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スローライフ配信をしてたら、相方のゴーレムがアップをはじめたようです  作者: アッキ@瓶の蓋。


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第114話 馬車よりも速いアレイスター運送配信

 アースドラゴンの身体になった、アレイスター。

 宝石展覧会にウキウキな様子のアレイスターに乗せられて、私とタラタちゃんは王都に向かう事になった。


重さ(カラット)~♪ 輝き(カット)~♪ (カラー)~♪ 透明度(クラリティ)~♪

 宝石の事を考えると心が弾む~♪ 心が躍る~♪』


 ……なんか、変な歌を歌っているみたいだけど、事故を起こさなければそれで良しとしよう。


「しかし、師匠! この馬車、凄く速いですね!」

「タラタちゃん、それはアレイスターに失礼だよ。実際は馬車の何倍も速いのだから」


 速度計とかはないからザックリとした試算でしかないが、およそ馬車の3倍速。

 しかも馬だったら必要となる干し草などの食料も、アレイスターに頼めば1/10以下に出来る。

 アレイスターは食べる事は出来るが、あくまでも趣味程度の代物で、実際には食糧なしで行けるのだから画期的だろう。



 短所(デメリット)としては、ドラゴンの卵を手に入れ、なおかつゴーレムの構成要素の一部になる事を受け入れてもらわなければならないけど。



 そんな感じで、アレイスター龍車に乗せられ、時折アレイスターも引っ張り通しだといけないだろうと休息などを取って。

 予定した3日よりも早く、僅か1日半ほどで、私達は王都に辿り着いたのでした。




「アレイスター、【モード:カラミティ】」

「変身、ッス!」


 とぉっと、アースドラゴンの姿から、いつもの大人びた美女の姿へと戻るアレイスター。

 

「しかし、マスター・ススリア? どうして王都の門の前で、ヒトの姿に戻るのですか?」

「いきなりドラゴンで行ったら驚いちゃうでしょ? そうならないための処置だ」


 ドラゴンというのは、本当はレアな魔物なんだ。一生に一回会えるかどうかという人すら少なくない。

 ドラゴンを輸送手段として使っている、シュンカトウ共和国のドラスト商会の人が間に入っているからそうは思えないだけで、普通に街の中にドラゴンが出現したら騒ぎになるのは間違いない。

 

「ああいうのは、『ドラゴンが来ますよ~。ただの運送ですよ~』って、予め街の守備隊やら騎士団さんなんかに通達しておかないと、侵略行為と思われてしまうんです」

「なるほど! 流石は師匠です!」

「確かに私のようなドラゴン娘が来たら、驚かれるのは必須ッスね……。了解したッス!」


 考えられる危険(リスク)は、予め潰しておく!

 それこそ、錬金術師ススリアの、処世術というモノだ!


 ここまで来る途中の龍車の中で、配信を使ってメキスさんには今頃の時間に到着する予定である事は伝えてある。

 そう、全ては滞りなく行っているのだよ。


「さぁ、タラタちゃん! それにアレイスター! 王都に入るぞ~!」

「「おぉ~!」」




 ----はい、捕まりました。




 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆




 怪しい冒険者として、何故か騎士団員、そして冒険者数名によって連行される私達3人。


「師匠、どうなってるんですか、これ……?」

「マスター・ススリア、どうなってるんですか? これ?」


 ----あれだけ絶対大丈夫と豪語していたのに、連行されているこの状況について、言いたい事はありますか?


「(うん、そんな雰囲気をひしひしと感じる)」


 言いたい事はあるだろうが、待って欲しい。これは絶対おかしい。



 王都の門をくぐろうとした私達3人は、そのまま囲まれるようにして詰め所まで連行されている。

 なにか怪しい恰好をしていたり、怪しい行動をしていたりしたらそりゃあそういう考えになったかもしれない。

 だけど、それにしたってなにも調べてないのに、いきなり連行はやりすぎだと思うのですよ。


 アレイスターにひいて貰っていた客車だって、ちゃんと【アイテムボックス】に収納していたし、ただ女の子の3人旅というのはさほどおかしくはないと思うんですよ。

 私のように、普通に強い女の冒険者も少なくないし、そういった女の冒険者が徒党を組むのって、おかしくはないと思います。


 それに、私達のような歩いて入る者達は問答無用で連行されるのに、それよりも怪しい馬車などの乗り物に乗って入る人達は、形式通りの対応というのもなにか変な気がする。

 どう考えても、普通は馬車とかの方が、なにか怪しい荷物を運んでいるかもしれないと、警戒が厳重になると思うのに。


 馬車とかの乗り物で入って来る人よりも、歩いて入って来る人の方が、危険性が高いって、どういう事?



 もしかしたら、"危険人物が来るという事が分かっているけれども、歩いて入って来るという事しか分かってない"、とか?



「これは、なにかあったのかな?」


 まぁ、そのなにかが何かは分からない。

 だけど、ここまで厳重に対処となると、なにかとんでもなくヤバい事が起きているのは事実でしょうよ。


「----いま、王都で何が起きているんでしょうか」


 そして、それに巻き込まれる前に、メキスさんが迎えに来てくれないかな……。



「巻き込まれそうですね、師匠……」

「巻き込まれそうッスね、マスター・ススリア……」


 盛大に、巻き込まれフラグを建てないで欲しいよ。2人とも。

 最近、割かしマジでそうなりそうで、本当に困っているんだから。こちらとしては。

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