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神様によるペナルティ  作者: ずごろん
第二章 一学期編
22/217

12話 入学式④

上手くない言い回し

まとまらない話


ハッ!?私の表現力低すぎ!?

「え~……、であるからにして……」


あ、今は入学式の最中です。後から追いついてきた空元君と合流して(いつ合流したのかわからなかったのは内緒だよ?)、皆と一緒に座ってるんだけど、とにかく校長先生の話がすごく長いんだよね……。時々同じ話をしているし、絶対に自分で言った内容を忘れちゃってるよね?朝からの疲れが溜まってきてるのもあって、僕はもう眠たくなってきちゃった……。皆もそうかなぁって思ってチラって横の様子を見てみたんだけど、やっぱり皆もウトウトしてるみたい。真琴なんか爆発寸前みたいな顔してるし……って、真琴ダメだよ!キレたらダメだって!!あ、また校長先生話がループしてるし!!

今にも爆発しそうな真琴のせいで眠気が吹き飛んだ僕は、優花ちゃんと一緒に真琴をなだめつつ、なんとか入学式を乗り切るのであった……




………………

…………

……







「あぁ、もう!何よあの狸!!」


「どうどう。でも、堪えてくれてよかったよ。次に話がループしたときには真琴がキレて暴走するんじゃないかってこっちはヒヤヒヤして気が気じゃなかったもんね」


「さすがにそこまではしないわよ。……それにしても、あたしは狸としか言ってないのに、京はよく校長のことだとわかったわね?」


「あっ……」


ニヤニヤしながらそう聞いてくる真琴にどう誤魔化そうか考えていると、教室のドアが開いて男の人が入ってきた。


「さぁ、今からホームルームを始めるぞ!自分で決めた席に着くように」


あ、この人が担任の先生なんだね。僕は話を逸らせたことを感謝しつつ席に戻るのであった。



…………

……



「皆、入学式ごくろうだった。俺は今日からこのクラスの担任の牧野颯太(まきのそうた)だ。最低限の敬語だけ使ってくれたら、後は好きなように接してくれて構わない。ニックネームも随時受付中だ」


そう言ってポーズを取る牧野先生。そのポーズはいらなかったかなぁ。皆引いちゃってるし……。でも、気さくな先生っぽいし、すぐに仲良くなれるかな?

……あれ?牧野って……。まぁ別に珍しい苗字でもないし、偶然重なっただけだよね?


「まぁ、気が向いた時にでも考えてくれたら俺はうれしいから、よかったら考えてみてくれ。……よし、それじゃあ俺もお前らのことを何も知らないし、ここは自己紹介して言ってもらおうかな?ただ出席番号順だと面白くないし、窓際に座ってるやつから順番に自己紹介していってくれ」


窓際の子たちが「えー!?」って文句を言っていたけど、牧野先生が「何のための席自由だ」って言うやいなや、皆納得したのか、すぐに順番に自己紹介をし始めたんだよね。相変わらず、このクラスの人たちは対応が早いというか、行動が早いというか……。

それにしても自己紹介って苦手なんだよね……。何を言ったらいいか、イマイチよくわからないし……。

やっぱり何か言った方がいいんだよね……。でも、特に言うこともないし「……み」……。でもでも、ただ名前だけって言うのも味気ないだろうし「……たみ」……。うーん……


「おい、熱海!」


「ふ、ふぇ!?」


何を言うべきか考え込んでいた僕は牧野先生に大きい声で呼ばれて我に返った。え?え?な、何!?


「おまえの番だぞ。早く自己紹介をやってくれ」


どうやらもう僕の番まで来ていたようだ……。僕は慌てて立ち上がったけど、後ろからクスクス笑い声が聞こえてきた。うぅ、恥ずかしいよぅ……


「え、えっと……。あ、熱海京です。よ、よろしくお願いしましゅ……」


恥ずかしさの余り、早く終わらせようとして僕は噛んでしまった……。うぅ、顔から火が出そうなくらい恥ずかしいよぉ……。


「おいおい、それだけか。せめて趣味くらいは言ってほしかったが……、まぁいいか。聞きたいやつは後で直接本人に聞いてくれ。その代わりと言ってはなんだが、熱海の親御さんから連絡を受けていてな。同じクラスの子には言っておいてくれと言われたので連絡するが、熱海のこの髪の色は地毛だ。カーテンがわざわざ全部閉まってるあたり、おおよその事情は分かっているのかも知れんが、念の為に言っておくと、熱海はアルビノと呼ばれる先天性の病気にかかっているため、基本的に太陽が照っているところには直接は出れない。皆は熱海のフォローをしっかりするようにな」


それに対してみんなが「はーい」とか「わかってまーす」とか言ってるけど、別にそこまで特別扱いしてくれなくてもいいのに……。母さんめ、余計な手回しを……。


「よし、まぁ熱海のことは個人で各々聞いてもらうとして、それじゃあ次に行こうか」


牧野先生がそう言ったのを確認してから、僕の後ろに座っていた真琴が立ち上がった。


「あたしの名前は篠宮真琴って言います。趣味として少々格闘技を嗜んでいます。部活には最初は入るつもりだったのですが、京を愛でる時間が減るのがいやだから入らないつもりです。これからよろしくお願いしますね。あ、京へ質問するつもりだったら、その前にあたしを通してからにしてね」


あ、真琴って格闘技をしていたのね。だから小野君よりは強いのかな?でも普通女の子って男の子に中々勝てないものだよね?うーん、まぁ後で聞いてみようかな。

それよりも僕を愛でるために部活を入るつもりがないって冗談だよね?それに僕への質問なのに真琴を通す意味とは……。そもそも僕にそんな質問しようと思う人もいないでしょ?牧野先生もどう反応したらいいかわからない顔をしちゃってるじゃん


