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はなかご  作者: 和音
第二章 みんなと一緒なら
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ゲーム2

「はあ、はあ。」 

私達は暑苦しい体育館の中で他校の一年生と練習試合をしていた。試合はすでに終盤で私はかなり限界だったが最後の力を振り絞って走った。点数は67-67と同点で次に点数を取った方が勝つ。そんな緊張の中、私は集中する。

「麻莉、ボールパス。」

私は麻莉からボールを受け取るとドリブルで敵陣に向かう。みんなが私に向かってくるが、私はなんとか交わした。

「咲、ボールパス。」

「うん。分かった。」

蜜柑の掛け声と共に私は蜜柑にボールをパスする。蜜柑はボールを受け取るとそのまま敵を交わしゴールにシュートする。

蜜柑がゴールした所で丁度試合が終わった。

「よっしゃー、なんとか勝てたな。最後の蜜柑のシュートのお陰だな。」

麻莉はそう言いながら私達の肩を組む。

「最後の蜜柑のシュートは本当にかっこよかったよ。」

私と麻莉が蜜柑を褒めると少し照れくさそうにしていた。」

「いやー、二人がサポートしてくれたお陰だよ。咲も麻莉も本当にありがとね。」

私はこの試合ずっと動いていてもう限界だった。私はすぐにベンチに座った。

「いやー、みんなすごいねー。見ててすごい楽しかったよ。ほら、お茶飲みなよ。」

ベンチには試合を見ていた楓先輩がいた。楓先輩から私はお茶を受け取ると一気に飲み干した。

「あはは、すごい飲みっぷり、よっぽど疲れてたんだね。」

「はい。あれからだいぶ動けるようにはなったんですけどまだ他の人ほどは動けなくて。

私はあれから毎日ランニングしているが他の部員よりは体力が低かった。

「いやいや、咲ちゃんは十分頑張ってると思うよ。とりあえず今日はもう終わりだからしっかり休みなよ。」

楓先輩はそう言うと片付けをしに行った。やっぱり楓先輩はとても優しくて頼りになる。

私も少し休んだ後、片付けをして今日の部活は終わりを迎えた。

「いやー、今日は楽しかったね。咲もすごく上手くなったし。」

「それは蜜柑がいっつも練習に付き合ってくれるから。」

「そりゃあ咲のためなら私はなんでもやるよー。それにしても今日の対戦相手強かったね。」

私達は二人で今日の試合の反省会をしながら寮に向かった。

蜜柑と私は自分の部屋に戻るとすぐにベットに飛び込んだ。

昨日のピクニックの後の今日の試合で私は限界を迎えていた。午後はどこにも出ずにゆっくりしたい。

私はそう思いながら昼ごはんの準備をすることにした。

「咲ー、お腹すいたよ。早くー。」

蜜柑も私も体を動かしすぎてお腹が空いていた。

私は急いでご飯を作ると席について蜜柑とご飯を食べる。

「咲、今日午後何か予定はある?」

「んー、今日は疲れたし家でゆったりしたいかなー。」

「そうだね。それならゲームでもして遊ぼっか。」

「そうだね。今日はもうダラダラしようね。」

たまにはダラダラして過ごすのもいいものだ。

私達がご飯を食べ終わり、くつろいでいると玄関からチャイムの音がなった。

「咲、お願い。」

皿洗いをしてる蜜柑の代わりに私がドアを開ける。ひまりかなと思いつつドアを開けるとそこには西園寺さんがいた。西園寺さんがくるとは珍しい。また何か悩み事だろうか?

「こんにちは、日野さん。今お時間もらえるでしょうか?」

「はい、大丈夫ですよ。とりあえず部屋に入ってください。」

私はそう言って西園寺さんを部屋に入れた。西園寺さんをソファーに座らせ、とりあえず話を聞くことにした。

「それで今日はどうされました?」

「それが二人に相談したいことがあって。」

「どうしたの?もしかして影山さんと上手く行ってないとか?」

ちょうど皿洗いを終えた蜜柑が西園寺さんに質問をする。

「いえ、お二人の協力もありあれから影山さんとは上手く生活できてますよ。本当にお二人には感謝しなければなりません。」

「それじゃあ相談とは?」

「あれから私はたまに影山さんとゲームをしているのですが。ゲームがとても面白くてハマってしまったのです。それで私はもっとゲームについて知りたいと思いまして。」

「なるほど、それなら影山さんに聞けばいいのでは?」

私がそう言うと西園寺さんはため息を吐く。

「私だってそうしたいのは山々なのですが影山さんのゲームに関する話はとても難しくて私にはさっぱりなのです。」

「そう言うことかー。それなら私達に任せてよ。」

蜜柑がそう言うと西園寺さんは微笑む。

「ありがとうございます。それと影山さんと上手くいってるとは言いましたがまだ彼女は私に遠慮してるように見えます。なのでこれを機にもっと仲良くなりたいと思っているのです。」

