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プリンセスは殺し屋  作者: じゃがマヨ
悪魔との契約
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第17話


 「信じられないよね…?」


 「…ま、まあ」


 「…ほんとはさ、いつか打ち明けようとは思ってたんだ。彼女は私の恩人だし、頼れるお姉ちゃんみたいな存在だったから…」



 彼女、——つまりブーニベルゼという悪魔は、さくらが5歳くらいの頃に彼女の前に現れ、それ以来そばにいたらしい。


 そばにいたと言っても、最初は「夢」の中に現れていたそうだ。


 子供の頃だったから、記憶が定かではないらしい。


 ただ、彼女の中にいる悪魔、——「魔族」と呼ばれる怪物は人間の魂に干渉して現れるそうで、「契約」を交わせば、交わした人間の体を介して姿を持つことができるそうだった。


 契約とは“血の契約”と呼ばれ、互いの血を体内に取り入れることで、お互いの「世界」に干渉できるようになる。



 …と、ここで俺は頭を抱えた。


 情報量が膨らみすぎていたからだ。



 「ちょっと待て!」


 「はい」

 

 「血の契約!?どうやってお互いの血を!??」


 「それがあんまり覚えてないんだ…。気がついたら、彼女が私の体に入ってて…」


 「覚えてないって…」


 「でも、安心して?一般人には危害を加えない。それに、私の知り合いには手を出せないはず。契約の条項にあるから」



 彼女は必死に説明していた。


 どうやら、あの悪魔は相当危険な存在らしい。


 直接そう言われたわけじゃないが、彼女の態度でなんとなくそう感じた。


 そもそも「契約」とは…


 話がぶっ飛びすぎててビビる。


 ようは、さくらの体の中に“入ってる”ってこと?


 

 …そういうことだよな?


 ちゃんと理解できてるかどうかは怪しいが…





 

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