ピクニック2
「えへへ、二人とお出かけだなんて夢みたいだなー。」
ひまりはいつもよりもおしゃれな格好でそう言うと私と蜜柑の手を握った。
「うん。私もずっと楽しみで仕方なかったよー。」
蜜柑もまた楽しそうな顔をする。
今日の蜜柑とひまりはとてもテンションが高かった。まあ、私もとても楽しみにしてたけど。
とても晴れやかな天気の中、私達はピクニックの道具を持って公園へと向かった。
「あれ?ひまりのそのサングラスどうしたの?」
ひまりは外に出てからサングラスと帽子を被っていた。
「あたしがこのまま外に出たらまた目立っちゃうから変装することにしたんだ。これであたしだってわからないでしょ?」
ひまりはフフンとドヤ顔をする。
確かにひまりは有名人だしそれはいい方法かもしれない。この前もファンに見つかってたし。
「いやーそれにしても楽しみだね。ピクニックなんて長らくやってなかったし、こうやって二人とお出かけ出来るなんて夢にも思わなかったよ。」
蜜柑はそう言うと私に抱きついてくる。蜜柑ってばことあるごとに私に抱きついてくる。別に嫌ではないけど。
「むー。蜜柑ちゃんだけずるい。あたしも。」
そう言ってひまりまで私に抱きついてくる。
なんで二人ともすぐ私に抱きつこうとするんだろうか?二人に抱きつかれフラフラになりながらもなんとか私は目的地へと向かった。
目的地へ着くとそこにはすでにたくさんの紫陽花が咲いており、とても綺麗だった。
紫陽花の花言葉は暗めのものが多いがそれで私は紫陽花がかなり好きだった。
「うわー。とっても綺麗だね。」
今日が休日ということもあり人も多くかなり賑わっていた。
とりあえず私達は紫陽花の見えやすいところに行くことにした。
青や赤、ピンクなど紫陽花には様々な色があってとても綺麗だった。
「ねえ、咲見てよ。紫陽花ってそれぞれ色が違って綺麗だね。」
蜜柑は楽しそうに紫陽花を見てる。私もこうやって花をゆっくり見ることはあまりなかったけど、やっぱり綺麗な花を見てると自然と心が温まる。
私達は紫陽花を見ながらゆっくり休めそうな場所に移動した。
「はあー、割と歩いたしここでいいんじゃない?」
ひまりは息を切らしていた。ひまりは私や蜜柑と比べると体力はあまりなかった。
「まあ、ここの景色も綺麗だしいいんじゃない?」
蜜柑はそう言ってレジャーマットを敷いて、ご飯の準備をし始めていた。
確かにここからなら、紫陽花の他にユリやマリーゴールドも咲いておりとても良かった。
レジャーシートを敷いて私達はすぐにご飯を食べることにした。
大きなお弁当箱を開けると一段目には唐揚げやウインナーがあり二段目にはおにぎりが入っていた。
私達はさっきまでそれなりに距離を歩いていたのもあってすでに空腹だった。
私達は早速お弁当を食べることにした。
「この唐揚げとっても美味しい。咲ちゃん料理上手だね。」
「まあ、咲の料理は世界一だから。」
ひまりはすごく絶賛してくれるし何故か蜜柑がドヤっている。
確かに今日の唐揚げはかなり美味くできた気がする。
「それにしてもこの学校に二人がいて良かったよ。あたしはいつも学校を転々としてたからあんまり仲のいい友達とかいなかったし。」
「うん。私もひまりと会えて良かった。」
「まあ、ひまりには中学でもお世話になったしね。」
私達がそう言うとひまりは涙目になっていた。ひまりは可愛くて優しいし、これからもっと仲良くしたい。
私達がお花を見ながら三人でわいわいお話ししているとあっという間に時間が過ぎた。
私達はお弁当を片付けレジャーシートを畳んで次の場所へと向かった。
私達は紫陽花のエリアを抜けて今度は薔薇園へやって来た。
薔薇もたくさんの色があってカラフルで綺麗だった。
薔薇はとても綺麗だが棘があり危険でもある。しかし棘があるからこそ美しさを保てるのかもしれない。
薔薇や紫陽花は色や本数によって花言葉が変わるからとても興味深い。
「いやー薔薇も綺麗だね。あたしはピンクの花が一番好きかなー。」
ピンクの薔薇は可愛い人という意味もあるから確かにひまりにあってるかもしれない。
「私は黄色の薔薇が一番好きだよ。黄色って明るくて綺麗だしね。」
黄色の薔薇の花言葉は明るめの意味が多いのでこれも蜜柑らしくていい。
「ねえ、咲はどの色の薔薇が好き?」
二人は急に私に迫ってくる。
「うーん。迷うけどやっぱり白かな。一番シンプルで綺麗だし。」
「確かに咲っぽいかも。可愛いし。」
蜜柑はそれだけ言って次の場所へ向かって行った。私は蜜柑に可愛いと言われて顔を少し赤くしてしまった。
薔薇園を抜けると最後のエリアに着いた。
最後のエリアはたくさんの種類の花が咲いておりとても華やかだった。
やっぱり花は綺麗で見てると癒される。
田舎にいた頃は毎日のように花を見てたけど、この町に来てから花を見る機会は少なくなった。だからこそ、たまにはこうやって花を見に公園に行くのもいいかもしれない。
「とても綺麗だったね。ご飯も美味しかったし二人と遊べて良かったよ。」
「うん。私も楽しかった。この後二人がいいならどこかお散歩しようよ。」
蜜柑がそう言うとひまりはすごい勢いで食いついた。
「いいね、それ。楽しそう。咲ちゃんも行こうよ!」
ひまりはそう言って私に手を差し伸べる。
二人はいつも急だなと思いつつもこの後は特に予定もなかったし楽しそうだから私も行くことにした。
「よーし、それじゃあすぐに出発だー。」
「おー。」
蜜柑とひまりはそう言うと私の手を引っ張り公園の外へと向かう。
「あれ?咲とひまりじゃない。後なんで蜜柑が?」
「まさかここで会うとはなー。びっくりやで。」
私が出口へ向かう途中、そこには涼と綾乃がいた。
まさかここで会うとは思わなかった。




