表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
プリンセスは殺し屋  作者: じゃがマヨ
世界最強になるために
33/100

第33話



 ジッちゃんに怒られたことが昔あった。


 まだ小学生だった頃の話だ。


 夕方に楽しみだったアニメを見てて、急に画面が切り替わったんだ。


 「緊急地震速報」だった。


 何気なく言っちゃったんだ。


 「邪魔だな」って。


 そしたら怒られた。


 家にある室内練習場に連れだされ、「竹刀を持て」って、強い口調で。



 「ユウト。お前はなんのために剣道をやっている?」


 「なんのため?…うーん。強くなるため」


 「お前にとって「強さ」とはなんだ?」


 「試合に勝つこと」


 「…そうか。では、“試合に勝てればそれでいい”と思うか?」


 「…思う」


 「いいか。よく聞け。「剣」を握るというのは、敵を斬るためにあるわけではない。自分を律するため、自分の心に打ち勝つために握るんだ。小さいお前にはまだわからんかもしれんが」


 「自分を、…律するため?」


 「剣が届く間合いは、一歩の差によって決まる。その「一歩」は、試合の“中”にあるわけではないのだ」


 「…どういうこと?」


 「私たちの隣には常に「死」が付きまとう。それは皆平等で、誰一人例外は存在しない。ナイフの切れ味は、1000年前も1000年先も変わりはしない。普段の1秒をどう生きるか。それに尽きているんだ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