三十三話 幼児、子供を拾う。
獣人。と言ってもケモレベルは低かった。
1人は虎っぽい耳が生えた男の子。
もう1人は、頭から蒼い角が2本生えている女の子。この子が、1番小さい。
そしてもう1人の女の子は完全に人間にしか見えないのだが……なんか背中でかくね??
服の下の背中が不自然に盛り上がっておられるけど、どういう身体なんだ?……診察しなきゃ(使命感)
まぁそんな悠長な事を考えていられる場合でもなかったのだが。
「3人とも死にかけじゃないか…。ハク、良く教えてくれた」
「ワン!」
瀕死の重傷だった。意識は無く地面に倒れ、周りには20頭ほど、緑狼が転がっていた。
緑狼の状態は酷いものだった。引き裂かれ、身体が千切れている個体もいれば、恐らく焼かれたのだろうが、炭化した個体もいた。
こいつらがやったのか?
後で聞けばいいか。早く治療してやらないとーー。
そして聖魔法で3人の子供達の傷を再生していく。
ーーそれにしても、何で子供がこんな所に?
いや、まぁ3人とも俺より大きいから肉体年齢は年上なんだろうけどさ。
……穏やかじゃないな、この世界は。
2人をハクの背中に縛り付けて、1番小さい女の子は俺が飛行して運んだ。
3人も乗せたら安定感なかったからね、しょうがないね。
そう言えば馬車、作ってなかったな…。やっぱり作っておくべきか。
◆
連れ帰った3人を布団に寝かせている。
植物魔法と植物干渉を上手く工夫したら、植物系の布類が普通に作れたのでそれを用いて、中身は魔物の毛を入れてある。
何故かこの辺は緑の魔物しか出ないから、全て緑色の毛になってしまったので、気持ち悪いからカバーを作ろうと思ってたら、出来ちゃった(恍惚)
どうしようかな、この子達。訳有りとしか思えんのだが……拾っちゃったもんはしょうがない。
とりあえず目を覚ましたら飯食わせて話でも聞こう。
ちゃんとした食事も取れていなかっただろう。体が貧弱すぎる。
何作ろうかな……。
3人を寝かせたまま、食事の用意に入る。
底辺作家なので
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