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はなかご  作者: 和音
第一章 初めての学園生活
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初めの一歩

「咲すごいよー。かっこよかった!」

蜜柑が私の背中をポンポンと叩いて抱きつく。何とかやりきってホッとすり。

「ありがとう蜜柑。でもすごく緊張したよ。」

少ししか喋ってないはずなのに緊張のせいなのか汗だくで暑かった。

「本当に頑張りましたね。」

そう言って西園寺さんは私に拍手を送る。西園寺さんはいつも通りで特に緊張している様子もなかった。

「あっ西園寺さん。西園寺こそかっこよかったです!」

「ふふっ、褒め言葉ありがとうございます。まあ私がかっこいいのは当然として初めての場で挨拶は緊張されたでしょう?」

「はい。代表としてみんなの前で話すのはこれが初めてなので。」

「なんと!初めてでそれはすごいですね。伸びしろがありますよ。これからも期待しております。」

「ありがとうございます。それではまた。」

「ええそれでは。」

そう言うと西園寺さんはどっかに行ってしまった。改めて西園寺さんは凛としててかっこよかった。私も西園寺さんに負けないように努力したい。

「本当頑張ったね。とりあえず教室に行こうよ。」

「うん、そうだね。」

そう言って私ははっとした。そういえばこのあとどうするんだっけ。予定表には入学式のあと自分のクラスに行くとしか書かれてなく、詳しい予定は知らなかった。

「ねえ、蜜柑はこの後どんな予定か分かる?」

「えっとねー、確か授業とかはなくて先生の挨拶と教科書の配布とかだったはず」

「なんで知ってるの?そんなこと予定表に書かれてなかったけど。」

「ふっふっふ。実は昨日霞先生に聞いておいたんだー。」

「ありがとう蜜柑助かるよ。」

「咲は真面目だけどどこか抜けてるからね。」

私はそんなことないとムッとした。すると蜜柑が大笑いするので私はさらにムッとするのだった。




とりあえず私と蜜柑はクラスを確認する為に玄関前まで来た。玄関にはクラスを確認するためにたくさんの人が集まってる。はしゃいでる人もいれば嘆いてる人もいる。

「私たちも一緒のクラスになれるといいね。」

私がそう言うと蜜柑はすごい勢いで食いついた。

「本当だよ!もし咲と違うクラスになったら私悲しくて死んじゃうよ?」

確かに私も蜜柑と同じクラスの方がいいが別に違うクラスでも死んだりはしないかな。それとできるだけ優しい人が同じクラスだと嬉しい。

「いや、それは大げさすぎじゃない?」

「そんなことないよ!だって違うクラスだと学校で会える時間減るんだよ?」

「でも学校以外だとずっと一緒じゃん。」

「そうだけどそうじゃないの!寮と学園は別。授業中おしゃべりしたり、昼にお弁当食べながらいっぱいお話するんだよ。青春だよ、青春!」

「授業はともかく昼食はクラス別でも食べれるんじゃない?それに授業中にお喋りしたらダメじゃない?」

「とにかく!私は咲と同じクラスがいいの!それに椿や麻莉とも一緒がいいし、このクラス分けに私を命を賭けてるんだよ。」

そんな感じで蜜柑はずっとそわそわしていた。まあ蜜柑の気持ちも分からないことはない。でもそれより私は他のクラスメイトと馴染めるかが心配だった。別に私は人と話すのが苦手とかはないけど初めて会う人だとどうしても緊張してしまう。それに女子とはまだ話せそうだけど男子と話すのは控えめに言って苦手だ。昔から男子は怖くて仕方がなかった。よく道端でも男性に話しかけられたしこの前のショッピングモールの時のように手を捕まれたこともあった。その度母親や友達からあんたはもっと自覚をもった方がいいよと言われていた。自覚を持てと言われても私はなんのことか分からなかった。

それやなさっきからもかなりの頻度でジロジロ見られてるし、もしかして私って変なのかな?田舎物ってバレてたりして、それでお金とか巻き上げられるのかな。私がそんな風に考えていると椿とちょうど会った。

「あっ椿じゃん!」

「よっす。2人とも元気?」

椿は早速制服を着崩しており不良のようにも見える。先生に見つかったら危ないのでは?

「うん私は元気だよ。」

「私もだよー。」

「それはよかった。特に咲はこの前みたいに変な男がつかないか心配で。」

椿はものすごく心配そうに言った。それに対し蜜柑が自信満々に答えた。

「任せてよ椿。あれから私がずっと一緒にいて監視してるから。」

「監視って言い方怖いな。まあいいけど咲自身も気にしなよ。」

「うん。大丈夫だよ。」

椿も私のことを心配してくれてた思うと嬉しくなる。最近は不審者も多いみたいだし気をつけないといけない。

「ところで2人はもうクラス分け見た?」

「いやまだ見てないよ」

「そっかアタシもまだだから一緒にいこっか。」

そうして3人で玄関前まで来た。たくさんの人が騒いでうるさい中、私達は進んでいくのだった。そんななか椿が呆れながら私に質問してきた。

「あのさ咲。なんでこいつさっきからボソボソ呟いてんの怖いんだけど。」

「えーっと。なんか私と一緒のクラスになりたくてずっとお祈りしてるみたい。」

「えー、こわ。てか2人ってそんなに仲いいんだ。いっても最近会ったばかりじゃん?なんか距離近くない?」

「確かに会ったばっかだけどさ、咲は優しくていい子だから自然に仲良くなったんだー。」

「うん!蜜柑は話しやすいし優しいから自然とこんな感じになったんだよね。」 

蜜柑とは寮も一緒だし気がつけば蜜柑がずっとくっつくようになっていた。

「でも蜜柑って私意外にもこんな感じだよね?」

「いやーどうかな。ここまで近いことはないと思うけど。」

蜜柑は初対面の時からこんな感じだと思うけれど違うのだろうか。 

「そんなことより次私たちの番だよ。早く確認しよーよ。じゃないと私が私じゃなくなるから。」

私は緊張しながらクラス分けの紙をみた。蜜柑も恐る恐る覗いていた。

私と蜜柑は1-2で同じクラスだったが残念ながら椿と麻莉は別のクラスだった。

最初に声を上げたのは蜜柑だった。

「やったー。咲と一緒のクラスだったよ。よかった。」

「蜜柑うるさい。」

椿はだるそうに言った。しかし椿はそこまで悲しそうにはしてなかった。

「でも椿と麻莉は違うクラスか。悲しいな。」

そう言って蜜柑はため息を吐いた。

「いや情緒どうなってるの?」

私と椿は同時につっこんだ。

「まあまあ昼休みとかはアタシがアンタらの教室に行くから気を落とすなって。それじゃあアタシはあっちの教室に行くから。」

そう言って私たちは椿と一旦別れ、自分たちの教室である1-2教室に向かうのだった。とても緊張するけど同じくらいワクワクしてる。これから本格的に始まるのだと思うと自然と気が引き締まる。私はおそるおそる教室の扉を開けるのだった。


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