西園寺さんの目つきはとても真剣だった。そう言うことなら私も西園寺さんの力になりたい。

「そうと決まれば今すぐゲームショップに行こう!」

「ええ、そうですね。今すぐ参りましょう。」

二人はすでに行く気満々だった。

結局今日も休むことはできないんだなと思いながら急いで支度をするのだった。














私達は急いで支度をして外に出た。私達はいつものようにショッピングセンターへ向かう。しかし、ゲームショップに行くのは私も初めてでとてもわくわくする。

私達は三人で雑談しながらゆっくりと目的地に向かう。西園寺さんと外で遊ぶのは初めてだが西園寺さんは外でも凛とした佇まいでカッコいい。

「それで今はどこに向かっているんですか?」 

西園寺さんの質問に蜜柑が答える。

「ショッピングセンターに行くんだよー。西園寺さんは行ったことあるの?」

蜜柑がそう言うと西園寺さんは首を横に振る。

「いえ、それが私は普段デパートにしか行かないもので。」

西園寺さんの答えに私と蜜柑は少し引く。

柳さんといい西園寺さんといいお嬢様ってすごいんだなと思った。

私達は目的地までつくとすぐに中へ入る。六月ということもあり外はとても暑く私達はすでにくたくただった。私達はベンチに座り一旦休憩する。

「はあはあ、お二人ともすごいですね。私は普段こんなに歩かないので。」

「普段はどうやって移動してるんですか?」

「普段はタクシーを使って行動しますよ。とても楽でいいですよね。」

西園寺さんはにこやかに言うが移動でタクシーは金持ちにしかできないよと心の中でつっこんだ。

私達は休憩を終えるとエスカレーターを使い、3階にあるゲームショップまで向かった。

「おお、ここがショッピングセンターというのですのね。デパートとは大分違うのですのね。」

西園寺さんは初めてということもあり、とても興奮していた。

エスカレーターから降り、少し歩いてゲームショップに向かった。

ゲームショップにはいろんな種類のゲームがあり思ったよりも大きい場所だった。私も初めてくるので楽しみである。

ゲームショップを見た瞬間西園寺さんは目を輝かせる。

「もしかしてここにあるもの全てがゲームなのですか?」

「うん、そうだよ。私が案内するから二人とも着いてきて。」

何度もここに来たことがあるらしい蜜柑が案内してくれる。

「それで西園寺さんはどんなゲームがやりたいの?」

蜜柑の質問に西園寺さんはひどく悩んでいた。

「そうですね、どれも面白そうで何がいいかさっぱりです。」

「西園寺さんはどのジャンルのゲームが好きとかはないんですか?」

「ジャンルですか?私もたくさんやったわけではないのでどのジャンルがいいとかはあまり。この際いろんなジャンルを一つずつ買うのはどうでしょうか?」

西園寺さんの発言に私と蜜柑はびっくりする。私と蜜柑は慌てて止める。

「さすがにそんなに買う必要はないんじゃないかな?とりあえずこの店は体験もできるからそこで決めない?」

「うん、それがいいと思います。」

「まあ、それもそうですね。それなら早速ゲームをしましょう。」

私達は安心した。やっぱりお金持ちというのは怖いものだ。

西園寺さんはコントローラーを持ちゲームを始めた。

私達も西園寺さんと一緒にゲームをプレイして、色々な種類を試し、気づけばかなりの時間が経っていた。

「うーんどれも面白かったですがとりあえずこの二つにします。」

西園寺さんはレースゲームとRPGを買った。

「よかったですね。それでは今日は帰りますか。」

「ええ、それにしても二人とも今日は本当にありがとうございました。また今度お礼をさせて下さい。」

西園寺さんは丁寧にお辞儀をして言った。

「いやいやお礼なんていいよ。私達も楽しかったしね。」

「うん。そうだね。」

私達は先程したゲームの話で盛り上がりながら寮まで歩く。

「それでは今日は本当にありがとうございます。それではまた。」

西園寺さんはそう言うと自分の部屋へと戻って行った。

今週の休日はすごく疲れたし、今日もお風呂に入ってすぐに寝ることにした。来週はゆっくり出来ますように。









日野さん達と別れ、私は自分の部屋の中に入った。

「ただいま帰りました。影山さんはいますか?」

私が帰ると影山さんが玄関にやって来る。

「今日は遅かったですね。何かあったんですか?」

「はい、色々と。影山さんは今何をされていたのですか?」

私が聞くと影山さんはもじもじとしながら答える。

「えっと夜ご飯を作ってたんです。いつも西園寺さんが作ってくれるので。」

私は料理が得意で影山さんは料理が苦手ということだったので料理は毎回私が作ることになっていた。それなのにわざわざ作ってくれるなんて。

「ありがとうございます。今からご飯を作ると遅くなっていたので助かります。」

「もうすぐ出来上がるので西園寺さんは席に座って下さい。それと味には期待しないでくださいね?」

「ええ、作ってくださるだけ私は嬉しいです。それと実はゲームを買っていて遅くなったのです。ご飯の後、二人で遊びませんか?」

私は買ってきたゲームを見せ微笑む。

私がそう言うと影山さんは顔を明るくする。

「ええ、やりましょう!」

今まではあまり影山さんと関わってなかったけど最近は意思疎通が出来てきて嬉しい。

私はこれからの毎日が楽しみで仕方なかった。

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