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はなかご  作者: 和音
第二章 みんなと一緒なら
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朝の戯れ

「ふわー。よく寝た。」

私は大きなあくびをしてベットから出る。

外からはざあざあと大きな雨の音がした。梅雨はジメジメしていて少し面倒くさいがそれでも私は季節を感じられる梅雨が嫌いではなかった。

私は顔を洗って雨のせいでうねった髪の毛を整える。

私は顔を洗い終わると蜜柑を起こしに行く。最近は蜜柑も朝ごはんを作ってくれるようになり、私の負担が少し減った。まだ私の方がご飯を作る頻度は多いのだがそれでも蜜柑がご飯を作ってくれるだけ嬉しかった。

私は蜜柑の部屋に入り蜜柑の布団を剥がす。蜜柑はいつものようにぐっすり眠っていた。

「蜜柑早く起きてー。今日は蜜柑が朝ごはんを作る日だからね。」

「うーん、後5分だけだから。むにゃむにゃ。」

私は大きな声で蜜柑に話しかけるがそれでも蜜柑はびくともしない。私は最終手段を使うことにする。

「ほら起きないとほっぺずっと触っちゃうよ。」

私は蜜柑のほっぺを掴んでむにむにする。私が蜜柑のほっぺをむにむにしていると先程までびくともしなかった蜜柑が慌てて起きる。

「うー、ごめんってば。早く起きるから触らないでよー。」

蜜柑はそう言って顔を洗いに部屋を出ていった。この技は初めて使ったがここまで効果があるとは。これなら毎日しようかな。

私も部屋を出て蜜柑の料理を待つことにする。

「ふあー、おはよう。もうちょっと普通に起こしてよー。」

蜜柑は頬を膨らまして文句を言うがそもそも全然起きない蜜柑が悪いと思う。

「だって蜜柑が起きないのが悪いじゃん。それより早く朝ごはん作ってよ。」

「むー。それなら今度は私が咲のほっぺを触っちゃうからね。」

蜜柑はぶつぶつ言いながらも朝ごはんを作り出す。私は蜜柑が料理を失敗しないか監視しながらテレビを見ていた。蜜柑も最近はちゃんと料理を作れるようになったがそれでも蜜柑はおっちょこちょいでこの前も塩と砂糖を間違えて大変になったことがある。だから私は蜜柑を見張ることにしている。

