくれるようだし、今日はかなり楽できそうかな?うん、今日はカレーに決定だね。あっ、勇輝君の気が変わる前に返事しないと、そう思った僕は
「うん。勇輝君ありがとうね。それじゃあ、料理のときお願いね」
って軽く笑みを浮かべながら勇輝君に言ったんだ。そしたら勇輝君は僕から目線をそらしながら
「う、うむ。それくらいは当然じゃから気にするでない」
って言ってくれたんだよね。勇輝君っていつも会話の最後の方になると僕から目線をそらすけど、どうしてなんだろ?って思っていると
「……話に集中しすぎて歩く速度落ちてるぜ?早く買い物は済ませてしまおうぜ」
って健吾に言われてから歩くのが遅くなっているのに気づいた僕たちは遅れを取り戻すためにも、普段よりは少し早めの速度で歩いたのであった。
あっ、お店に向かってる途中で健吾も料理を手伝うって言ってきたんだけど、健吾が料理がからっきしなのを知っている僕は断ったんだよね。そしたら健吾が少し悔しそうな顔をしていたんだけど、なんだったんだろうね?
…………
……
「えっと、カレールーはっと……」
お店についた後、健吾が野菜関連を、勇輝君がお肉と飲み物関連を探しに行ってくれている中で僕はそう呟きながら1人でルーが売っている場所を探していたんだよね。ちなみに僕は今手ぶらなんだ。お店についたときに、かごを持とうとしたら健吾に横からかごを掠め取られたんだよね。それで、さらっと新しいかごを持ってきた勇輝君と2人で「具材は俺たちで見繕っておくからカレールーを頼む」って言ってお店の奥に入っていっちゃったんだよね。2人とも無駄に高いやつとか選んでこないよね?確認するにも2人はもう奥に行っちゃってるし、まぁお会計を済ませるときに確認すればいいよね?そう思った僕は2人を追いかけるのを早々に諦めてカレールー探しを始めたんだよね。お店の天井からぶら下げてるジャンルごとの簡易案内板を見ればすぐなんだけど、僕はカレールーだけだからゆっくり探しても問題ないしね。
そう思いながらゆっくりと歩いてお店をみて回っていると
「あーっ!!」
って大きな声が後ろから聞こえてきたんだよね。何事かと思って後ろを振り返ると2人組の男の子が僕の方を指差していたんだ。2人とも知らない顔だったから、僕じゃないと思って後ろを見てみたんだけど誰もいなかったんだよね。……あれ?もしかして僕?そう思っているうちに2人が僕の方に近づいてきて、片方の男の子が
「やっぱりあのときの子だ。ほら?覚えてる?」
って言ってきたんだ。……これってもしかしてナンパ?こんなところでもナンパって……。そう思った僕は
「ごめんなさい」
って言って頭を下げてからすぐさま逃げようとしたところで
「ほらみろ。覚えてるわけないだろ。一応言っておくとゴールデンウィークのときに君が駅のホームで誰かを待っているときにこいつが君にナンパしようとしたんだけど、覚えてないよね?」
ってもう1人の方にそう声を掛けられたんだ。本当は無視してこの場を離れたかったけど、話しかけられたのを無碍にするのもはばかれた僕は言われたことを思い出そうとしたんだけど、全然思い出すことが出来なかった僕は
「えっと……、ごめんなさい」
ってもう一度頭を下げて謝ったんだ。すると
「ここまで言ってもお前のことを思い出せないってことはやっぱりお前のことに興味がないってことだ。いい加減諦めろ」
って言いながら最初に僕に話しかけてきた男の子の肩を叩いていたんだよね。もう退散して大丈夫だよね?「それじゃあ、僕はこれで……」って言ってこの場を離れて大丈夫だよね?そう思って口を開こうとしたんだけど、その前に
「いいや!俺は諦めないぜ!俺の名前は青木輝って言うんだ。せめて君の名前を教えてくれないか」
って言いながら僕の方にさらに一歩踏み込んできたんだよね。その勢いに思わず
「あ、熱海京……です」
って名前を言っちゃったんだ。すると青木さんは満面の笑みを浮かべながら
「京ちゃん……はいきなり慣れなれすぎるか。熱海さん、名前を教えてくれてありがとう!それからそのついででなんだけど……」
ってさらに一歩踏み込んできて何かを言おうとしていたんだけど、もう1人の男の子が青木さんの頭にチョップを入れていたんだよね。そのときにかなりの力を入れていたみたいですごい音が鳴っていたんだ。うわぁ、痛そう……って思ってると青木さんも頭をおさえてうずくまっているからやっぱりかなり痛かったんだろうなぁ。でも青木さんから開放されて、ホッと軽く一息ついていると
「熱海さん、こいつが迷惑をかけてごめんね?ゴールデンウィークのときも散々言い聞かせたんだけど、どうしても暴走癖があってな……。それじゃあ、熱海さんがよかったらでいいんだけど、もしまた会うことがあったらこいつの話を聞いてあげてね」
って言ってもう1人の男の子が青木さんを引きずるようにつれて去って行ったんだよね。それを見送っていると、丁度入れ替わりのようなタイミングで
「京、野菜はこんな感じでいいか……ってどうしたんだ?」
健吾がかごに野菜を入れて戻ってきたんだよね。一瞬健吾に話そうかと思ったんだけど、話す内容でもないと思った僕は
「ううん、何でもないよ?あっ、今からルーを探すから一緒に来てくれる?」
すぐに話を変えて……ていうよりもさっきの騒ぎでルーをまだ探せてなかった僕は健吾にそう言ったんだ。すると健吾は
「……ったく。まだルーを見つけてないって何をしてたんだよ?あっちにルーがあったはずだから一緒に行こうぜ」
って苦笑いしながらルーがあったらしい方を指差しながらそう言ってきたんだ。だから僕も
「あはは……。それじゃあお願いね」
って苦笑いしながら健吾にお願いして案内してもらったのであった。
その後勇輝君とも合流して問題なく買い物を終えた僕たちは優花ちゃんの別荘に戻り、勇輝君と一緒に料理をしたんだ。
まぁ、市販のルーを使っただけだから真琴や優花ちゃんたちからの評価は可もなく不可もなくって感じだったけどね。
それで晩御飯の片付けが終わった後はリビングに集合し、みんなで夏休みの宿題を片付けたりして一日目が終了したのであった。
あまりぐだぐだするのもあれだと思ったので京と勇輝の料理部分はカットしました。勇輝君は犠牲になったのだ……。
もしその部分の勇輝君視点が読みたいという要望があれば夏休み編の最後の章間に入れようと思います。




