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プリンセスは殺し屋  作者: じゃがマヨ
世界最強になるために
42/100

第42話



 ドンッ



 悪いけど、遊んでる暇はない。


 俺は一瞬で勝負をつけようとした。


 最小距離へのステップ。


 大人気ないと思われるかもしれないが、素人相手に遠慮できるほど器用じゃない。


 俺のモットーは、「相手を選ばない」こと。


 それはいついかなる時もだ。


 竹刀を持った以上は同じ土俵に立ったってことだ。


 そこに「格差」なんてものは存在しない。


 正面に立った敵を迎え撃つ。


 単純に言えばそれだけの話で、あとは勝つか負けるかだけの問題。



 右腕がガラ空きだ。


 剣道に於いての有効となる場所は「面・胴・小手・突き」の4種類。


 有効打となり得るポイントは試合の展開によって大きく変わる。


 広く大胆なスペースを持ちながら、相手の動きを把握する。



 届く。



 それは長年竹刀を持ち、培ってきた感覚だった。


 有効打となる一撃を「打つ」のではなく、“引き寄せる”


 どうすれば竹刀が相手に届くか、どうすれば先に一歩を“踏める“か。


 難しく考える必要はないんだ。


 届く位置に竹刀を動かすだけ。


 その「連続」に過ぎない。


 カメラを構えて1シーンを捉える。


 感覚はアレに近かった。


 指先に入れる力は、あくまで思考の延長線上の中に揺れている。


 竹刀を動かす手。


 足。


 その先端は、体の内側に常に連動していた。


 イメージは、「水」だ。


 最小の動きの中で、自由に動ける範囲。


 地面の平面性を立体的に伸ばす。


 その感覚を、一つの動作の中に落とし込んでいた。


 竹刀が揺れる鋒に。


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