テレビをつけてニュースを開くと、今日もひまりのことが特集されていた。やっぱりひまりは人気者だなとしみじみする。

私がニュースを見ていると玄関からチャイムの音がした。

「ごめん咲。今料理しているから代わりに見てきてよ。」

「うん、今見てくる。」

この時間に来るなんて珍しい。西園寺さんか麻莉だろうか。

私は急いで玄関に向かい、扉を開ける。

「おはよう咲ちゃん。こんな時間に迷惑かな?」

私が扉を開けるとそこにはひまりがいて、タッパーを持っていた。

「ううん、大丈夫だよ。それでどうしたの?」

「その、私一人暮らし初めてで量とか分からなくていっぱい作っちゃったんだ。それで良かったら貰ってくれないかなって。」

ひまりが持ってきた料理はとても作り込まれていてとても美味しそうだ。

「とっても美味しそうだけどこんなに貰っちゃってもいいの?」

「うん。二人で食べてほしいな。」

「それならちょうど今から私達も朝ごはん食べるから一緒に食べない?」

私がそう言うとひまりは顔をぱあっと明るくする。

「えっいいの?」

「うん。みんなで食べた方が美味しいし、ひまりと色々話したいし。」

「うん、私も二人とお話ししたいな。それじゃあお邪魔します。」

ひまりはそう言って私達の部屋に入った。

私達が部屋に入ってくると蜜柑が声をかけてくる。

「やっと戻ってきた。誰だった?ってひまりじゃん。」

「蜜柑ちゃんお邪魔するね。」

「今日はどうしたの?」

「料理作りすぎちゃってそれでおさすわけしようとしたら咲ちゃんが一緒に食べないかって言ってくれたんだ。」

「そっか。二人分の料理しか作ってないけどいい?」

「うん、大丈夫だよ。それより蜜柑ちゃんも早く席に着こうよ。」

「はいはい。今終わるから待っててね。」

蜜柑もちょうど料理が終わって、三人で席につき朝ごはんを食べる。

「いただきます。」

私達はそれぞれ挨拶をしてご飯に手をつける。私は早速ひまりが作ったご飯を食べる。

ひまりの作ったご飯はとても美味しくてびっくりした。

「ひまりの料理とっても美味しいよ。」

「本当だ。すごいねひまり。」

蜜柑もひまりの料理を食べて絶賛している。

「えへへ、二人ともありがとう。それにしてもあたしは普段一人でご飯を食べるから二人と食べれてとっても嬉しいよ。」

そう言って微笑むひまりはとても可愛いらしかった。

それから私達は三人でお話ししながら朝ごはんを楽しんだ。

「ふー、お腹いっぱいになったしそろそろ学校に行く準備しなきゃ。」

「そうだね。じゃああたしは一回自分の部屋に戻って準備をするね。」

「うん。それじゃあまた後で。」

私はそう言ってひまりと別れ、学校の準備をすることにした。













私はひまりと蜜柑の三人で登校し、いつものように自分の教室に入った。

蜜柑はいつものように自分の席に着くと周りに人が集まる。

私もいつものように自分の席に着いていつもの三人と話す。

「おはよう、日野さん。」

「あら二人は一緒に来たのね。」

「仲良しやなー。」

そしてひまりは私にずっとくっついて離さなかった。やっぱりクラスの人達と関わるのはまだ怖いのだろうか。昨日もずっと囲まれてたし。それにしてもくっつきすぎな気はするけど。

「なんや、二人はもうそんな仲良くなったんや。ええことやなー。」

「二人ってどんな関係なの?変なことはしてないよね。」

涼はニヤニヤしてるし柳さんはすごい目で私を見てくるしでとても怖かった。

「ううん、別に変なことはしてないよ。ただ同じ寮なだけだし。」

私がそう言うと柳さんはショックを受けたような顔をした。そして涼それをみて笑っていて私には何が何だか分からなかった。

その後も五人でお話ししてたが明らかに柳さんがいつもより機嫌が悪そうだった。

何か柳さんを怒らせるようなことをしただろうか?

私達がお話ししているとクラスメイトの一人が私に話しかけてきた。するとそれからムラムラとみんなが私達に近づいてくる。

「ねえ、南雲さんと日野さんってどんな関係なの?」

クラスメイトの質問にひまりは笑顔で答える。

「どんなって、あたしが困ってる時に咲ちゃんが助けてくれたの。咲ちゃんは優しくて可愛いんだよ。」

ひまりは自身満々に言うから私は恥ずかしかった。それと私は何か文句を言われないかとても心配だった。

「確かに日野さんってすごい可愛いよね。美容とかってどうしてるの?」

「わかる。俺、日野さんめっちゃ可愛いと思ってたんだよね。」

「俺は柳さん派だわー。」

そう言ってクラスメイトがひまりではなく私達に質問責めをしてくる。どうしてこうなってしまったんだ。

私はたくさんの人に囲まれて少し怖かったがそれでもクラスメイトと仲良くなれて嬉しかった。最初は怖いと思ってだけど話してみると案外いい人で楽しかった。それから私はいろんなことを話した。

「昨日ひまりさんに話しかけたのもしかして迷惑だった?」

「マジか、それなら今度からあまり大人数で押し掛けないようにするわ。」

案外話してみたら分かるものでみんな優しく接してくれる。

この感じなら私でもみんなとやれる気がする。

それからも朝礼が始まるまでの間ずっとおしゃべりしていた。

「チッ、何あの女。顔がいいからって調子に乗りやがって。」

「本当それ。マジムカつく。」

クラスメイトの一部が私を睨んでいたが私がそれに気づくことはなかった。









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