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スローライフ配信をしてたら、相方のゴーレムがアップをはじめたようです  作者: アッキ@瓶の蓋。


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第249話 ベータちゃんの本気についての配信(2)

 ~~アレイスター~~


 ----次の日。

 ベータちゃん……いや、ベータ"()"はマスター・ススリアに対して、コ・ラホ領の料理大会のための素材集めのために旅立つと、話を通した。


「コ・ラホ領の料理大会では、1つだけ食材を持ち込んでも良いと聞いております。そのため、私は【アポロン小麦】を収穫したいと思います。小麦なら、どんな料理にもある程度対応できますので」


 アポロン小麦とは、太陽のエネルギーを一心に受けた物凄く光り輝く、野生でしか自生できない特殊な小麦。その小麦で作る小麦粉を使った料理は全て光り輝き、またあらゆる病を退ける万能薬のような役割を果たすともされている。

 万能薬のような役割を果たす事から、自然界の魔物達が常備薬として使っており、その土地の主とも呼べるような魔物が番人として立ち塞がっている厄介な性質も持っている。

 

 ベータ様は、私とデルタちゃんの2人と共に、そのアポロン小麦を収穫しに向かいたいんだそうだ。

 アポロン小麦を収穫するとなると、当然ながらその土地の主となる、超強力すぎる魔物を相手取る必要があるので、その討伐を私とデルタちゃんにお願いする。




 ----そう言う話に(・・・・・・)なっている(・・・・・)



「(実際は、ご自身で倒されるんでしょうに……)」


 あの後、私はベータちゃんにボッコボコにされた。


 対戦の名目は、久しぶりに使ったこのバックドアモードの試運転という事になっていた。しかしながら、戦った私が得た感想としては、その強さを思い知らせるためだと考えている。

 生物のボスが、新入りに対して、その強さを認めさせるために勝負を挑む事があると聞いた事があるが、この対戦はまさしくそれだった。


 私は、ベータ様に一方的にしてやられた。


 魔法、そしてモードチェンジなどで対応した私でしたが、ベータ様はそんな私の魔法と同じことをするたけではなく、デルタちゃんの高度な武術も放ってくるのである。

 私とデルタちゃんが協力して襲い掛かって来るようなモノだ。しかも相手は、ガンマちゃん譲りの高い演算処理技術も有している。


 私達が攻撃している中も、ベータ様には私の行動のどこが弱点なのか、隙があるのかというのが丸わかりだったのである。そりゃ強いって。


 ベータ様が常にこのような力でいたらと思うと、恐ろしいとしか言いようがないです……。

 そりゃ、皆のあの怯えようというのが、良く分かるというモノです。


 こうして表向きはベータ様の護衛という立場にて、私とデルタちゃんはベータ様と共に、アポロン小麦を収穫するのに付き従うのでした。




「今回は、マスターにご迷惑をかけないようにと思い、あなた達の動向を許しました。くれぐれも、勝手な行動をとらないようにだけお願いします」


 ジトッと、ベータ様は私達にそう口出しするのでした。


「「はいっ……」」

「アポロン小麦を収穫するだけなら、この禁断のバックドアモードを使う必要はございませんでした。あなた達の強さは、いまこの身を持って理解しております故」


 そう、ベータ様はあまりにも強い。

 しかしながらそれは、あくまでも私やデルタちゃん、ガンマちゃんなど他のゴーレムが出来る事が出来るようになっているからに過ぎない。

 いまのベータ様なら、私達の強さというモノを、文字通りその身を持って知っているのだ。


 しかしながら、そんな彼女がなんでわざわざ、一緒に着いて行こうと思ったのかは、そのアポロン小麦が収穫方法によって味に差が出て来る食物だったからである。


「まったく、素材によっては収穫方法によって味や性能に大きく差があるというのに……。今度、マスターに進言して、その辺に関しましても対応できるように伝えさせていただきます」

「「お願いします……」」

「出来たらその辺は、私が進言する前に、自分から伝えて欲しかったのですが」


 溜め息を吐くベータ様だが、確かにそれは伝えておくべきだったとこちらも思っている。

 

 素材の捕り方によっては、大きくその後の素材としての活用方法に差が出る事は、なんとなく分かっていた。マスター・ススリアに一言、そうした方が良いと進言するだけで良い事を、言ってなかったこちらの落ち度でもあるので、甘んじてベータ様の冷たい視線を受ける私とデルタちゃん。


「良いですか、2人とも。今回、アポロン小麦を守っている魔物は、ナーガアロマという大蛇型の魔物です」


 ナーガアロマ、倒した事はないが蛇の魔物である事は、私の知識として既に知っていた。

 その特徴は偏食家。特定の魔物だったり、植物しか食べない魔物であり、今回のナーガアロマは、アポロン小麦のみを主食としているようである。


「私が、ナーガアロマの攻撃から小麦を守ります。その間に、2人でナーガアロマの対処をお願いします」


 ナーガアロマは偏食家。そして、普通に大きなダメージを受ければ、回復のためにアポロン小麦を食べてしまうだろう。

 それを防ぐ防御役がベータ様であり、攻撃役が私とデルタちゃんの2人という事だ。


「----では、作戦開始です」

「「りょっ、了解!」」


 キビキビと歩くベータ様を追って、私とデルタちゃんはナーガアロマのいる場所、アポロン小麦の群生地に向かうのであった。

怖いよねぇ~

偉い人(ススリア)の前ではニコニコしていて、部下(ガンマちゃんなど)の前では怖い顔を見せる

本当に、こういう人はめちゃくちゃ怖いよね

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