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神様によるペナルティ  作者: ずごろん
第二章 一学期編
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51話 第3のペナルティ②

大変遅くなってしまい申し訳ありません。

先週の3連休のときに書きだめが出来ると思ったら体調を崩してしまいまして寝込んでいました(・ω・`)

これから気温の大きい変化はなくなってくると思いますが、どんどん寒くなってくると思いますので、読者の皆さんも体調には気をつけてください。


それでは余談もこれくらいで終わりにして、続きをどうぞ。


【追記】話の流れにあわせてタイトルを変更しました。

「ついに今日から参加出来るな」


「うん。ほんとにやっとだよ」


健吾が自転車を漕ぎながら僕にそう言ってきたのをその自転車の後ろに乗っていた僕はやれやれいといった雰囲気を出しながら答えた。


「まぁ、京は昔から泳ぐのは得意だったもんな。水泳のときだけ体育の評価が高かったし」


「うっ……。そ、そんなことないし。他の種目のときだって平均点は取っていたし……」


「あのな……。基本的に体育はある程度真面目に参加していれば少なくても平均点はもらえるようなシステムになってるんだ。逆に言うと真面目に参加しているのにも関わらず平均点しかもらえないということは……「もう言わないくていいからっ!!」……はいはい」


僕が運動が得意じゃないことを遠まわしに言ってくる健吾の言葉に割り込んでから抗議しようとしたんだけど


「とにかく今回の体育は水泳なんだからいいじゃねぇか。だから揺らすなよ?さすがに危ねぇからな」


「さ、さすがにそんなことするつもりはナカッタヨ?」


揺らすくらいしか抗議の方法を思いついていなかった僕は健吾に的確にしようとしていたところを突かれてしまって軽く動揺しながらも揺らすつもりはなかったとすぐに返事したんだ。最後の方が片言になっちゃっていた気がしなくもないけど、大丈夫だよね?


バレていないか少しドキドキしながら健吾の様子を伺っていると


「まぁ揺らさなかったらそれでいいさ。それよりも……」


「ん?」


健吾が途中で言葉を切って、何でそこで言葉を止めたのかわからずに様子を見ていると


「水着の方は大丈夫なのか?今までと違う水着になるわけだが……」


少し言葉をはぐらかしながら健吾がそう尋ねてきたんだよね。確かに今までとは着る水着の種類が違うしね……。男の僕があの水着を着ることに気をつかってそう言ってくれたんだろうけど


「う、うん。一応着ることはお母さんに散々仕込まれたから大丈夫なはずだよ?」


一応着る覚悟くらいは少しだけだけど出来た僕はそう答えたんだ。すると


「そ、そうか……。まぁ、無事……かは知らないが気持ちの整理をつけられたのなら何よりだ。さて、それじゃあ少し速度出すからしっかり掴まっておけよ!」


健吾は少し僕のことを心配する感じだったんだけど、これ以上この話を続けないようにって思ってなんだろうけど、自転車を飛ばすって言ってきたんだよね。それで健吾がペダルを踏む足に力を入れているのがわかった僕は健吾の背中を掴んで健吾に身を任せたのであった。


…………

……


「いつも言ってるが、先に行っててもいいんだぞ?」


「ううん。ここまで送ってもらってるんだし、それなのに僕だけ先に行くのは悪いよ」


「そうか。そう言ってくれると俺としては嬉しいんだが……。まぁ京がいいならいいか。それじゃあ、ちょっと待っててくれ」


いつも通り駐輪所に自転車を持っていく健吾を見送り、今日からついに参加出来る水泳のことについて考えていると


「熱海さん、少しよろしいでしょうか?」


「え?」


後ろから声をかけられ、後ろを振り向くとそこには確か久川さんだったっけ?がいたんだ。()()()()()()()()けど、久川さんと海老菜さんと椎名さんの3人が体育祭の日から1ヶ月間の停学処分を受けていたらしいのは皆から聞いていたんだけど、その人が僕に何の用事なんだろうと思っていると


