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はなかご  作者: 和音
第一章 初めての学園生活
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おしゃべり会

「それじゃあ5人で話してもらいますね。」

全員分の自己紹介が終わった後、霞先がそう口にした。自己紹介が終わった後は解散だと思っていたのでみんな困惑している。

霞先生が笑顔で喋る中、西園寺さんが質問した。

「あのー、自己紹介はしましたし、今日はこれで終わりでいいんじゃないでしょうか?この後は勉強したのですが。」

「そうもいきません。自己紹介したとはいえまだお互いのこと全然わからないでしょう?」

確かにその通りだが、いくらなんでも唐突すぎる気もする。それにまだ会ったばかりで話す話題もない気がする。

「それはそうですが、いきなりすぎませんか?こんなこと予定にないですし、もう少し程よい距離感と言うものを。」

西園寺さんの発言に対して今度は蜜柑が口にした。

「えー。せっかく全員揃ったんだからお喋りしよーよ。全員が揃うこと自体あんまないかもしれないんだよ?」 

「ほら、浅野さんもこう言ってますしこの通り。」

「その考えも一理ありますが、いきなりおしゃべりしてと言われても困ります。第一影山さんが怯えてるじゃありませんか?無理矢理するおしゃべりじゃ深まる仲も深まりませんよ?」

「そんなことないよ。影山さんも仲良くしたいと思うよ。そうだよね影山さん!」

「うぅ。陽キャ怖いは怖いです。早く家にこもってゲームしたいです。」

影山さんはそう言ってずっと怯えていた。

「ほら影山さんも怖がってるじゃないですか!あなたはもう少し距離感を・・・」

そう2人が言い争ってるなか私と影山さんはおどおどすることしかできなかった。そんな中、麻莉が2人を止めに入った。

「おい。2人ともいい加減にしようぜ。こうやって争ってる時間が1番無駄だと思うぜ?」

止めに入った麻莉に対して西園寺さんが答えた。

「まあ、それもそうですね。このままじゃ拉致が明きません。今から多数決を取りません?」

「いいよ!じゃあ私はやる方で。」

「そうだな。俺もやる方かな。」

「わたくしはもちろんやらない派で。影山さんは?」

「えっと僕はやらない派で。」

ふふん。これで2体2ですねと西園寺さんは高らかに笑った。この流れは嫌な予感がする。

「いやまだ咲がいるよ!ねえ、咲もお喋りしよう?」

「いえいえ日野さんももう疲れてるでしょう?今日はもう終わりましょう。」

2人とも鋭い眼光で私を見つめて来るのだった。返答に困った私は目を逸らしながら控えめに口にした。

「えっと。それなら喋りたい人だけ残っておしゃべりしたらいいんじゃない?」

「・・・・・」

こうしてこの論争は終わりを迎えたのだった。





そうして結局影山さんだけが帰り4人で話すことになった。

なぜこうなったかと言うと、帰ろうした西園寺さんを蜜柑が、本当は西園寺さんがお喋り苦手なだけじゃないのーと煽り、それに西園寺さんが乗ったからだ。西園寺さんってもしかして煽り耐性がないのだろうか。

西園寺さんは明らかに機嫌が悪いし、正直私も帰りたくなってきた。

「はあ、とりあえず何について話しますか?」

「うーんそうだな。あっそういえば西園寺さんと咲は両方特待生を目指してるんだよね?」

その質問に食いついたのは西園寺さんだった。

「それに関してはわたくしも気になってました。まさか身近にライバルがいるなんて。日野さんは何故特待を目指しますの?」

西園寺さんの質問に私は簡単に答える。

「私は看護師目指してて、特待生になれば志望校にもほぼ確実に入れるので。」

「ふむ。なるほどそれはいい夢ですね。まあわたくしも負けてられませんが。」

西園寺さんは口角を上げた。気になった私は逆に西園寺に質問した。

「あの西園寺さんはなぜ特待生を?」

「わたくしは西園寺グループの娘として恥をかかさせないためですわ。」

「そっかあ。西園寺さんはお嬢様だもんね。それじゃあ、咲ももっと頑張らないとね。」

西園寺グループという名前は私でも聞いたことがある。ということは西園寺さんは本当のお嬢様というこたか。

「うん。西園寺さんとは、切磋琢磨していきたいかな。」

「ええ、私も受けて立ちますわ。」

最初と比べて西園寺さんの雰囲気も柔らかくなった気がする。この調子なら、仲良くなれかもしれない。

「さっきから気になってましたが、日野さんと浅野さんは仲がいいですね。どういった関係で?」

「咲とはこの学校であったばっかりだよ。でも咲とはルームメートで私の大事な友達なんだ。もちろん麻莉も友達だよ。」

「なるほどルームメイトですか。」

そう言って西園寺さんはため息を吐いた。明らかに何か困ったことがありそうだ。

それに麻莉は質問した。

「どうしたんだ?西園寺さんはルームメイトと仲良くいってねえのか?」

「仲良くというかその…話せないと言うか。」

「西園寺さんのルームメイトって誰なの?」

「影山さんです。ルームメイトですから最低限のお話をしようとするんですけど影山さんがいっさい喋らなくてずっと気まずいんですよ。」

「それならこの私に任せて。そう言う時は・・・」

誰にでも明るい蜜柑が西園寺さんにアドバイスを告げる。最初は険悪な感じだったけどなんだかんだ気が会って2時間以上話していた。お互い質問したり悩みに答えたりした。話してみて、わかったけど西園寺さんは少し気難しいとこもあるけど根は優しくてとても良い人だった。この調子なら私も寮のみんなと仲良くなれるような気がした。

「まあなんだかんだ楽しかったですわ。それじゃあ次は学園で。」

「うんまたね!学園で!」

お話も終わり、私達はそれぞれ解散することにした。こうして無事初めての集会を終えることが出来て安心するのだった。

「咲今日は楽しかったね。明日も楽しみだよねー。」

「あれ、学校は明後日じゃない?」

「違う違う!明日は部活の体験会だよ!三人で行こうよ。」

「おっいいねえ。楽しみだよ。」

「うん。そうだね。」

今日は楽しかったし、また明日がとても楽しみになるのだった。


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