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神様によるペナルティ  作者: ずごろん
第二章 一学期編
32/217

20話 オリエンテーション

思っていたよりも、執筆?が出来そうな環境だったので、更新しました。

結局週一になったときは察して下さい


【追記】指摘された箇所を修正しました。

「京、もう忘れ物ないわね?」


「もう!大丈夫だって!お母さんは心配しすぎ!それじゃ行ってきます!!」


そう行って僕は「いってらっしゃい。楽しんできなさいね」って言うお母さんの言葉を背に玄関を出た。


そう、今日は待ちに待ったオリエンテーションです。


…………

……


「おはよー!健吾」


「おう、おはようさん」


「それじゃあ、今日はお願いね」


「あいよ。それじゃあ乗ってくれ」


「うん、失礼しまーす」


そう断ってから僕は恐らく(・・・)皆より多くなってしまった荷物を健吾の自転車の籠に入れさせてもらい、僕は後ろに乗った。あ、あれだよ?自転車通学の登録を忘れたわけじゃなくて、今日のイベントのために体力温存のためになだけなんだからね?健吾と2人乗りってのは恥ずかしいけど、途中で体力が無くなって皆に迷惑かけるよりはマシだしね


「ほう、これが例のやつか。……よし、乗ったか。それじゃあしっかり掴まってるよ?」


「うん。でも後のお楽しみだからね?それじゃあ、お願い」


そうして僕と健吾は学校に向かったのであった。




………………

…………

……






ガラッ……


健吾と教室前で別れた僕は教室の扉を開けたら、それに気付いた真琴が


「京!おっはよ~」


って声を掛けてくれた。僕はコケないように注意しながら真琴達の方に駆け寄って


「うん、真琴おはよ~。皆もおはよ~」


って挨拶をし返した。そしたら皆も


「京さん。おはようございます」

「おう、おはよーさん」

「熱海さん、おはようッス」


って返してくれた。あぁ、やっぱり扉を開けたときに挨拶をしてくれるのも、挨拶を返してくれるのっていいよね……。べ、別に中学のときだってちゃんといたんだからね? ほんとだよ?


まぁ、それはともかく


「今日からのオリエンテーションって何するんだろうね?」


って呟くと、みんながポカンとした顔で


「熱海、おまえちゃんと話聞いてなかったんか?」


「え?どういうこと?」


えと?皆知ってるの?


「あぁ、京は楽しみが優先し過ぎて内容をちゃんと聞いてなかったのね?」


「そのようですね」


僕の顔を見て察してか、真琴と優花ちゃんがそんなこと言ってくるし……ってことは、もしかして実は内容って事前に告知されてたり……?


「まぁ、いいわ。あまり焦らすのも可哀想だし、お願いしていたものも持ってきてくれてるしね。いい、今日は「おい、お前ら席に着けー」……あっヤバッ!ごめん京!後のお楽しみってことで。あっ、これはあたしが預かっておくから」


そう言って真琴は僕から大きい袋を受け取ってから自分の席に戻っていった。折角真琴が教えてくれそうだったのに、牧野先生がある意味バッチリなタイミングで入ってくるもんだから聞きそびれちゃったや……。うぅ……、あと1分遅く入ってきてくれてれば……。そう思いながらも立ってて怒られるのも嫌な僕は席に着いたのであった。




………………

…………

……








「……それで真琴?何で僕の手を離してくれないの?」


「そりゃあ京が体力なくなってヘバるのがみえみえだから、その前から引っ張ってあげたら幾分か楽でしょ?」


「いや、引っ張られるのも体力使うと思うんだけど……」


「もう、細かいことは気にしたら負けよ!そんなことよりさっさと行きましょう」


「そ、ソウダネ……。アハハ……」


何でこんな状況になってるかっていうと、学校からバスで移動して(もちろん移動中は寝て体力温存して)たんだけど、着いた場所はなぜか山の入り口だったんだよね。牧野先生の話によると、この山のてっぺんまで登って、そこで景色を見ながらお昼ご飯を食べるのが恒例なんだって。それで、僕の体力で登りきれるかなぁって思ってたら真琴が「助けてあげるわ」って言ってきて、僕の手を取ってそのまま歩き始めて今に至るんだよね。何度か手を取られたけど、やっぱりまだまだ女の子と手を繋ぐのはなれてないわけで……。うぅ、心臓に悪いよぅ……