「この度は申し訳ございませんでした。」


と言いながら久川さんが僕に対して頭を下げてきたんだよね。


「えっ!?えっ!?」


頭を下げられる理由もわからないし、こんな通学路で頭を下げられるものだから、たくさんの人に見られちゃってるし……。と、とにかく


「久川さん、何で僕に謝っているのはわからないけど、とにかく顔を上げて!ほらっ、周りの人に見られちゃってるし!!」


注目されるのも嫌だからそう久川さんに言うと、久川さんは顔を上げてくれたんだけどキョトンとしながら


「えっと……、本当に知らないのですか?」


って言ってきたから僕はまた頭を下げられてはたまったものではないと何度も頷くと


「そうでしたか……。てっきり服部さんや中山さん(・・)たちが伝えているものだと思っていたのですが……」


久川さんが何やら小声で呟いた後


「熱海さん。体育祭のときに日焼け止めが無くなっていたのを覚えていますか?」


「えっ、うん。覚えてるけど……。何で久川さんがそのことを知っているの?」


いきなり体育祭のときの話を言われたんだけど、何でそのことを知っているんだろうと思って逆に聞き返すと


「あのとき日焼け止めを隠したのが(わたくし)だからです。あのようなことをしてしまい、申し訳ございませんでした」


そう言って、もう一度久川さんが頭を下げようとしていたんだけど


「い、いや。頭を下げなくてもいいからっ!!それに確かに倒れちゃったけど大事には至らなかったんだし、そんなに謝らなくていいから!!」


急いで頭を下げるのを止めさせたんだよね。だけど久川さんは納得が言っていないみたいで


「ですがそれでは(わたくし)の気持ちが……。いえ、そうですわね。ここで(わたくし)の気持ちを押し付けるのも間違いですわね。それでは最後にもう一度だけ……。この度は本当に申し訳ありませんでした」


少し迷っていたような顔をしていたんだけど、顔を左右に振ってから僕にもう一度謝ってきたんだよね。その後僕が何か言う前に久川さんは


「それでは、そろそろ中山さんも戻って来るころだと思いますから(わたくし)はそろそろ行きますわね」


そう言ってから校門に向かって歩き出したんだよね。だけど、こちらに振り返ってから


「体育祭の件もありますから1学期は自重しますが……。(わたくし)は負けませんから」


と僕に言ってから再び校門に向かって歩いていったんだ。

それにしても負けないって何のことだろう?何のことを言っていたのか考えていると


「待たせたな……。ってどうかしたんか?さっき久川さんと話していたみたいだが……」


健吾が戻ってきていて僕にそう声を掛けてきたんだよね。


「あっ、うん。体育祭のことで謝られていたって言えばいいのかな?」


だから僕は健吾に久川さんとの会話をかいつまんで話したんだ。何となく最後の会話のところは健吾に伝えない方が良いような気がしたから言わなかったけどね……。すると


「そういえば昨日で停学処分期間は終わりだったもんな」


どこか久川さんが僕と話すのがわかっていたような感じの返答が返ってきたんだよね。だから僕は


「……そういえば何で体育祭の件ちゃんと僕に教えてくれなかったの?そのおかげで久川さんに謝られたときに何のことか全くわからなくて本当に焦ったんだからね!」


軽くジト目にしながら健吾にそう言うと


「そういうのはやっぱり本人の口から直接言う方が良いからに決まってるだろ?ほら、ここで立ち止まっていても仕方がないし、そろそろ行くぞ」


と肩を竦めながら答えてきて、そのまま健吾は校門に向かって歩き出したんだよね。その返しで僕に体育祭のことの詳細を言うつもりが全く無かったことがわかった僕は軽く溜息を吐きながら健吾の後を追いかけたのであった。

はい、相変わらずの展開の遅さです。

色々付け足していたら案の定伸びてしまいました(・ω・`)


軽く最後に健吾が言っていましたが、京には誰一人体育祭の出来事の詳細を伝えておりません。主犯格が京に謝ってからということでいつものメンバーが働きかけた結果です。ですので、京のクラスの委員長は反省文で済んだのに京に謝りたくても謝れないというある種の罰を受けていたのでしたという裏話をここで1つ。

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