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スローライフ配信をしてたら、相方のゴーレムがアップをはじめたようです  作者: アッキ@瓶の蓋。


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第346話 ラジン、温泉に入るよ配信

 ~~前回までのあらまし~~


 『ホテル・イスウッドのエントランスにて、【黒キ翼】をこっそりと置いて帰って来る』という任務を、悪魔ハルファスに頼まれた商人ラジンと錬金術師マコモ。

 しかしながら、邪魔される事を警戒した錬金術師マコモは、商人ラジンと共に大人しく過ごす事にした。


 そんなラジンとマコモの選択は、実はイータちゃんには筒抜けだったのだ----。






 ----ホテル・イスウッド1階、大浴場フロア。

 多種多様な温泉が用意されたこのフロアには、電気風呂、薬湯、気泡風呂(ジャグジーバス)など、数多くの温泉が用意されていた。


『こちら、大浴場フロアには全21種類にも及ぶ、多種多様の温泉を御用意しております。皆様、是非とも色々な浴槽を楽しんでくださいませ』


 イータちゃんのアナウンスが鳴り響く大浴場フロア。そこには温泉を楽しみにしていた宿泊客だとかが、ゆっくり湯に浸かって、疲れを癒していた。


「(ここが、大浴場のフロアか)」


 そのフロアに、商人ラジンの姿はあった。マコモを残して、1人だけ温泉に行くという事は気が引けるラジンではあったが、マコモと話し合って"ごく普通の一般客"を装おうとしているラジンだからこそ、大浴場に来ていたのである。

 大浴場という目玉があるにも関わらず、そんなお風呂に入らないというのは、明らかに"ごく普通の一般客"には見えないからである。


「(しかしながら、色々な種類の温泉が用意されていて、迷うな)」


 全21種類にも及ぶ、膨大なる温泉。


 美容に嬉しい、"美白の湯"。

 魔力回路を修復させる、"魔法の湯"。

 泡を使って楽しい一時を過ごす、"ワクワクの湯"。

 全身の怪我の後遺症などを見えなくする、"美人の湯"。

 雷魔法を用いて元気をチャージする、"元気もりもりの湯"。


 他にも多種多様な温泉が用意されているが、このどれが"ごく普通の一般客"に相応しいお湯なのかが分からないからである。

 そもそも、ラジンはピューマの獣人族。ピューマを始め、ライオン、シャムなど猫系統の獣人の多くは基本的に水浴びを嫌う傾向が強く、どちらかと言えば早く出たいというのがラジンの方針であった。


「(マコモと一緒なら、混浴が出来るという露天風呂一択なんだが)」


 しかしながら、そのマコモと一緒にお風呂に入る訳にも行かず、だからと言って一人で露天風呂に入るのは何かが違うと考えていた。


「まぁ、良い。とりあえず、大勢の人が浸かっているお風呂に入ればそれで良いだろう」


 ラジンはそう思って、キョロキョロと辺りを見渡す。


『お客様』

「うわっ?!」


 そんな風にキョロキョロと辺りをうかがっているラジンに、いきなりヌッと、イータちゃんが顔を出す。あまりにもいきなりの出現であったため、ラジンは驚いてしまっていた。

 あまりの驚きっぷりに、ラジンは尻もちをついてしまっていた。


『驚かさせてしまい、申し訳ございません。大丈夫でしょうか、お客様?』

「いや、これはびっくりするでしょ?!」

『申し訳ございません。今後の課題とさせていただきます。本当にすいませんでした』


 丁寧に頭を下げるイータちゃんを見て、怒りを抑えるラジン。


『お客様に怪我をさせてしまい、誠に申し訳ございません。しかし、私はお客様の疑問解決こそが役目ですので、ラジン様にオススメの温泉をご提案させていただきたく、参った所存でございます』

「オススメの温泉、ですか」


 それを聞いて、ラジンはそれは良いと感心していた。

 ホテル側のオススメを聞くというのは、実に一般客らしい。そう思ったからである。


「それで、そのオススメの温泉とは、どういう温泉なんだ?」

『はい。そこは別名【思いやりの湯】と呼ばれる、薬湯【ミルクの湯】でございます』


 イータちゃん曰く、その温泉は身体の中からぽかぽかする、心身共に温める純白の温泉との事。


『オーナーである錬金術師自らが、人体的になんら影響のない薬として作られておりますために、非常に安心です。ラジン様のような、温泉に長時間浸かる事があまり得意でないお客様であろうとも、短時間で全身を温めていただける、まさしくラジン様に相応しいお湯であると言えるでしょう』

「なるほど」


 イータちゃんの話を聞いて、ラジンは良い温泉だと思った。ピューマの獣人族という、猫系統の獣人族という特徴にも配慮している、良い温泉だと思った。


「それでは、その温泉に入らせてもらいますね。ありがとうございます、イータちゃん」

『はい。お客様の要望に添えて、このイータ。望外の喜びでございます』


 ペコリと、頭を下げるイータちゃん。



『そういえばでございますが、この【ミルクの湯】は温泉の素として、お湯に入れるだけで自宅でも、ホテルの自室のお風呂でも楽しめます』

「----是非、その温泉の素、買わせていただけませんか?」


 その後、温泉の素としてパッケージされた【ミルクの湯】を購入した、ラジン。

 部屋で待っていた、マコモにお土産として、そして自室のお風呂で温泉気分を味合わせようとするラジンであった。

このあと、ラジンとマコモの2人は仲良く

お風呂に入りましたとさ!

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