まぁ、真琴の速度で登らされて、てっぺんに着いたときにはバテちゃったのはもう言わなくてもわかるよね?はぁ、もっと体力つけないと……




………………

…………

……








「う~んっ!!いい景色ね!!京もそう思うでしょ?」


「はぁ……はぁ……ん……そ、そう……はぁ……だね……」


「この程度でバテるなんてなさけない……。もっと体力つけなさいよ?」


「はぁ……はぁ……そう……いうけど……さ……はぁ……。あの速度じゃ……ふぅ……誰でもバテると思うんだけど……?」


「あら?あたしはバテてないけど?それにほら、小野もついてきてるじゃない」


いや、真琴達みたいな規格外を基準にしないでほしいんだけど……


「で、でもほら、他に誰もいないじゃない?」


「まぁ、確かにちょっとだけ早かったかもしれないわね。でも、すぐに来るわよ。……ほら、言ってる傍から来たじゃない」


そう言って入り口の方を見たんだけど、確かに来たよ?でも、あの人たち、仮入部期間のときに期待の新人だ!とかって運動系の人たちに騒がれてた人たちばっかりだよね?でも、真琴には言っても意味がないんだろうなぁ……。ハァ……


色々と諦めた僕は皆が集まるまで日陰でゆっくりと休んだのであった……


…………

……


「まぁ、災難だったな」


「そう思ったら止めてくれたらよかったのに」


優花ちゃんたちと山頂まで登ってきた健吾に声を掛けられた僕は、むーって睨みながら言葉を返していた。


「はいはい、そこの2人、いちゃついて「いちゃついてなん」ないで、皆揃ったんだし、お昼にしましょ?」


むっ……、ついに僕の反論を聴いてくれなくなったよ……。いちゃついてなんかないのに……。

そう思いながら真琴を軽く睨んでいると


「まぁまぁ、腹減ったんは変わらんのやし、昼飯にしようや」


って小野君が言ってきた。まぁ、確かにお腹は空いてるし、さっさと食べた方がいいよね。そう思って、僕が気持ちを切り替えていると


「そうですね。……でも、京さん本当によかったのですか?私達の昼食まで用意してくださって」


優花ちゃんが僕のことを気遣いながら尋ねてきた。


「うん、それは料理すること自体は好きだから全然問題ないよ?」


そう、今日は僕が皆の昼食を作ったんだよね!も、もちろん僕から言い出したんだよ?それに食べ終わった後はゴミ箱に捨てれるようにプラスチックの容器に入れてきたからね!さすがに丸一日食べ終わった後のお弁当を持っていたくないしね……。すっごいかさばるし……


まぁ、それよりもさっさとお弁当を出そうっと。皆喜んでくれるとうれしいなぁ。


そう思いつつお弁当を取り出し、蓋を開けたんだけど


「「「「……………………」」」」


帰ってきたのは沈黙だった。


あれ?何かおかしいところあったっけなって思って、自分で作ったお弁当を見直したんだけど、特におかしいところがあるわけでもないし……

でも、皆何も反応してくれないし……。なんで?

今更ですが、少し前から京ちゃんの心の声的なところでも『母さん』では、なく『お母さん』となっているのは誤字ではないです。

それだけ、京ちゃんが『お母さん』って言うのに慣れ(てしまっ)たってことなのです。


何か誤字脱字報告・意見等々ありましたら、コメント欄に残していっていただけたなら幸いです

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