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はなかご  作者: 和音
第二章 みんなと一緒なら
51/105

成果

「頑張れーひまり。」

「追い抜くんやでー。」

開会式が終わりすぐに一番最初の種目である徒競走が行われ、私達はひまりと綾乃の応援をしていた。

ひまりはすごい速さで走り、一番前に出るとそのまま周りと距離を離して次の人へバトンをパスする。

堂々と走り抜く姿はやはりとても可愛い。周りの観戦の声も大きくやはりひまりはとても人気だ。  

その後赤組が2位状態で綾乃にバトンが渡り綾乃も全力で走る。

「頑張れ綾乃ー。」

「行けー本田さん。」

綾乃もものすごく早く、すぐに追い越し再び赤組が一位の状態のまま次にパスした。

流石の運動部だ。

結果は私達赤組の一位で滑り出しとしてはとても好調だった。

「あたし頑張ったよ。褒めて褒めてー。」

ひまりは競技が終わりテントに戻るとすぐに私に抱きつく。ひまりは本当に甘えん坊だ。

「頑張ったね。さすがひまり。」

「えへへそうでしょ。この後の競技も、もちろん頑張るよ。」

ひまりはとてもやる気に満ちた表情で喜んでいた。

「綾乃も頑張ったなー。」

「ええ、ありがとう。」

「なんや浮かない顔して。」

「いやー、次玉入れだなーと思って。あの子大丈夫かしら。」

そういえば次は玉入れで柳さんの出番のはずと思いステージを見てみるとそこにはとても緊張して柳さんがいた。

「うわー柳ちゃん大丈夫かなあ。明らかに緊張してるけど。」

「大丈夫だよ。あれだけ練習したんだしそのうち緊張も解けるはず。」

私はそう信じて全力で柳さんを応援する。

更にそこには蜜柑の姿がいた。そういえば蜜柑も玉入れだったっけ。

最初は赤組VS黄組だ。

ピーと笛の音が鳴るとみんな一斉に球を入れる。柳さんは頑張っていっぱい球を投げるが緊張のせいなのかあまり入ってはいない。

「頑張れ柳ちゃーん。」

私達も全力で応援するが柳さんは全然本調子にならなかった。

そのまま柳さんの球があまり入ることなく一回戦が終わる。なんとか赤組が勝つことはできたが柳さんは落ち込んでいた。

やはり柳さんはしょんぼりしているが蜜柑が柳さんに何やら言っていた。何がアドバイスでもしているのだろうか。

そう思ったが明らかに柳さんは怒っており、そのまま赤組VS緑組が始まった。

するとさっきまであまり入っていなかった柳さんの球が急にいっぱい入るではないか。

「すごい柳ちゃん。いっぱい入ってるよ。」

「いいわね。このままいっぱい入れちゃいなさい。」

今までが嘘のように柳さんの投げた玉は全てカゴに入る。本当に何があったのだろうか?

