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スローライフ配信をしてたら、相方のゴーレムがアップをはじめたようです  作者: アッキ@瓶の蓋。


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第280話 資格で解決しましょう配信

「資格制度、ですか?」


 そう、資格制度。それこそが、ミリオンの後継問題を解決する方法の1つだよ。


 どうも、ススリアです。何故かノルカ嬢にミリオンの後継問題を解決する手法を教えるはずが、丸一日かかってメモ帳の取り方を教える羽目になった、ススリアです。

 ……メモ帳の取り方は上手くなったとは思うけど、それに時間をかけすぎでしょ。まったく。これで上手くなかったら、【スピリッツ】の力で遠くの空まで飛ばす勢いだったよ。


「そう、資格制度。簡単に言えば、"その道のプロフェッショナル"だという事が一目で分かる、称号みたいなモノだね」


 私はそう言って、彼女に1枚の名刺を手渡した。




【~証明書 ノルカ・ブックマン~

 この者は、以下の資格を持っている事を証明します

 『野菜ソムリエ』『お肉ソムリエ』『お魚ソムリエ』『ルームコーディネーター』

 『魔道具紹介人』『スパイス・ハーブ検定合格者』『スイーツコンシェルジェ』

 『武術アドバイザー』『シュンカトウ共和国アドバイザー』『キャンプ演出人』】




「これは、私の名刺?」

「あくまでも、仮の名刺だけどね」


 人間って、称号に弱いからね。称号のあるなしで、その人がどういう人なのかが分かるというモノだ。


「たとえば、この名刺1つを渡すだけで、相手はこういう事が出来るという証明になるでしょう? 武術を教えて欲しい人、スパイスやハーブを考えて欲しい人は、ノルカに話を通せば良い事が一目で分かります」

「確かに、その通りですね……なんだか、この証明書を持っているだけで、私も野菜とか、お肉とか、めちゃくちゃ紹介できる気がしてきました!」

「いや、あくまでもこれはただの仮免許……ただの例題みたいなモノですけど」


 そりゃあ、ただ書いていいだけなら、いくらでも出来ちゃうでしょうが。

 大事なのは、これらの称号が、きちんとした基準で判定されたという証明ですよ。


「例えば、野菜ソムリエを名乗るには、そのための検定に必要な講座をしっかりと受けて、なおかつ試験を行って一定以上の成績を修めないといけない、とかね」

「なっ、なるほど」

「まぁ、それなりの難易度にしておく必要はあるでしょうね。その辺の難易度の調整は、こちらでやるとして」


 まぁ、これが私なりのミリオンの後継問題に対する答えというべきか。


 ミリオンは、通信販売において、色々な商品の説明が出来る。これはミリオンが、ゴーレムであり、なおかつ【アルファ・ゴーレムサポートシステム】によって色々な情報をすぐさま検索できる立場に居るから、なんだけれども。

 つまり、たとえば部屋全体の気温を整える、空調制御魔道具を紹介する際に、『ルームコーディネーター』などという"部屋を色々と整える資格"があれば、安心すると思わない? なんの資格も持ち合わせていない相手が紹介するのと比べて、遥かに安心すると思う。


「資格制度の導入。これだけでもかなり変わってくると思う」


 同じ商品だとしても、資格のあるなしで、その商品の信頼度が大きく変わってくると思う。さらに、そういう資格を持つためには、かなり勉強しておかなければならないという事にしておこう。それだけ一所懸命に学べば、誰でも詳しくなるというモノだ。

 肩書きによって人は信頼され、そして肩書きによって人は変革されるという事である。


「そして、その資格についての魔道具が、こちらになります」


 私はそう言って、以前作って置いた魔道具を、ノルカ嬢に提案する。




 ----魔道具【コツコツロードマップ】。




 これは、ワープロ状に作り上げた、自動的に資格を取るための講義や試験を作り出す魔道具。まぁ、古の配信動画と、【アルファ・ゴーレムサポートシステム】を利用して、その時における資格----野菜ソムリエなら、そう名乗っても良いだけの知識のための講義資料と試験問題を作り出す魔道具というべきか。

 講義の時間と内容に関しては【最低限】、【きちんと勉強していたら合格できる】、【マニアックな知識にも対応】の3種類から選べるように設計されており、まぁ、とりあえずこの魔道具を使えば、ミリオンの後継者問題という課題は対応できるでしょうよ。


「どう? 良かったら、新生ハンドラ商会に導入を検討してみない?」

「是非に!」


 瞳をキラキラさせて、今すぐにでも持って帰ろうとするノルカ嬢。

 しかしながら、この魔道具【コツコツロードマップ】は、適正資料と問題を叩きだす頭脳AI----つまりは、ゴーレムにおける脳部分に、色々とレアな素材を使っており、めちゃくちゃ高価だ。


「少なくとも、君1人で判断するのはやめておきなさい。まずはこの魔道具の利点と欠点、それぞれ書いておきなさい」

「はい! メモの取り方の際に教えていただいた、『長所と欠点』という書き方ですね!」


 そうそう、"良い話には裏がある"って良く聞くでしょう?

 つまりは良い部分と悪い部分、それらをちゃんと見極めて提案する事こそ、大事なんだよ。ただ長所ばっかり聞いていると、不安になる。それもまた人間というモノだよ。

魔道具【コツコツロードマップ】!!

正直な話、カッコいい漢字を入れようかとも思いましたが、

いつまでも漢字に頼るのは嫌なのでやめました!!

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