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スローライフ配信をしてたら、相方のゴーレムがアップをはじめたようです  作者: アッキ@瓶の蓋。


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304/428

第304話 チェンソーブレードと戦おう配信(2)

「では、いきますっ!」


 フランシアさんはそう言うと、ぶるんぶるんっと刃を回すチェンソーブレードにさらに魔力を込める。すると、フランシアさんの足元からチェンソーの刃が出た。そして、その刃が回転する事で、フランシアさんは空中に浮かび始めた。

 地面から30cmほどだが、明らかに落ちる気配はなく、ぷかぷかと浮いており、フランシアさんが一歩足を前に出すと、落ちる事もなくそのまま空中を歩いている。刃を回転させることで、プロペラの役割を果たしているのだろうか?


出鱈目(デタラメ)な力ですね、それは」


 チェンソーという名前で呼んでいるが、あの武器は元々ピエームちゃんの魂が武器化した姿。

 チェンソーはただ単に多数の小さな刃がついたモノを動力により回転させて、(のこぎり)と同様に対象物を切ることができる動力工具の一種である。しかしながら、あのチェンソーブレードは形がチェンソーに似ているだけで、その効果は違うみたいだ。


 色々と調べたいのが錬金術師としての(さが)だが、今はこっちの力を試させてもらおうじゃないですか。


「じゃあ、こっちも行きますよっと!」


 私はそう言って、短刀を使って斬撃波を放つ。放たれた斬撃波はクルクルと回転し、そしてそれは台風へと変わる。"斬撃波"ならぬ、"斬撃嵐"という感じだろうか。

 斬撃波はただ直線に放たれた斬撃の塊であるが、斬撃嵐はクルクルと回転しながら周囲のモノを切り裂いて行く斬撃の嵐である。


 フランシアさんがチェンソーブレードを用いて、その斬撃嵐を対処しようとしている間に、私は次の攻撃を開始する。

 私が短刀に力を込めると、今度は短刀が凍り始める。


「(不思議な力だ、【スピリッツ】とは。反発したり引き寄せたりする力を、磁石のようだなと私が解釈したら、嵐を生み出したり、相手を凍らせる力になるとは)」


 天候を操る能力に見えるが、実際は反発と引き寄せの応用である。

 嵐は一定空気内を反発と引き寄せを交互に繰り返して渦のようにしただけ。氷に関しては、空気中の水分の動きを反発と引き寄せで極端に遅くすることで凍らせることが出来た。


 この【スピリッツ】という力は、消耗がほとんどない。

 なにせ、反発と引き寄せという【オン】と【オフ】しかない力であり、それ以外に力を割いていないために1回の使用量が魔力以下。けれども1コンマずらす事でもとんでもない違いが出てくるという、そういう力だ。


 フランシアさん達は見て分からないでしょうね?

 実は、【アルファ・ゴーレムサポートシステム】を使ってその違いをデータ化して最適化して放っているだなんて。


 実は今回の対戦にあたり、私は特殊なイヤホンを開発した。

 【アルファ・ゴーレムサポートシステム】の恩恵を受けられるイヤホンであり、このイヤホンによって【スピリッツ】の最適化を行っているのである。いずれはコツを掴んでこれなしでもやって行きたい所ではあるが、今は試運転という段階なのでこれを使う事を許して欲しい。


「(そして、次は火炎攻撃っと!)」


 反発と引き寄せを水分に対して極端に遅らせたら、氷が出来た。ならば今度は逆に反発と引き寄せを極端に早めたら、熱い炎が出来るはず!

 そう思って、イヤホン越しにそう【スピリッツ】をコントールすると----



 ----ぼんっ!



「え?」


 破裂した。私の目の前の床が、銃弾を受けたかのように破裂した。

 まるで目の前の床が、爆弾にでも変わったかのように、大きく破裂する様子を見て、私は極端に早めた結果、火炎ではない効果が発生したと悟った。


 これは、恐らくマイクロ波。電子レンジがモノを温めるのに使う効果だ。

 水分を極端に早めようとした結果、目の前の水分だけではなく、目の前の床に対してもその効果を与えていたみたいだ。マイクロ波のようなものを浴びた床----というか、競技場の土の中に含まれる水分が膨張して、爆弾のように破裂したという訳だ。


 訳は分かったけれども、これは封印だね。

 今は地面に当たったから大丈夫だったけれども、もしこれが生物の身体に当たったりしたら破裂しちゃいますよ、これは。


「(失敗はこれで良しっ! 次の【スピリッツ】の力を試させてもらおうじゃないですか!)」


 私はそう言って、次の戦法を試そうとしたんだけれども、そう思っていたら目の前にフランシアさんの姿が。


 一瞬にして詰められた。そう、もう目の前に彼女の剣がある。

 これは縮地、相手の意表を突くことで物凄く速く動かしたと思わせる戦闘技術の応用。


 少し考えすぎたみたいで、その間にフランシアさんがこちらへと攻め込んで来たのだろう。

 切り替えるのが少し遅かったみたいだ。これでは新しい【スピリッツ】の活用法を試す暇はなさそうだ。


「もらった!」


 フランシアさんがそう言って、腕を伸ばし、私の腕を切り裂こうとした瞬間、目の前に氷の壁が出現する。【スピリッツ】を使って、氷を出現させたのである。

 【スピリッツ】は1回の使用量が魔力以下であり、なおかつ反応速度も魔力以上。力強化という一辺倒な【オーラ】と違って、色々と使い方が異なって面白い。


 そう思いつつ、私は【スピリッツ】を試しまくるのであった。

【スピリッツ】の運用法も凄いですが、

チェンソーブレードの力も出鱈目すぎて強いと思います

なんで、回転するだけで空中を飛べるんですかね……?

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