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神様によるペナルティ  作者: ずごろん
第二章 一学期編
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章間④ とある少年の帰り道

1章の時と同じように章が終わった後に入れようと思っていましたが、思いの他多くなりそうでしたので、随時入れる形にしようと思います。


あと、いつの間にかお気に入り登録をしていただいた件数が50件を越えていました!

いつも読んでいただいてありがとうございます。

俺だ。


あぁ、すまん。いきなり俺だって言われてもわからないよな。健吾だ。

って前も言った気がするが、まぁ気のせいだろう


今はそんな些細なことが気にならねぇことが起きてるんだ……

あえて言わせてもらおう









どうしてこうなった!!!








あ、すまん。いきなりそんなこと叫ばれても意味が分からないよな。

まぁ実際には声には出さずに心の中で叫んだんだがな……


なぜなら……



今、俺の背中で京が寝てるんだ。



最初は俺も冗談のつもりだったんだ。正直、おんぶや抱っこなんかしなくても京を疲れさせずに家まで送る方法なんていくらでもあったし、最悪は都さん、京の母親に連絡をして車を出してもらえば事足りただろう。だから、俺は京に蹴飛ばされるくらいの覚悟で京の前でしゃがみこんだんだ。だけど……


京のやつ、俺の背中に乗ってきたんだ。


あれは本当に焦った。一瞬夢かと思って頬を抓ろうかと思ったが、片手を離してしまうと京が落ちてしまいそうだから止めた。京を落とさないように持ち直したときに、京がかなり軽くなっていることに気付いてしまった。京矢()のときからかなり軽かったが、()になってからさらに軽くなってしまったんじゃないだろうか……。そりゃ体力がなくなってるわけだって思わず納得出来るほどだった。


それから何とか平常心を保って道を歩いていたんだが、ふと気付くと規則的な呼吸が後ろから聞こえたきたんだ。それで後ろを振り向くと京のやつがすっかり安心しきった顔で寝てやがったんだ。


…………こいつ、無防備すぎね?


いや、まぁ2,3週間前まで男だったし、いきなり女として自覚を持てっていうのは無理な話かもしれんが、それでも(異性)と2人っきりなのに寝てしまうとか……。襲ってくれって言ってるのか、こいつは!

……まぁ、俺のことを友達(・・)として信用してくれてるだけだよな……

まぁ、それはわかってるからいいんだけどさ。それでもやっぱり京はしっかり女の子なわけで……。やっぱり手や背中から色々と伝わってくるんだよな、いくら痩せているっていっても太ももの柔らかさや小さくてもしっかり柔らかい……ハッ!?だからそんな邪な考えをしちゃダメだ俺!!しっかり自分を保つんだ!!

とりあえずはまたズリ落ちそうになった京を持ち直していると……


「ぁんっ……!?」


「うぉっ!?」


京がいきなりすごい声を上げたのにビックリして思わず落としそうになったのを慌てて俺は持ち直した。なんて声をあげるんだよ……

恐らくだが、持ち直したときに危ないところに手がいってしまったようだ。どこにかは恐ろしくて予想も出来ないが、どこのゲームの主人公だよ……

まぁ、そんなことより、今ので京が起きてしまったかと思って耳を立ててみたが……


「…………」


規則的な寝息が聞こえただけだった。ふぅ……、とりあえず起こさずに済んだか


それにしてもおんぶしているだけでこんなに精神力を削ってくるとか……、京ちゃん恐ろしい子!

とまぁ、今はまだ冗談は言えるくらい余裕があるが、さっきのと似たようなことが何回も起きたら正直どこまで持つかわからないんだよな……


とにかく現実逃h……、じゃなくて邪な考えを無くすためにも違うことを考えないと!




…………そ、そうだ。料理だ


京のやつ、いつの間にか料理が出来るようになっていたみたいなんだよな。男のときは料理とかする気がまるでなかったのに、どういう心境の変化なんだろうか。それとも、やっぱり都さんに無理矢理やらされているのか?いや、でも料理の話をした時には嫌な感じってのが伝わってこなかったから、料理自体は特段嫌いってわけでもなさそうだし……。うーん……


まぁ、ぶっちゃけて言うと、俺からすれば京の手料理が食えるってだけで全然いいんだけどな!それに京自身も嫌ってわけでもなさそうだったし、問題ないじゃないか!もーまんたいってやつだぜ!もーまんたいってどういう意味かはわからんが、どこかでこんな感じで使ってたからあってるだろ


都さんの料理はぶっちゃけ俺の母親が作るよりもかなりおいしい。京も料理で都さんに色々と指導を受けただろうから、絶対に美味いはずだ。だから出来れば毎日作ってくれたらうれしいんだが、どうしたものか……

まずは京を家まで送り届けたら朝に約束したモンブランを買いに行くところからだな。それからなんだかんだで理由をつけれさえすれば……。

おっと、京の家が見えてきたな。


俺は京が文句を言いながらもなんだかんだ俺の分の弁当を毎日作ってくれる未来を想像して、ほくそ笑みながら残りの道を歩いたのであった。


さて、モンブランを買うだけの金を持ってたかなぁ



<とある少年の帰り道 END>

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