表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神様によるペナルティ  作者: ずごろん
第五章 冬休み編
193/217

144話 初詣①

更新がかなり遅れてしまって申し訳ありません(・ω・`)

今、ドタバタとしておりまして、更新が中々出来ないのです……。

今回もエタりませんという意味の込めての更新なので短いです。

落ち着き次第更新速度は戻しますので、暫しお待ちください。

『京、早くしないと遅れてしまいますよ』


玄関の前で中々扉を開けずに、手を取ってに伸ばしては引いてを繰り返していた僕に彩矢がそう声を掛けて来たんだ。


「うん、そうなんだけどね……」


初詣に一緒に行こうと、真琴たちと約束をしていて、そろそろ向かわないと本当に間に合わなくなってしまいそうなのは重々承知のことなんだけど……。


『今だって健吾さんを待たしているんですから、早くしてください』


「う、うん……」


しかも彩矢の言う通り、この扉の先には健吾が待っているんだ。だけどその肝心の健吾に会う覚悟(・・・・・・・)を未だに出来ていない僕は扉を開けることが出来ずにいると


『はぁ……。何を悩むことがあるんですか? 健吾さんの気持ちはすでに教えていただいているのですから、後は京の気持ちを伝えるだけじゃないですか』


「うっ……」


彩矢は僕が戸惑っている意味が分からないと、咎めるようにそう言ってきたんだけど


「で、でもね? いざ健吾に面と向かって伝えようにも勇気がいるというかなんというか……」


どう言えば上手く伝わるかな? 健吾からは僕が一番望んでいた言葉をもらえたんだけど、今度は健吾のことを意識しすぎちゃってマトモに健吾の顔を見ることが出来なくなっちゃったんだ。今日も健吾が僕の家まで迎えに来てくれているのを、僕の部屋から窓越しに見ただけでも顔に熱が集まって思わず視線を逸らしちゃったんだもん。そんな状態なのに健吾を近くで見てしまったら……。

健吾には醜態をさらしたくないと思うと、体が全然動かなくなってしまって、未だに扉を開けられずにいたんだ。そんな僕に


『はぁ……、貴女という人は……。ではどうするんですか? そんなことを言っていても時間は待ってくれません。ドタキャンという形となったとしても健吾さんならば許してくださるとは思いますが、他の方もそうとは限ら……いえ、許してくれないでしょうね』


彩矢は僕の心情も伝わったみたいで、呆れたような口調でそう言ってきたんだ。こうして僕に発破をかけようとしてくれていることは重々承知なんだけど、どうしても一歩踏み出せなかった僕は


「そ、そうなんだけど……。あのね? 彩矢にお願いがあるだけど……」


この問題を解決するための打開策として彩矢にあるお願いをしたのであった。



………………

…………

……






「遅いっ!! あたしたちがどれだけ待ったのかわかっているのかしら?」


「あ、あはは……、ごめんね? で、でも一応間に合ったんだし……」


「いーい? 新年早々から時間ギリギリなんてしていたら、今年一年ずっと時間ギリギリになっちゃって時間に追われることになっちゃうわよ? 余裕を持って行動しておかないと、後で苦労するのは京なんだから気をつけなさい?」


「う、うん……。次からは気を付けるよ」


「えぇ。それじゃあいきましょっか。それこそ正月早々からお小言なんてしたくないもの」


そう言って参拝の列に早々に歩き出した真琴さん(・・・・)にバレないようにひっそりと溜息をついていると


「……おつかれ。って言ってもまだ始まったばっかりだが」


健吾さんが他の人には聞こえないように小声で私にそう声を掛けて来ました。


「ありがとうございます。どうにか疑問には思われずには済んだようなので、このまま上手くいけばいいのですが……」


「まぁ、俺も出来るだけフォローするさ」


真琴さんたちを今日一日とはいえ、騙しきれる自信の無さに思わず弱音を呟いていると、健吾さんからありがたい言葉をいただくことが出来ました。


「はい、お願いします」


あれだけ不安だったにも関わらず、健吾さんにそう声を掛けてもらっただけでこうも心が穏やかになるあたりやはり私はまだ……。いえ、そんなことよりも今日を無事に乗り切る方が大事ですね。なので私は健吾さんに改めてお願いをしました。ただ


『本当にごめん、ごめんね?』


私が真琴さんに文句を言われて臍を曲げると思っているのか、必死に私に謝っている元凶に、謝るのならあのような提案をするなと思わずもう一度溜息をついていると


「何してるのっ!! 早く来なさーいっ!!」


真琴さんが私と健吾さんがついて来ていないことに気付いたみたいで大声で私たちを催促し始めました。


「……これ以上待たせると篠宮さんが今以上に大声で叫んでくるだろうし、行くとするか」


真琴さんの様子に健吾さんが苦笑いをしながらそう言ってきましたので


「そうですね」


と苦笑しながら返事し、真琴さんたちの方へと足を進めたのでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