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はなかご  作者: 和音
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楓先輩

大きな門をくぐり抜けて私は寮の方に向かって歩いていた。あたりを見回すとグランドでは大勢の生徒がサッカーやバスケをして、盛り上がっている。こんな暑い中よく動けるな。私だったらすぐにバテそうだ。私は体が普通の人より弱いため、運動もあまりしていなかったし、部活にも入ってなかった。だから彼女たちが活発に遊んでいて少し羨ましいとも思った。そう思いつつグランドを眺めていると黒髪の綺麗な女の人が話しかけてきた。先輩だろうか?

「ねえ、そこのあなたもしかして新入生?」

「は、はいそうです。」

私がそう言うと先輩は優しく微笑む。

「やっぱり!見ない顔だったからもしかしてと思って。ところであなたずっとグランド見てたけど何か部活に興味あるのかな?」

そう言って、運動部らしき人が私に話しかけてくる。黒髪のポニーテルでとても優しそうな人だった。

「いや、みんな暑い中部活しててすごいなって思って。」

「暑いってまだ四月だよ?この程度の暑さでバテてたら夏なんて過ごせないよ。」

そう少し呆れた顔をしつつ、彼女は笑ってくれた。凄く綺麗な人だな。彼女の服装をよく見ると、ユニーフォームを着ていたので何かの部活をしているようだった。

「あの、先輩は何の部活をやってるんですか?」

「ん?私が先輩だってこと言ったかな?まあいいや、

私は風間楓、高校二年生で今はバスケ部の部長をやっているの。あなたは?」 

「私は日野咲って言います。よろしくお願いします。」

「よろしく咲ちゃんこれから困ったことがあればなんでも聞いてね。それじゃ私は部活に戻るから。またね。」

そういって楓先輩は部活に戻って行った。とても優しい先輩だったな。また会えるといいな。楓先輩意外にもこれからたくさんの人と出会うだろうけど、友達はたくさんできるだろうかと、少し不安になるのだった。





そう思いつつ歩いているとそこには怪しげな雰囲気のメガネの男性がいた。その人は私を見つけると大きな声で話しかけてきた。

「やあ、咲ちゃん久しぶり!まさか咲ちゃんがこの学校に来るとは思わなかったよ。咲ちゃんがこの学校に来るって聞いてから楽しみで仕方なかったよ。」

いや誰?しかも馴れ馴れしくない?そんなことを思いつつ、前途多難だなと、私は大きなため息をつくのだった。

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