そのまま無事終わりまたもや赤組は勝つことができた。それどころか最後の青組戦でも蜜柑や柳さんが頑張ったおかげで3-0で赤組が1位を取ることができた。

そのまま玉入れが終わると柳さんが戻ってくる。

「頑張ったね柳さん。凄いよ!」

「もう無理。早く休みたい。」

柳さんは明らかにくたくただったがよく頑張ったと思う。

「それにしても二戦目から急に凄かったね。何があったの?」

私がそう聞くと柳さんは思い出したのかまあ怒り出す。

代わりに近くにいた蜜柑に聞くことにした。

「ねえ、蜜柑。さっき柳さんに何か言ってたけど何言ったの?」

「玉入れって胸が揺れちゃうから嫌だよね。って柳さんは揺れないか。って言ったんだよ。」

なるほどだからあんなに怒っていたのか。私はなんとも言えない感情になる。

「というか柳さんって胸がないこと気にしてたんだね。」

蜜柑がそう言うと柳さんは蜜柑を睨みつける。

「別に気にしてないから。日野さんは貧乳でもいいと思うよね?」

「うん、貧乳でも柳さんは可愛いよ。」

「えへへ、それなら良かった。」

私がそう言うと柳さんは笑顔になる。とりあえず機嫌を直してくれて良かった。

「というか次二人三脚だじゃん。早く行こー。」

蜜柑は私の手を引っ張ってステージへ向かう。

私は気を取り直して次の競技の準備をするのであった。







「よーしちゃんと結べたね。それじゃあ後は息を合わして走るだけだね。」

一番最初に走る組が私達なので少し緊張してるがこれまで何度も蜜柑と練習してきたのでなんとかなるはず。

「位置についてよーいドン。」

銃声の音が鳴り響き、それと同時に私達は思いっきり走り出した。

お互い交互に足を出してできるだけ早い速度で走る。

何度か転びそうになるがお互いにバランスをとり、体勢を直しながら一位の状態で走り続ける。

ずっと一緒にいるだけあってリズムが取りやすく気付けば一位のまま次の組にパスすることができた。

「えへへ。やっぱり咲と私は相性がいいよね。」

蜜柑は足を結んだまま私に抱きついた。そのせいで私はバランスを崩して倒れてしまう。

私の上に蜜柑が乗っていてとても距離が近く、ドキドキする。

「ちょ、蜜柑今はダメだって。」

「まあまあ、ちょっとくらいいいじゃん。」

クラスのみんなが見ているのに蜜柑はお構いなしで私にイチャついてくるが大丈夫なのだろうか。

「コラ、こんなところでイチャつくんじゃないわよ。」

私がどうしようか困っていると綾乃が助けに入ってくる。」

「ちぇ、邪魔が入ったか。」

「もう、蜜柑ったらこんな所で。早く行くわよ咲。」

「うん。じゃあまた後でね。」

私は綾乃と一緒に自分のテントへ戻ることにする。蜜柑は少し残念そうな顔をしていたが手を振った後、別の場所に向かって行った。

次の競技は借り物競争だ。柳さんはもう緊張は解けており、やる気に満ちていた。

柳さんはスタートの合図とともに走り出し、すぐさまカードを取る。カードを取るまではとても順調で完璧だったがカードを取った瞬間少し様子が変だ。

そのカードを見た瞬間に柳さんは顔を真っ赤にしていた。一体何のカードを引いたのだろう?

柳さんはカードを取るとそのまま私の方向へ来るとそのまま私の手を掴んでくる。

「えっと私と一緒にゴールまで来てくれない?」

「いいけど何のお題なの?」

私はお題が気になるので聞くが柳さんは教えてくれない。

「えっとそれはなんというかその、とりあえず来て!」

お題が気になるがとりあえず私は柳さんと走りゴールへと向かう。

ゴールにはすでに一人いて2位であったが上出来だろう。

「ゴールおめでとうございます。ちなみにお題は好きな人でしたー。」

係の人がそう言った瞬間柳さんは固まった。

周りからはヒューヒューと歓声が聞こえてくる。

「柳さん、好きな人って言うのは?」

「それはそのえっと友達としてだから。」

私がそう聞くと柳さんは必死に弁明する。

「うん。私も柳さんのこと好きだよ。」

私が笑顔で言うと柳さんはどんよりとする。もしかして私変なことしてしまっただろうか?

それからも私達はいろんな競技をこなし気付けば午前の部が終わってしまった。








「うわーこれ全部咲ちゃんが一人で作ったの?」

「うん。みんなで食べれるようにと思って。」

「おおさすが咲ちゃんやな。これはいいお嫁さんになれるで。」

午前の部が終わりお腹が空いた私達はみんなと一緒にご飯を食べることにした。本当は蜜柑とも一緒に食べたかったが今回は別のグループに誘われてたので誘うことができなかった。

私達はおしゃべりしながらご飯を食べる。

「それにしても柳さん頑張ってたね。」

私がそう言うと柳さんは顔を真っ赤にする。

「それはみんなが手伝ってくれたから。」

「ううん。柳ちゃんが頑張ったからだよ。」

とりあえず今のところ体育祭は大成功でよかった。今まで赤組が一位でいい感じだし。

「というか咲ちゃん、霞先生に呼ばれてへんかったか?」

「そういえばそうだった。今すぐ行ってくる!」

霞先生に呼ばれていることを忘れていた私は急いで霞先生の所へ向かう。

「気をつけてねー。」

私は校舎へ入り、職員室へと向かう。

「失礼します。霞先生はいますか?」

「ええ、少し遅かったですね。」

「すみません?それで用事と言うのは?」

今の霞先生はいつもより真面目な顔なので大事な話だろう。

「そうですね。日野さんが城戸さんにいじめられていると言う話を聞いたので少し聞きたいと思いまして。具体的に何をされたか教えてもらえますか?」

私は体操着を隠されたことや水をかけられたことを先生に話した。」

「ふむふむ、それは災難でしたね。でも城戸さんはなぜ日野さんに固執するのでしょうか?」

「それが私にも分からなくて。」

「そうですか。とりあえず城戸さんにも色々と聞いてみますので何かあったら私に話してください。それとできるだけ城戸さんとは会わないようにしてください。」

霞先生はいつものように微笑む。

「ありがとうございます。失礼しました。」

私はお礼を言って職員室を出た。

私はついでにトイレへ向かうとそこには城戸さんがいた。さっき会うなと言われたばかりなのに運が悪い。

私がビクビクしてると城戸さんの方から話しかけてくる。

「アンタ今日も調子に乗ってるわね。本当嫌になるわ。」

私は少し怖かったが勇気を出して聞くことにした。

「城戸さんは何故私に嫌がらせをするんですか?」

「アンタ今日も南雲さんと話してたでしょ?それがムカつくのよ。」

私はその言葉にハッとする。もしかしたら城戸さんは。

「私はアンタのことが大嫌いだからね。」

城戸さんはそう言うとどこかに行ってしまった。

城戸さんは私のことが嫌いでも私は城戸さんと仲良くしたい。そのためにやることは。

私が外に出るために靴を履こうとすると足に激痛が走った。

「うっ足が。」

足から血が流れたまま私は激痛に耐えきれず倒れるのだった。


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