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プリンセスは殺し屋  作者: じゃがマヨ
殺し屋稼業
76/100

第76話



 ドドドドドドドド




 大地が震える音が聴こえる。


 感じたこともない気配と、圧力。


 背筋に伝っていく悪寒。



 あの時もそうだった。


 旅館で感じた、得体の知れない気配。


 さくらの姿が変貌し、巨大なビルが突然現れた時のような圧迫感を感じた。


 まるで、闇の底を覗き込んだような深い深淵があった。


 目の奥は黒く、それでいて“遠かった”。


 視線が合っているはずなのに“合っていなかった”。


 同じ「生き物」だとは思えなかったんだ。


 それほどまでに、果てしない「距離」を感じた。



 「…ありゃ一体なんだ!?」


 「言ったでしょう?あれは「悪魔」です。あなたには馴染みがないかもしれませんが」


 「悪魔っつったって…」


 「恐らくあの少年は契約を交わしたんでしょう。…しかしもう手遅れです。契約の条項は詳しく知りませんが、元の肉体は完全に消失してしまった」


 「消失!?」


 「「契約」とは、基本的には対等な立場関係の上で成り立つものです。しかしその「内容」によっては、人間側に不利な条件がつく」


 「…ヤンキー野郎は、…死んだのか?」


 「乗っ取られたと言った方がいいでしょう。ブーニベルゼ様が彼をここに連れてきたのも、魂を解放するためです。残念ですが、あの少年はもう人間界には戻れません。しかし「魔界」を彷徨うことはなくなる。少なくとも、あの悪魔を倒した後は」


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