2話 追加ペナルティ
大体1話当たり三千文字くらいを目安に書いてますが、もう少し多い方がいいか悩む日々……。
やっぱり見てくれる人がいるってわかるとやっぱりいいものですね。
拙い文章ですが、楽しんで読んでもらえれば幸いです。
「は~い、また会ったね~」
いきなりそんな言葉を投げかけられて僕は声がする方に顔を向けた。
すると神様がいつも通りの笑みを浮かべながら僕の前に立っていた。
「あれ?なんで神様が?ってことは僕また死んじゃったの……?」
不安になった僕は落ち込みながら神様を上目遣いで見つめた。
「あぁ、やっぱ可愛いなぁ。ほんと女の子にしたのは正解だった……って、ごめん。なんだって?」
「ちょっ……。女の子になったのってもしかして神様がしたかっただけなの……!?」
唖然とする僕。もしかしなくても僕を生き返らせてくれたのって神様が女の子になった僕を見たかっただけだよね?でも確かに生き返れたのはうれしいんだけど……。う~ん……。
「あはは。唖然としてる君も可愛いね♪って、そうじゃないね。質問に答えてあげると京ちゃんは死んでないよ?ただ約束を破っちゃった罰を受けるために気を失ってるだけで。とどのつまりここは君の夢の中ってこと」
「あっ……」
あ、そういえば、僕は神様との約束を破っちゃったんだった。生き返れてたっていううれしさが強すぎてつい忘れちゃってたんだけど、追加のペナルティってなんだろう……。3つ目もまだわかってないのに……、あの神様のことだし、どんなはちゃめちゃなものがくるかわからないから怖いなぁ。ってちゃんと聞こえてたんだったら、聞こえていないフリをする必要が……って唖然とした僕を見たかっただけか、ガックリ。
「いやぁ、ほんと何をしても君は可愛いねぇ。女の子にした甲斐があるってもんだ。それにしても思ったより早い再会だったねぇ。お姉さんはもう暫く会えないものだと思っていたのだけれども。お姉さん的にはうれしいけど、ここは京ちゃんのためにも心を鬼にして、これからは簡単に約束を破らないようにするために追加ペナルティはキツ目のやつにしておこうかなぁ。さて……それじゃ手っ取り早く追加ペナルティの発表しちゃおうかな」
「え……?そっちは言ってくれるんだ……?」
最初の3つのペナルティの内容を言ってくれなかったから、てっきり追加の方も自分で確認しろって言われるものだと思ったから少し拍子抜けしちゃった。なんだ優しいところもあるじゃ……。
「だって、追加の方をちゃんと言っておかないと、最初のやつと勘違いされたらお姉さんが面白くないからね♪」
ってカラカラ笑いながら言ってきた。
……優しいんじゃなくて、ただ神様が自分の都合で言うだけだったのか。くそぅ、見直しかけた僕が馬鹿みたいじゃないか。
「ゴホン、それじゃ追加ペナルティを発表しちゃうよ~。目が覚めると君は先天性色素欠乏症だったってことになるようにしちゃいます。これが今回のペナルティだね」
「先天性色素欠乏症……?」
何それ?色素欠乏症って何かすごい怖い病気っぽいんだけど……?色素が欠乏ってことは……、えっと……、つまりどういうこと?
