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プリンセスは殺し屋  作者: じゃがマヨ
殺し屋稼業
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第86話


 シッ



 息を吐く挙動。


 ブーニベルゼは怪物の攻撃を真正面から迎え撃った。


 見えない壁は怪物の攻撃によって巨大な波紋を広げ、——ひび割れた。


 怪物の掌に収縮していた得体の知れないエネルギー弾が、壁の表面を穿つようにぶつかった。


 黒い稲妻が周囲に伝播した。


 空気が圧されるほどの強い衝撃波が、漂流する大気の層を灼く。



 ザシュッ



 それは「斬撃」に違いなかった。


 肘を曲げながら距離を取る。


 連動する下半身の動きの中で、左右に動く重心がある。


 セーラー服のシャツがなびき、赤いスカーフが波打つ。


 スニーカーが地面を掴んだ。


 靴底が土とぶつかり、平らな表面を沈ませた。



 刀が、滑空する。



 黒い刀身が空気の波を裂き、“縦”に疾った。


 怪物の動きが一瞬硬直したように見えた。


 硬直し、よろめいた。


 ブーニベルゼはその「場」に留まっていた。


 斬撃が疾った後も尚、肘の位置は固定されたままだった。


 

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