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スローライフ配信をしてたら、相方のゴーレムがアップをはじめたようです  作者: アッキ@瓶の蓋。


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第282話 少女とナタラ配信


 ----魔王ユギー。

 それは世界を、自分のおもちゃ箱のようにして遊び、娯楽によって人々を堕落させようとした悪しき魔王である。


 そんな魔王ユギーには、五本槍と呼ばれる、魔王を支える5人の悪魔が居た。




 ----『闘争のカイデン』。討伐済み。

 格闘ゲーム担当で、自称『最も意地汚い者』という悪魔。

 刀剣による剣術しか使用できないという制約を相手に課し、しかしながらそんな自分は剣術によるダメージは一切聞かないという矛盾した性質を有する。一方的に相手を倒す事を快感と思っている、最低な大悪魔である。


 シガンの森にて、自らの領域を広げようとしていた所、サビキ・ウミヅリとトカリ・ブロッサムによる【刀剣拳法】によって倒された。




 ----『快感のブラッド』。未討伐。

 パズルゲーム担当で、自称『最も繋がりを求める者』という悪魔。

 あらゆる生物の魂の形を見ることが出来て、魂を視認する事によって相手の欲する欲望を読み取り、その上他者に武器化する能力を与える。絆のためなら他人の魂の形を変化させて武器にして、自分が気に入らなければエネルギーを吸い取って体力をゼロにしたり、繋がりを無かった事にする、最低な大悪魔である。


 シュンカトウ騎士団所属にして、『シュンカトウ騎士団第五の槍』であるピエームちゃんと取引を行う。その上で、ピエームちゃんは使えないと判断して彼女の記憶を奪った張本人である。




 ----『狩猟のドン・デーロ』。討伐済み。

 ハンティングゲーム担当で、自称『最も過去を弄ぶ者』という悪魔。

 他者の身体を奪う事で、どんな相手にも成れるという性質があり、さらには手で触れる事によって他人の記憶から幻影を呼び出して操る事が出来る。幻影を色々な大きさに呼び出す事、さらには他者の記憶を植え付けたりなど、記憶に関する事で様々な悪行を行う、最低な大悪魔である。


 ハンドラ商会のシベリア・ハンドラ会長の身体を奪い、記憶を使って、マージ・マンジ達などを使ってゲームとして楽しんでいた。一方で、新生ハンドラ商会所属のノルカ・ブックマンを使って、ススリアの保有している【アルファ・ゴーレムサポートシステム】の魔道具本体に手を出そうとして、洗脳に使っていた本体の一部を破損、その後やられてしまうのであった。




 以上、3名。これがススリア達が確認している、魔王ユギーの五本槍のメンバーである。

 しかし、彼らは五本槍。つまり、あと2人、厄介な悪魔が存在して居るという事だ。


「そうですよね、【ナタラ】さん?」


 椅子にふんぞり返るようにして座る少女は、目の前で座っている魔王ユギーの五本槍の1人にそう声をかけた。


 その者は、顔に【無敵】のに文字が刻まれた仮面をつけた大男である。

 屈強な筋肉質な身体と、背中から巨大な龍の翼を生やしている。そして、背中には大きな荷物袋を背負っており、歴戦の戦士を思わせる佇まいである。


「----そうだな。見知らぬ少女よ」

「もう、ナタラ様ってば! 私も、あなた様と同じく魔王ユギー様に仕える悪魔ですってば!

 魔王ユギー様に仕えた五本槍。そんな中でも、最強とも呼ぶべき【無敵のナタラ】様の冗談は笑えませんよ! バリ笑えますね!」


 「ギャハハハッ!」と、そう言って笑う少女。そうやって笑う少女に、ナタラは怪訝な顔を向けていた。


「……すまないな。我は最強。それが故に他者を軽んじる傾向があり、たかが一悪魔の事なぞ覚えていないのだ」

「バリ酷くないですか?! まぁ、他の悪魔ならばともかく、最強のナタラ様が言うなら……私、許しちゃう!」

「許されたのか、それは嬉しいな……。しかし、だから名前を聞かせて欲しい。こちらはお前の指示通り、"ドン・デーロをやっつけたのだからな"」


 そう言って、乱暴に。ナタラは、ドン・デーロを倒した証である【狩猟】の仮面の破片を放り投げた。その破片を見て、少女はニタニタと、気味悪く笑った。


「ありがとうございます! これで、また1つ野望にバリ近付けましたよ!」

「お役に立てて何よりだが、本当に何が狙いなんだ?」


 ナタラはそう言って、少女の顔をじっと見つめる。

 少女の顔はニタニタと嬉しそうな笑みを浮かべていた。しかしながら、その瞳には何も映していない事は、ナタラの目には明らかだった。


 ----この少女は世界を弄んでいる。

 ----それでいて、何も見ていない。




 そう、まるで魔王ユギー(・・・・・)のようだった。




 かの魔王様と同じように、世界で楽しく遊んでいるように見えて、何にも興味を示していないあの瞳。彼女の瞳からは、そんな印象を感じたのであった。


「(姿、年齢、喋り方、思想……その全てが、魔王ユギー様に似ているようで、似ていない。それなのに、なんで瞳だけは、娯楽の魔王と呼ばれるも、何も楽しんでいなかった主様に似ているんだ?)」


 ナタラが、かつての同胞であるドン・デーロを倒す任務を受けたのはそのためであった。

 彼女が何者か知りたかった。そのためなら、同じ五本槍と呼ばれた、ドン・デーロを殺す事くらい何て事なかった。


「さぁ、ナタラさん。次は何をしましょう?」


 ニヤニヤと、少女はそう笑いながら、ナタラに話しかけるのであった。

魔王ユギーの五本槍、4人目は『無敵のナタラ』さんです!!

わざわざ、"無敵"という称号を名乗っている以上、

めちゃくちゃ強敵なのは確定です!!

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