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スローライフ配信をしてたら、相方のゴーレムがアップをはじめたようです  作者: アッキ@瓶の蓋。


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第84話 道場にて、みんなで反省会する配信

 ----スグハ、イボーク、スルーヨの冬ブロック3人衆。

 その3人衆を、3人衆を模したゴーレム『走』、『羊』、『黒』にて撃退した私。


 模擬戦を行った後、私は早速、3人衆と反省会を開始した。

 その際に、見学していた騎士達もこちらに来たが……まぁ、見てない事にしよう。


「早速だけど、今回の3体のゴーレムは君達の1つの可能性、その中でもかなり尖った未来なので、完コピはしないようにお願いします」


 これは先に言っておくべき事であると、私は念押ししておいた。

 あの3体のゴーレムは簡易的に作った、1つの機能を行う事に限定化したゴーレムである。


 『(スグハ)』は、手足に斥力を放つ魔道具を取り付けたゴーレム。

 その斥力を用いて攻撃を弾く防御専門のゴーレムであり、完全なる防衛専門のゴーレムである。

 スグハの長所である走力を全て捨て、あくまでも脚の強さという力のみでの防衛に特化させている。


 『(イボーク)』は、羊獣人の特徴である毛を使って杖のようにした、魔法戦専門ゴーレム。

 杖の力の源である水晶の代わりに、丸めた毛を配置。その毛に爆破性能を付与して、相手を吹き飛ばす事のみに特化している。

 杖を操る事のみに特化している、固定砲台のようなモノだ。


 『(スルーヨ)』は、魔導弓を放つのは同じだが、このゴーレムは靴に『浮遊』の力を付与したゴーレム。

 こいつはただ浮遊するだけの能力を持つだけで、それ以上はそんなに強くはない。

 背中の箱の分だけの魔力しか放てないし、その時間分しか戦えない限定的なゴーレム。


「あの3体のゴーレムは、君達をただ驚かせて、本調子が出せないことを狙っただけのガラクタだ。

 恐らく、もう一度、君達と戦えば、君達はすぐさま弱点に気付く事だろう」


 『走』は防御専門だから、最後に残せば良い。

 『羊』は毛だけが攻撃手段なのだから、スルーヨの魔導弓で全て撃ち落とせば良い。

 『黒』は攻撃時間に限りがあるのだからそれが終わるまで待つ、あるいは浮かぶ源である靴を破壊すれば良い。


 3体とも、冷静に1体ずつ対処すれば、さほど強くはないゴーレムだ。

 そもそも、あんな短時間に即席で作ったゴーレムが、そんなに強い訳ないから。


「今回の対決で、反省すべきなのは----君達の戦いがワンパターンであった事」


 ビシッと、それが重要だと冬ブロック3人衆に告げる。


「騎士団員たちに、質問」

「「「「はっ、はいっ!!」」」」


 質問されると思ってなかった騎士団員たちがビクつく中、私は質問する。


「君達は敵と戦う際、戦法を1つだけしか用意していない。そんな事はないよね?」

「「「「はい! 数パターンは用意しています!」」」」

「結構。つまりは、そういう事だ」


 冬ブロック3人衆の戦い方は、盾職スグハ、一番槍イボーク、後衛スルーヨで固定されているように見えた。

 1つの戦法を使い続けるのは考えなくて済むし、連携も取りやすいが、その分、対策を取られた時に弱い。


「少なくとも4パターンくらい、戦い方と陣形を変えたのを用意。そして1人で戦う場合も3パターン、2人組も同じくらい用意しなさい。錬金術師なら、1つの武器に固執せず、1つの戦い方に固執しないという戦い方を覚えなさい」


 実際、錬金術師は数パターンの戦い方を持つ者が多い。

 錬金術に使う素材を集めるためには、剣が通らない相手だの、遠距離からしか狙えない相手を相手にする場合があるから、数パターンを持つのが普通なのである。


「さて、そのためのアドバイスとして、私が作った3体のゴーレムを参考にしてみたらどうでしょう」


 ひょいっと、私は先程作った『走』、『羊』、『黒』の3体のゴーレムを即席錬成する。

 今回は、ゴーレムコアを使ってないから動かないけれども、説明ならこういう方が分かりやすいでしょう。


「『走』は、斥力----互いに反発する力を強制的に生み出す魔道具を用いて、相手の攻撃を弾く防御専門に作っています。要するに、フランシアに教えていた体中剣の応用なので、防御を極めればそうなるという事ですね」


 だから、これが気になる人はフランシアに聞いて欲しいと、私はそう言っておいた。


「『羊』は、イボークのように毛を加工して武器にするだけでなく、毛自体に特性を付与するという戦い方もあるという事だ。ただ毛の良さを考えるだけでなく、他の特徴を加えろと言う意味だね」


 『もこもこ』は確かに面白いけれども、毛自体に別の特性を与えるという考え方もあるという事だ。

 錬金術師として、素材に向き合うなら、そういう事も考えておこうという事だね。


「『黒』は、装備品に錬金術を使う事で、空から攻撃出来るようになるという事。装備品に錬金術を使えば空だけではなく、地面の中を水のように潜ったり、壁に貼り付いたりも出来るようになる。そういう装備品を見直せ、という事だね」


 なんなら、靴に車輪だの、ジェット噴射装置をつけるだけでも、高い機動力を確保できるようになる。

 そういう戦い方も考えておくべきだと、私は3人衆にそう告げた。



「では、私の方からの話は以上。あとはそちらで話し合いながら、なにを、どのように取り入れるかを、全員で話し合ってみて。1人だと思いつかないアイデアも、話し合えば思いつくかもしれない。

 ----あぁ、兵士さん達は、3人衆、もしくは錬金術師さん達に「こういう武器が欲しい」というアイデアを出してみて。それで強くなったり、生存確率が上がれば御の字だし」



 私はそう言って、真剣に反省会を始めた皆を後に、家へと帰った。


 ----あ~、いい気分転換になったなぁ、っと。

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