「お、おう。そうか……。ほどほどにな?……それじゃあ、次の人頼む」


そして優花ちゃんが立ち上がった。どうして僕や真琴の横に座らないのかを聞いてみたんだけど、横に座っちゃうとついおしゃべりがしたくなっちゃって授業に集中出来ないからなんだって。あ、真琴が僕の横に座らなかったのは一番前が嫌だって理由からだよ。まぁ、言わなくてもわかるよね


「私の名前は服部優花と言います。趣味はそうですね……、本を読むことが好きですので、読書ですね。部活動の方はまだ検討中です。それでは、皆さんこれから1年間宜しくお願いしますね」


そう言ってペコリと頭を下げると優花ちゃんは席に座った。

へぇ~、優花ちゃんって本を読むのが好きなのか。どんな本を読むのかな?たぶん、僕には全然わからないだろうけどね……。僕はほとんど漫画しか読まないし


そして、それからも自己紹介は続いていき、みんなの自己紹介が終わった後は、軽い注意事項が終わった後解散になった。

え?小野君と空元君はって?僕が自分の自己紹介をどうしようか考えている間に終わっちゃってたんだ。2人ともごめんね!




…………

……



「ところで、京の趣味ってなんなの?いやぁ、最後に噛んじゃって真っ赤になってた京はほんと可愛かったわよ?このういやつめ~♪」


「べ、別に噛んでなんかないもん!」


ホームルームが終わるやいなや、僕に話しかけようとしてきたクラスメイトを全部追い返した後に真琴が話しかけてきた。まさか本当に僕に何か聞こうと思う人がいるとは……。しかも結構な人数がいたみたいだし。別に僕なんかのことなんてそこまで知りたいと思うことでもないと思うんだけどなぁ。まぁ、僕が自分の名前しか言えてなかったから皆が気を使って来てくれただけだよね、うん。真琴もたぶん同じように聞いてくれただけだよね?気を使ってくれたのは嬉しいけど、真っ赤になったってからかってくるのは余計だよぅ


「そ、そんなことよりも真琴は格闘技をやってるって言ってたけど、何をしているの?」


「(おっと露骨に話題を避けてきたわね……、まっいいけど♪)えっとねぇ、合気道をちょっとだけね。ママが合気道の道場を開いていて、そこで教えてもらってるの」


「へぇ~、そうなんだぁ~」


「……何がちょっとだけや!何が!実験台とかいって散々俺で試しやがって!!」


ちょっとだけっていった真琴に対して小野君がすかさずに突っ込んでいた。

…………小さいときから真琴と小野君の上下関係は出来ていたんだね……


「そ、そうなんだ……。と、ところで優花ちゃんの趣味は読書だったよね?どんな本を読んでるの?」


ここは余り突っこまない方が良さそうな気がしたから、話題を逸らすために優花ちゃんに話をふったんだけど、


「え、えっと……、それはですね……」


何故か言いよどむ優花ちゃん。あれ?どうしたんだろ?


「優花よ……。言いよどむくらいなら趣味が読書なんて言わなければよかったものを……。優花が言い辛そうにしてるし、あたしが教えるとね、優花が愛読しているのはラノベよ」


「ラノベ……?」


ラノベってあれだよね?最近本屋でよく見かける、気軽に読める小説ってのがウリの


「ま、真琴!何であなたが言ってしまうのですか!?」


「ふふん♪言うのを恥ずかしがって中々言わないのが悪いのよ。それにラノベ以外の本もちゃんと呼んでおけばそっちを言えるようになるんだし、ちゃんと普通の本も読みなさいよ?」


「うっ……。それを言われるとそうなのですが、中々うまくいかないのですよ。……京さん?読書と言ったのにそういう類のものしか呼んでない私に幻滅しましたでしょうか?」


少し不安な顔をしながら優花ちゃんは僕にそう尋ねてきた。僕からしたら難しい本を呼んでるっていうよりも、全然好感が持てたんだけどね。幻滅だなんて大げさだなぁ。僕なんか読書って言ったら漫画だけだしね!


「ううん。そんなことないよ?僕なんか本を読むって言ったら漫画しか読まないし。それよりもラノベって前から少し気になっていたんだよね。よかったら何かオススメの本を紹介してくれないかな?」


「……はいっ!どういうジャンルのものが読みたいか言っていただけたらいつでも持ってきますので、お待ちしておりますね」


「うん!ありがとう!優花ちゃん!!」


そういって僕と優花ちゃんはお互いの顔を見て笑った。やっぱりこう、より仲良くなったっていうのが分かると嬉しいよね♪


「はいはい、お互い見つめ合ってないで早く帰りましょう?優花も心配しすぎよ。京がそのくらいで引くわけ無いじゃない」


まぁ、確かにこのくらいじゃ何とも思わないけど、どうしてわかったんだろって思ったら、顔に出ていたらしく、「あたしと小野のやり取りを見て引かなかったんだからこのくらいなら大丈夫でしょ」って言ってくれた。あぁ、なるほどって納得してしまった僕も僕なんだろうなぁ……。


この後、帰る準備が出来た僕たちは帰路についたのであった。

色々あって、僕の趣味のことは有耶無耶になったけど、まだ料理は趣味って言えるほど上達出来ていないし、いつか言えるほどに上達したときにでも皆に言えればいいよね?

前書きでの茶番失礼しましたm(_ _)m


あと1話分くらい入学式の日が続きます

なんていうか、本当に上手く文章を作れるようになりたいですね(・ω・`)

精進します(・ω・`)

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