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スローライフ配信をしてたら、相方のゴーレムがアップをはじめたようです  作者: アッキ@瓶の蓋。


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第400話 フランシアは破りたい配信【守破離】(3)

「がくっ……」


 私の前で、ロンダリゼが意識を失って倒れる。それと同時に、彼女の身体に真っ黒い霧のようなモノが纏わりついて、ロンダリゼの身体がどんどん水を搾り取られたミイラのように醜くなっていき、最期には干からびたロンダリゼの死体が完成していた。


「師匠、私は……」

「あぁ、分かってるよ。フランシアは、ただ意識を刈り取っただけなのは」


 あの黒い霧は、ロンダリゼの武器【模造する上昇志向(クイーン・レプリカ)】を与えた悪魔、快感のブラッドの仕業だろう。

 ロンダリゼの持っていた武器【模造する上昇志向(クイーン・レプリカ)】の性能は、はっきり言って規格外すぎる。同じく、快感のブラッドと契約して魂を武器化させる能力を得たピエームは、力を使い切った後に意識が失ってしまうという副作用があった。ロンダリゼの武器は、ピエームの【回転鋸剣(チェンソーブレード)】よりも高性能だったから、これくらいの副作用があってもおかしくはないだろう。


「しかし、本当にそれで良かったのか? フランシア」


 フランシアの姿を見て、私はそう言った。


 フランシアの髪は、うねうねと、まるで生き物のように生きていた。それどころか、『ガォォォォ~!』と、大きな雄叫びをあげていた。

 ----そう、まるで獅子(ライオン)のように。


 ロンダリゼを倒せたのは、フランシアの"生きている獅子の髪"である。そう、呪いの髪である。

 元々フランシアは、悪魔シグレウマルに呪われたせいで、髪の毛が"生きている獅子の髪"へと変わったのをなんとかするために私に弟子入りした経緯がある。その件の悪魔は、今は私の錬金術スキルによって魔道具の泡立て器の中に封印して、フランシアの悪魔の呪いは抑える事が出来た。フランシアの"生きている獅子の髪"の呪いは、悪魔シグレウマルの封印によって元の髪の毛になったのである。

 しかしながら、悪魔シグレウマルの呪いは、全て綺麗さっぱりなくなったという訳ではない。呪いの大元が悪魔シグレウマルの討伐で消えたとしても、獅子の髪の呪いが全て消えたわけではない。


 フランシアは、その呪いを敢えて(・・・)解放した。


 結果として、フランシアの髪は、生きている獅子のような髪へと変わった。悪魔シグレウマルの討伐前はただ独立した生物のように振舞っていたが、今回は彼女の思うように髪の毛が動けるようになったのである。


「ロンダリゼの配信を見て、【模造する上昇志向(クイーン・レプリカ)】がどのようなモノなのかは理解しました。だからこそ、呪い(マイナス)模倣(コピー)するのは出来ないと思ったのです。結果はまぁ、私の読み勝ちという事で」


 配信者ロンダリゼは、他人の動画の良い所を真似て、彼らの上位互換になるようにして、登録者数を伸ばすという作戦を取って来た配信者である。

 そんな配信者の精神性が反映された武器ならば、悪い所(マイナス)を真似る事は彼女の精神が許せないのだろう。だからこそ、ロンダリゼは髪の操作能力を模倣(コピー)できなかったから、彼女は敗北したという訳である。


「しかしながら、その髪、戻りそう?」

「えっと、難しい、ですかね」


 ロンダリゼを倒したのは良かったが、獅子のような髪を戻す事は無理だったみたい。【オーラ】で強化したのも相まって、髪を元に戻せなくなってしまったみたいである。

 まぁ、当人はさほど気にしていないみたいのが、良かったけれども。


「私としては、師匠すらできない事ができて、その方が嬉しいです!」

「そう、か」


 それじゃあ、後はこのクリィム村殺人事件が終結した事をきちんと進めないと。

 ロンダリゼが生きていれば、彼女に説明出来ればそれで済んだ。【模造する上昇志向(クイーン・レプリカ)】を見せたり、あるいはコピー性能を見せたりできたのだが、ロンダリゼは死んでしまった。


 果たして、どうやってこのクリィム村殺人事件が終結した事を、クリィム村の皆に伝えれば良いのだろうか……。



「そこは、私にお任せください」



 私が頭を悩ませていると、空から1人の巫女が現れていた。その巫女さんは、クリィム村の神社所属の巫女さんである。また、神社の中に入れるように交渉していた巫女さんでもある。クリィム村殺人事件が起こったせいで、その話は消えてしまったのだけれども。


「ススリアさん、フランシアさん。この度は我が村をお救いくださり、ありがとうございます。わたくし、お二人に感謝の意を伝えるため、配神であるタラッサ様よりこちらに参りました」


 巫女さんが言うには、この件は神社側で対処してくれるとの事。

 犯人がどういう人物であり、どういう形で殺人を行っていたのか。そう言った事情を、『悪魔の力を借りていた』という真実をぼかしたまま、お伝えしてくれるんだそうだ。確かに、村人が悪魔と契約して、自分達村人を殺していたというのは、ヤバいですからね。


「つきましては、お二人様にどうしても会いたいと、タラッサ様が仰っております。是非一度、我が神がいらっしゃいます【祭壇の間】までお越し頂ければと思います」


 ----どうやら、お目当ての【祭壇の間】に行って良いみたいである。

 まさか、うちのイスウッドに居る方ではない、タラッサ神様からの方から会いたいと、しかも蛇達が消えた【祭壇の間】に来て欲しいと言われるとは思ってなかったが、これで蛇達が消えた理由も調べる事が出来る!


 私は喜んで、【祭壇の間】に行く事を了承したのであった。

フランシアの呪いは、

悪魔シグレウマルを封印、倒した事で

呪いが鎮まっていただけなので、基となる呪いはあった


それを、【オーラ】の力で、増幅させて

ロンダリゼを倒したと言う訳です!!


ちなみに、もう元には戻れないよ( ^)o(^ )

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