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はなかご  作者: 和音
第一章 初めての学園生活
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おでかけ

「咲、早く早く!」

蜜柑が私の手を引いて、いつもより高いテンションで走る。

「蜜柑早いよ。そんなに急がなくてもいいんじゃない?」

「そんなことないよ!二人とももう待ってるかもじゃん。それに私楽しみ過ぎて待ちきれないよ!」

蜜柑に急かされながら何とかグランドに着いたが、まだ麻莉も椿もまだ来てなかった。蜜柑はいっつも行動に移すのが早い。

「ほら二人ともまだ来てないよ。急がなくてよかったじゃん。」

「まあまあ。遅れるよりはマシだからいいじゃん。それに二人を待ってる間にぎゅっとできるしね。」

学校ではあまりくっつかないとはなんだったのだろうか。まあ、今は誰も見てないからいいか。

「はいはい。それじゃあベンチで座って待っとこうよ。」

私と蜜柑はベンチに座った。グランドではもう部活が始まっていて、すごく賑やかだった。そこにはバスケ部もいて、楓先輩も練習をしていた。楓先輩は華麗にシュートを決めていてやっぱり綺麗だなと思う。

「そういえば咲は部活どうする?」

蜜柑の問いに私は少し考える。蜜柑は私をあまりバスケ部に入らせたくないらしいがそれでも私は蜜柑や麻莉と一緒に部活がしてみたかった。

「とりあえずもう一回バスケ部の体験に行こうかな。前回は色々あってできなかったし。」

「でもあそこはアザミ先輩がいるしやめた方がいいよ。」

「アザミ先輩ってそんなにやばい人なの?」

「咲もこの前見たでしょ。あの人はいつも荒れてて、中学でもすごいトラブルを起こしてたんだよ。いわゆる不良ってやつだよ。」

「蜜柑も中学でアザミ先輩に酷いことされたの?」

「ううん。私は大丈夫だよ。」

蜜柑はそう言いつつも、少し震えてる気がした。そんな蜜柑を見て私は少しモヤモヤする。

「ごめん、変なこと聞いて。」

「咲が本気でバスケをしたいなら、私と一緒にやろう。でも私がやるからって理由でやるのはやめてほしいかな。」

蜜柑は真剣な顔で言った。確かに私は軽く考えていたかもしれない。もう一度体験に行ってよく考えたい。

「うん。もう少し考えようかな。」

「あ!蜜柑ちゃんと咲ちゃん。こんなとこでどうしたの?」

練習をしていた楓先輩がこちらに気づいて話しかけてくれた。相変わらず爽やかな笑顔で先輩という風格がある。

「先輩お久しぶりです。今友達と待ち合わせしてたんです。」

「なるほどね。そういえば二人はバスケ部に入るの?」

「私は入りますよ。ただ咲は、入らない方がいいとは思ってます。」

「ふふっ。咲ちゃんのことよっぽど大事なんだね。でも安心して、この前はたまたまいただけでアザミ先輩はほとんど来ないからそこまで心配しなくてもいいよ。」

「そうなんですか?」

「うん。あの人は基本試合前くらいしか部活に来ないよ。」

「それなら今度、咲と一緒に行こうかな。」

「おいでおいで。仮にアザミ先輩が来たら私が守るから。」

「それなら今度、蜜柑と部活体験に行こうと思います。」

「うん。じゃあ楽しみに待ってるね。それじゃあ私は、部活に戻るから。」

「ありがとうございます楓先輩。」

楓先輩は笑顔で手を振って帰っていった。それと同じタイミングで麻莉と椿が来た。

「ごめん遅れた先生に呼ばれてた。」

「悪いな。」

「もう!遅いよー。」

蜜柑が文句を言うと、椿はため息を吐きながら反論した。

「いやいや、蜜柑が急に遊ぼうとか言うから。こっちは全然準備できてないのにさ。」

「いや本当そうだよ!俺らだって、用事があるのに急に遊ぼうとか言うんだから、少しくらい待ってもらわねえと。」

「それはごめんてば。まあ全員揃ったんだし、出発しよう。」

「はあ、蜜柑は相変わらず強引だな。」

私たちは蜜柑の自由さにため息をつくのだった。蜜柑にはもっと考えて行動して欲しい。




「つーか聞いてなかったんだが、どこ行くんだよ。」

「いや本当にね。どーせ蜜柑のことだから何も決めてないんでしょ。」

「二人とも私に対する信用無さすぎない?まあその通りだけど。」

「いや何も決めて無かったんだ?」

私は蜜柑の計画力の無さに思わずつっこんだ。

「だって私は遊べればそれでいいし、集まってから話し合えばいいかなって。」

「つかさ、別に今日じゃなくてもよくない?そっちの方がプランも決めれるし。」

呑気な蜜柑に対して、椿が疑問を口にした。椿はずっとだるそうに蜜柑を見つめていた。

「だって私が今日遊びたかったんだもん。」

「あははは!すごい蜜柑らしいな。まあ、ここまできたんだしもう細かいことは気にせず楽しもうぜ。」

「はあ、二人とも楽観的だね。咲も大変でしょ。蜜柑といっつもいっしょで。」

椿は私を同情の目で見つめて来る。確かに蜜柑といると疲れるけれどその分楽しいこともある。もちろん休ませて欲しくはあるんだけれど。

「確かに蜜柑はすごい自由で疲れるけど、まあ楽しいから大丈夫だよ。」

「まあ、咲がそれでいいならこれ以上何も言わないけど。それより早く目的地決めて行こうよ。」

私達四人はそれぞれ会話しながら目的地に向かった。

  





「よーし着いたよー!」

私たちは一時間ほど歩いてショッピングモールに着いた。このショッピングモールは以前も蜜柑と来たが、あの時はあまり時間がなくて、全部は回れていなかったし、他に特に行きたいところもなかったから結局ここに行き着いた。

「よーしいっぱい遊ぶぞー。」

私達はショッピングモールの中に入って行った。私はこの前のようなことがないことを祈るのだった。

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