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スローライフ配信をしてたら、相方のゴーレムがアップをはじめたようです  作者: アッキ@瓶の蓋。


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303/432

第303話 チェンソーブレードと戦おう配信(1)

 イスウッドの発展に伴い、シュンカトウ共和国の道場もレベルアップした。

 というか、崖をくり抜いて、専用の競技場(バトルフィールド)を作ったくらいなんだけれども、このおかげで今までの1.2倍の生徒……というか、兵士達の訓練が出来るようになったみたい。


 そんな競技場で、私はフランシアさんと向き合っていた。


 フランシアさんは全身を甲冑で纏ったフル装備状態。そんな状態では動きづらいかと思うかもしれないが、あれは私が錬金術で作った鎧である。

 普通の甲冑の何倍もの硬度を誇るが、重さは普通のシャツレベルにまで軽いという、硬さと重さを両立したモノなのだ。とはいえ、性能面に関してはこれ以上の代物がいくらでもあるため、魔道具ともいえないくらいのモノ。今回はただの模擬戦なため、この鎧を着て貰った訳だ。


 それに、こんな鎧よりも、もっと価値があるモノを、フランシアさんは持っている。


「良いんですね、ピエームさん!」

「えぇ、姫様! 思う存分、お使いください!」


 フランシアさんが持つのは、刃が高速回転している剣----そう、チェンソーブレードこと、武器化したピエームちゃんが武器化したあの剣である。

 未だに記憶喪失を戻す手掛かりはないピエーム。日記や配信(アーカイブ)などをしていないかと思ったのだが、どうやら快感のブラッドの権能(スキル)はそこら辺も対策済みだったらしく、ピエームの書いていたらしい日記は彼女の素性に関する事は一切読めない状態になっていた。……まぁ、配信はしていなかったんだけど。


 そんな記憶の手掛かりがないピエームちゃんは、それでも前を向き、訓練を重ねて来た。その結果が、


「行きますよ、師匠!」

「頑張ってください、姫様!」


 ----2本(・・)となったチェンソーブレードを持つフランシアさんと、それを傍で(・・)応援する(・・・・)ピエームちゃんである。


 いや、どうなってんのあれ?


 チェンソーブレードってフランシアさんが武器化した姿であり、そんな武器化した姿であるチェンソーブレードを、フランシアさんが持っているのは分かる。

 そのチェンソーブレードが2本あり、あまつさえ当人であるピエームちゃんが傍で人間姿で応援しているって、どういう事なんですかこれ?


 『チェンソーブレード=武器化したピエームちゃん』なんだから、いまこの場にはチェンソーブレードが2本と、人間姿のピエームちゃんが居るから、ピエームちゃんが3人居るという状態になっているんだけれども?


「(話を聞いた時は驚いたけれども、いま見ても信じられない)」


 人間を武器化させるという、快感ブラッドの能力。ブラッドと契約したピエームちゃんは、色々あって記憶を失ったが、武器化するという能力は残った。

 そしてさらに、武器化したチェンソーブレードを複製するという能力まで手に入れたのだ。一日に数本程度しか出来ないらしいのだが、それでもチェンソーブレードという武器を複製できるのは、凄い事である。


 なにせ、この道場で一番威力が高い武器こそ、あのチェンソーブレードなのだから。


 いま、道場の倉庫には、チェンソーブレードが100本近くあるらしい。ちなみに、100本近く保管されている方は意識がないタイプみたい。いや、意識がないタイプの武器ってなんだよ、それが普通なんだよ。


 今日はその、チェンソーブレードを使っての模擬戦を頼まれた訳だ。

 チェンソーブレードの威力がどれほどの物か確かめるべく、私とフランシアさんの戦いを見守るように、道場の兵士達にぐるっと囲まれている。

 ぐるっと囲まれているというか、椅子に座ってこちらの戦いを観戦しているって感じかな?


 フランシアさんが魔力を剣に込めると、剣はそれに応える形でぶるんぶるんっと大きく刃を回転させていく。気合は十分という訳だ。




 一方で、私の方も----気合は十分だ。


 いつもの私だったら、チェンソーブレードを持ったフランシアさんの対戦相手なんてまっぴらごめんだが、今の私はフランシアさんと同じように試してみたいモノがある。

 それが、【スピリッツ】の力。一応、ゼータには銃という武器として渡してあるんだけれども、私だってこの【スピリッツ】という力を試したいと思っていた所で、フランシアさんとの対決は渡りに船であった。


「(この【スピリッツ】という力には、物を引き寄せたり反発すると言った磁力もどき以外にも他の可能性が広がっている)」


 それを今、この場で披露させてもらおうじゃないですか。

 そっちがチェンソーブレードの威力を確かめるというのならば、こちらは【スピリッツ】という力を確かめさせてもらおうじゃないですか。お互いに、楽しく試してみようではありませんか。


「いきますよ、師匠! このチェンソーブレードで、師匠の力を引き出して見せますね!」

「えぇ、こちらもこちらで試させていただきたく思いますね」


 フランシアさんがチェンソーブレードを構え、私はというと【スピリッツ】を纏わせるための短刀を構える。お互いに、模擬戦とは言えども全力で相手を倒すという誓いの元、私達は戦いを開始するのであった。

ピエームちゃん、久しぶりの登場!!

----ピエームちゃんも頑張って、成長してるんです!!

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