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スローライフ配信をしてたら、相方のゴーレムがアップをはじめたようです  作者: アッキ@瓶の蓋。


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第357話 城攻めならぬ、ホテル攻めを考える悪魔ハルファス配信

 ~~悪魔ハルファス~~


『おぉ、五本槍の『激突のカナエマス』様! あなた様が敬愛する、魔王ユギー様の復活はまだまだ先でございます! お叱りはごもっともですが、この悪魔ハルファス、あなた様のために精一杯やっておりますので、お許しください! お許しください! お許しください!』


 ふぅ~、いつもの(・・・・)日課(・・)の挨拶が終わりましたので、状況を整理したく思います。


 私の名前は、悪魔ハルファス。五本槍の1人である『激突のカナエマス』様をお慕いし、魔王ユギー様を復活させようとしている悪魔です。

 私の能力は【願望の力(劣化)】。3回願いを叶えてもらう代わりに、こちらが1回願いを叶えなければならないという不公平な取引を強いる力。


 今の私は、【黒キ翼】をホテル・イスウッドにセットするため、イスウッド近くの森で作戦会議中。


『----うん。ちゃんと覚えてる(・・・・)


 この状況を整理するのは、私の癖のようなモノ。本来は、カナエマス様がやっていたのを見様見真似でやっていただけなんですが、いつの間にかこうしないと落ち着かない身体になってしまいました。

 まぁ、その分、カナエマス様に近付いたと思っているので、それで良いのですが。


『ともかくまずは、どうやってホテルのエントランスに【黒キ翼】をセットするかを考えないといけませんね』


 そもそも、あのホテルに入るのは、かなり難しい。残念ながら、この顔を、ホテルを管理しているゴーレムにバッチリと覚えられてしまった。あのホテルの中にこっそりと入るのは難しいと思う。

 それに恐らくだけれども、商人ラジン達の事も多分バレていると思う。それでも捕まっていたら、もっと大騒ぎとなって、イスウッドが混乱の渦になっているはず。しかし、いまのところ、そんな風な感じがしないのは、泳がせているのか、なんなのかは分からないけれども。


『ともかく、あまり時間はなさそう』


 私はそう思い、計画を遂行する事にした。本当であれば、魔王ユギー様を復活した後に、盛大に、盛大に、盛大にするつもりであったが、こうなっては仕方がないと言えるでしょう。


 私は【黒キ翼】を近くの木々にセットし、呪文を唱える。すると、【黒キ翼】の安全装置(セーフティーロック)が解除され、あっという間に黒い液体に侵食された黒い木々が大量に生まれた。


『そして、さらにもうひと手間』


 私は、そんな黒い木々に、もう一度、今度は別の呪文を唱える。すると、黒い木々はペキペキっと大きく折れ曲がり始める。


 ----ぬぉぉんんっ。


『出来ましたね、悪魔の穴が!』


 そう、私の目の前には、空間を歪曲して生まれた大きな穴が、悪魔をこちらの世界へとやって来させるための転移門(ポータプル)が生まれていた。


 【黒キ翼】、その効果は悪魔をこちらの世界へとやって来させるための穴作り。

 悪魔は別世界の住人であり、こちらの世界へとやって来るためには、こちらの世界へと繋がる穴が必要となって来る。ただし悪魔には(ランク)があり、(ランク)が高い悪魔ほど、必要な穴の大きさはどんどん大きくなっていく。


 本来、悪魔の世界に通じる穴は、ほとんどが低位の悪魔しか呼べないモノ。そしてそのほとんどが自然発生して生まれるも、世界の修正力だがなんだか分からないけれども、勝手に閉じてしまう。

 ごくごく稀に、高ランク悪魔がこちらの世界へとやって来れる穴が出来るけれども、それはこちらの世界に相当大きな"なにか"がない限り、生まれない。


 この【黒キ翼】は、その穴を人為的に、作ってしまうという画期的な魔道具だ。

 ただ、問題があるとすれば----


『グォォォン……』

『おぉ、ようこそこちらの世界へ』


 私が【黒キ翼】を使って作った穴を通って、どろどろの、今にも死にそうな細身の兵士悪魔が現れた。ゆらりと細身の兵士悪魔が立ち上がる頃には、彼がこちらの世界へとやって来るために使った穴は、跡形もなく消え、木々は元の緑色を取り戻していた。


 そう、【黒キ翼】を使って作った穴は、使い捨て。たった一回しか使用できず、なおかつ穴を通ってこちらの世界へとやって来れるのは、下級の、言葉を話す知能すら持っていないような悪魔ばかり。


 いま、【黒キ翼】を使って出来た20個の穴を通って、20体の兵士悪魔がこちらの世界へとやって来た。この兵士悪魔はただゆらりと動くだけで、聖属性の魔術を受ければすぐに倒される、肉壁以下の存在である。

 

『えぇ、ですからこうして----』


 私はそう言って、兵士悪魔1体1体に、【黒キ翼】を張りつけて行く。すると、兵士悪魔はシャキッとした表情になり、真っすぐ私の方を見つめていた。


『物体に貼ると悪魔を呼び出す穴に、悪魔に貼ると悪魔を強化する装置に。一度で二度美味しい、それがこの【黒キ翼】なんだよね』


 これで、兵士悪魔は、頼りになる兵士になった。勿論、強化した所で普通の悪魔の戦闘能力以下だろうけれども、これほどの数がホテルへと押し寄せれば、それなりに騒ぎにはなるはず。


『騒ぎの混乱に乗じて、ホテルに潜入。もしくは騒ぎを好機と見た商人ラジン達が逃げ惑う素振りの最中、【黒キ翼】をホテルのエントランスにセットする』


 そのどちらに転んでも、魔王ユギー様復活はなされる。

 

 さぁ、始めましょう!

 悪魔ハルファスによる、ホテル・イスウッドの攻め落としの時間です。

敵側の感情移入も出来るように、定期的に

敵側のお話を入れる用にしているのですが、

こいつは入れない方が良かったかもしれない


書いていて、説明台詞が多すぎる(^o^)/

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