17話 お茶会 4
「はふっ…」
疲労感のあるツィトローナの吐息に、アプフェリアーネは面白そうに笑みを浮かべる。
「お茶会はどうだったの?」
「わかりません…。グラーニア家政長は『まずまず』だとおっしゃってくれましたし、リリアンネ様は『十分でした』と評価をくださいましたが、…自分自身に問うと、微妙かなって思っちゃいます」
「招待客はどういった方々?」
ツィトローナが手帳を取り出して名前を上げていくと、貴族たちに共通点を見出すことができた。
「シュタインフェステ家を懇意にしている…というかリリアンネ様が懇意にしている方々ですね。だから、嫌な感じじゃなかったんですね」
(リリアンネ様って、ツィトローナさんに対しては過保護よねぇ。まあ、それが彼女にとって必要な教育であり、環境なんでしょうけど)
「貴族の関係図を理解し始めているようね」
「学んでいる最中ではありますけれど…」
「関係図が見えてくれば、仲良くすべき相手は自然と見えてくるわ。私みたいな節操なしと違って、ツィトローナは相手を厳選してお付き合いしなさいな」
「そういうものなのですか?」
「ええ、そういうものなの。人脈は扱いきれなくっちゃ、重りにしかならないのだから」
得意気に語るアプフェリアーネは、毎日忙しそうに舞踏会以外の社交の場へと出かけている。そのことを思い出したツィトローナは、一つの疑問を口にした。
「アプフェリアーネ様は、何を目標に頑張っているんですか?」
「知りたい?」
「はい」
しばらく考え込んだアプフェリアーネは、ほんのりと頬を上気させて目を細める。
「まだヒミツよ」
(不思議な人だなぁ)
誤字脱字がありましたらご報告いただけると助かります。