「えっとねぇ。所謂、アルビノと呼ばれる病気なんだけど、君には難しかったかな?まぁ簡単に言うと、すごく太陽に弱い体になっちゃうってことだよ」
「え!?太陽に弱いってことはもう僕はお日様が出てる間は外で遊べないってこと!?」
そんなのやだよ!それに夜しか外に出られないって吸血鬼みたいじゃないか
「いやいや、早とちりはいけないよ?ちゃんと対策すればお外に出れるから安心してね。あ、そうそう君は生まれた時から先天性色素欠乏症(アルビノ)であるってことにしておいたから、約束の例外の対象の人達以外にはわざわざ説明しなくても大丈夫だよ?まぁ一々他の人に説明することでもないだろうけどね。あ、それと今回君のことがバレちゃった健吾君だったっけ?君のお友達も例外の中に入れといてあげたから、安心してね」
そう言って微笑む神様。いや、全然安心出来ないし……、それにそういう手回しをするくらいならペナルティをもう少し軽いものにして欲しいよ……。
「ダメだよ?ペナルティを軽くしちゃうと君はまた約束を破っちゃうかもしれないからね。そうならないためにお姉さんはキツいペナルティを課したんだよ?それにただでさえ可愛いのに、病気持ちって設定がついたら、もう最強の萌えキャラになるし……っとゴホン、まぁそういうわけで、ちゃんと君の家族や友人には自分から説明して、他の人には漏らさないように止めておかないとダメだよ?君からじゃなくても君が京矢君だったってことがバレたらもちろんペナルティは受けてもらうからね」
何か完全に今回の追加のペナルティは神様の欲望なだけな気がしてきたよ……。まぁ、確かに約束を破っちゃった僕も悪いんだけどさ、はぁ……。
でも母さんや健吾たちに、神様との約束のことを説明してもいいってことがわかったのはよかったかな。説明するのは確かにめんどうだけど、やっぱりちゃんと理解してもらって、協力してもらえないと絶対どこかでまたペナルティを受けることになっちゃうだろうしね……。
「君の心を読んだのに、軽くスルーされちゃってお姉さん悲しい……、けどそんな君のスルースキルにはお姉さん負けないよ!よし、まぁそんな冗談は置いといて、そろそろ夢から覚める頃合だね。もう約束破っちゃダメだよ?あ、お姉さんにどうしても会いたくなったっていうなら話は別だけどね、もちろんその時は追加のペナルティを受けてもらうけど」
もちろんもう約束を破るつもりはないけど、万が一にでも破っちゃったときにでも言おうと思った言い訳に釘をさされちゃった……。って心が読めるんだったら僕がとっさに思いついたた言い訳くらい簡単に封じれちゃうよね、ちくしょう。
そんなことを考えてると、光が差し込んできて、あ、目覚めるんだなぁいうことが分かった。
………………
…………
……
「…………ん、……か……して……ちゃん、しっかりして、京ちゃん」
ん?何か声が聞こえるんだけど、なんだろ?
「んっ…………」
そう思って僕は目を開けた。
すると母さんと健吾がすごい心配そうな顔をしながら僕のことを呼びかけていた。
僕が目を覚ましたのがわかると母さんが健吾に先生を呼んできてって言って、健吾が走って部屋を出て行くのがわかったけど、どうしてそんなに焦っているんだろう?他人事のようにぼーっとしていると健吾が先生を連れて戻ってきた。先生もすごい焦っているっぽかったっけど、ほんとどうしたんだろう?
「ゴホン、え~……、京ちゃん、君は自分がどうなったかわかるかい?」
先生は僕にそう呼びかけてきた。いきなり言うもんだから、どういう意味かわからず母さんや健吾の方を見たんだけど、2人とも何故か何も言ってこない、むしろ触れると壊れそうなものを見るようなそんな感じの表情をしているし……
皆がなんでこんな表情をしているのか分からずに、ハテナ顔を浮かべていると、先生は自分をしっかり保ってねって言いながら僕に鏡を渡してきた。
鏡にはつい先ほどまで黒髪で目も同じように黒かったはずなのに、見事なまでに真っ白な髪で目の色がすごくきれいな赤色になっていた僕の姿が映っていた。
夢の展開は早く終わらせるつもりだったのに、気がついたらほぼ1話分書いてしまっていました(・ω・;)
展開がゆっくりで申し訳ありません。
次回はついに病院の先生の名前が判明します。
それよりも、早くストーリーを進めろって?
……すいません、がんばります(・ω・`)