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神様によるペナルティ  作者: ずごろん
第三章 夏休み編
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章間⑯ 裏側の一幕

「そう。熱海京たちは電車に乗ったんですわね」


熱海京を監視させていた男――確か青木だったわね。青木が戻ってきたのを確認した私がそうたずねると


「はい……。それはそうだけど……」


青木はそれを肯定した後、私の様子を伺いながら何か言いたそうな顔をしていたんですわ。ですので私は


「どうしたんですの?何か言いたそうにしてますわね」


そう聞いてあげましたの。すると青木は


「やっぱりやめにしま……ひっ!」


「……あまり私を怒らせない方がいいですわよ?うっかりあなたの秘密をもらしてしまうかもしれませんよ?」


私が下手に出ているからか知りませんが私の計画に対していちゃもんをつけようとしてきたんですわ。ですから思わず睨むと顔を真っ青にして言葉が出なくなっていました。その程度で言えなくなるんでしたら言ってこないで欲しいですわ。


「えっ、いや……、あの……」


「海老名さん、テルの気持ちも考えてやってほしいじゃん?一度は気になったことがあるから余計にやり辛いじゃん?」


「……だからやめろってあなたもいいますの?」


しどろもどろになっている青木を少し苛立ちながら見ていると、横から見た目通り軽そうな男――藤林が青木のフォローをしにきたのか知りませんが、会話に入ってきたんですわ。心が少し穏やかではなくなっていた私は藤林の方を睨むように見ながらそう言うと


「い、いや……、そうは言ってないじゃん?ただ、一度は気に掛けた女の子に対しては思うところがある男心ってのを少しでもわかってくれたら嬉しいって思っただけじゃん?」


「あら?女である私に男の心を理解しろとおっしゃるんですの?中々面白いことを言いますわね?」


「い、いや……、べ、別に理解しろとは言ってないじゃん……?ただ少しでもそのことを考えてもらえたらうれしいかなぁ……って思ってつい言っちゃっただけじゃん?」


藤林は中々面白いことを言ってきたんですの。それにしても女である私に男の気持ちを考えろなんて言ってきたんですわ。そんなのわかるわけないじゃないですか。藤林も中々に調子に乗っていますわね。青木は違う学校になったからと思えばまだわからなくもないですが、藤林は同じ学校ですのにこの態度……、本当に頭の中がからっぽの人種の行動は理解に苦しみますわ。これは少しキツメに躾をしてあげないといけませんわね。

そう思った私は


「なるほどなるほど……。つまりこういうことですわね?私にこの計画のこと以外のことも考えろとおっしゃるわけですわね?生憎と私は今私自信の計画で精一杯ですの。それですのに他のことを考えるとなりますと……。やはり普段は私の奥底にしまっている隠し事が思わず口から出てしまうかもしれませんわね。そう……、例えばとある野球少年が普段からよく利用している本屋で大人向け雑誌をレジに出すのが恥ずかしいという理由で思わず万引きしてしまったこととかをふと誰かの前で言ってしまいそうですわ」


「ちょっ!?そ、それは言わない約束じゃん!?あの後しっかりお金だけは渡したし……」


「そうですわね?確か……『おっちゃん、万引きされたらしいじゃん!?今俺臨時収入が入って懐が暖かいから俺が買ったことにしたら大丈夫じゃん!』でしたっけ?それでそんなことは出来ないって反対されたにも関わらず無理やりお金を押し付けてお店を出たんでしたわよね?まさか万引き犯が善者のふりをするとは私も思いませんでしたわ。こういうのは偽善って言うのですわよ?この真実をあの本屋の夫婦に言うとどうなるのかしらね?少し楽しみになってきましたわ」


「ちょ、ちょっと言っちゃっただけじゃん!?全然本気で言ったわけじゃないじゃん!?さすがにそれは勘弁してほしいじゃん!?」


「あら?私も本気で言ったわけじゃないですわよ?それに私は一言もあなたのことだとは言ってませんわよ?ただそういうがあったという話をしただけにすぎませんわ」


「だ、だよな?いやぁ、俺のことかとマジ焦ったじゃん?てっきり詰んだものだと思ったじゃん?」


「ですが……」


「……え?ま、まだ何かあるじゃん……?」


「ですが、そういう軽はずみな言動はあまりしないことをおススメしますわよ?あなたはなんとも思っていなくても相手を不快にさせてしまうことがあるということをあなたはもう少し覚えるべきですわ」


「うっ……、あっ……、わ……、わかったじゃん……」


思わず()()()()()()()の話をしてしまいました。すると()()()藤林は顔を真っ青を通り越して真っ白にしながら私に言葉につまりながらも謝ってきたんですの。どうしたんでしょうね?私はただ野球少年の話をしただけですのに面白い反応でしたわ。でもこれで暫くは大人しくしていると思いますわね。まぁ、おつむがかなり残念ですから少ししか持たないかもしれませんが……。これは何かしら尻尾をつかまれるようなことをされる前に切り捨てることも検討した方がいいかもしれませんわね。同じ学校ということで融通が利きやすいですが、馬鹿すぎるということは見過ごせる問題ではありませんからね。


「わかればいいんですの。あなたもいいですわよね?それとも、あなたはまだ私の今回の計画に反対するのかしら?」


これで藤林との話は終わりとばかりに私はもう一度青木の方に向き、そうたずねました。すると


「い、いえ……。そんなことはないです……。ぼ、僕は従うだけですから……」


青木は少しうつむきながらそう答えました。私の顔を見ながらではないのが少し気に入りませんが、今回は見逃してあげることにしてあげますわ。時間も押していることですしね。ですので私は今回召集を掛けた青木と藤林以外のメンバーを見渡しながら。


「そう。物分りがよくて助かりますわ。他に反対する人は……いないようですわね。それでは計画当日は手はず通りにお願いしますわ。それでは私たちも電車に乗りましょうか」


「「「「はい」」」」


計画開始の合図をすると全員が気持ちいい返事を返してくれましたわ。

ふふふ……。首を洗って待っていてほしいですわ、熱海京!あなたにとっては最悪の……、そして私にとって最高の旅行にしてあげますわ!!



<裏側の一幕 END......?>

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