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戦うという事

概要:ウィル壊れる

(今のは……)

『よーし、今がチャンスだウィル!』


 鉱竜が体勢を崩し、砂煙を巻き上げながら倒れるという圧倒的な光景を目の当たりにしたウィルが驚いていると、レッドが叫ぶ。


「……チャンス?」


 ついと視線をずらすと、倒れた拍子に鉱竜の頭も投げ出されたような形で大地に突っ伏していた。


『今の要領でアイツの頭部の鎧と鱗剥がしまくってタコ殴りにしてやれ!』

「あ、ああ……」


 今の要領? 今って、あれ? 俺何したんだっけ?

 言われるがままに駆け出すものの、理解が追い付かない。


(……いやいや! 何ボケっとしてんだ!)


 と、ここで呆けていた頭に再び意思の炎が灯る。

 なんとなく偶然で出来た事を、考えたところで分かるはずもない。

 故に理解する必要もない。

 それより重要なのは少しでも早く相手を殺す事、ただその一点に集中するだけ。


 急いで首筋からよじ登り、頭部を打ち据えるのに絶好の場所を陣取る。


(今の内に……!)


 またこんな風に一方的に殴れる機会を作れるか分からない。

 いや、やり方が分からない以上、作れないと考えた方が良い。

 ならば、悔いの無いように今この瞬間に全力を尽くすべきだ。


 急に動き出されてもすぐに振り落とされないよう左手で頭部のゴツゴツとした岩肌部分を掴むと、右手の鬼の金棒(オーガメイス)を一心不乱に何度も叩きつける。


(『砕けろ!』)


 思いを込めた一撃が振り下ろされる度に金属質の岩のような鎧が、今までの堅牢さが偽りだったかのように粉砕していく。

 どうやら鎧には痛覚が通っていないらしく、鉱竜は立ち上がる事を優先して頭頂部の異変に頓着していない。


(『割れろ!』)


 やがて鎧の下から現れた光沢のある鱗を、ガラスを叩き割る様に次々と滅滅多打ちにして裂罅(れっか)を走らせる。

 ここでようやく頭部の異常事態を知覚した鉱竜が首をよじり出すが、ウィルは動じず、体が振り落とされないよう左手を軸にして支えつつ自身がこじ開けた突破口から目を離さない。


(『穿て!』)


 一瞬揺れが収まったのを見計らい、鱗に生まれた罅隙(かげき)から赤み掛った無防備な肌を目掛けて得物を勢いに任せて突き立てると、決して鋭くは無い金属突が鉱竜の肉を裂き、血管破って、うっすらと鮮紅色の液体がじわりと滲み出た。


 先程一撃を受けた脚部以上に明確な苦痛を感じた鉱竜は、より一層じたばたと首を振り回して、後頭部に取り付いた脅威を取り払おうと暴れだす。


「くっ……!」

『欲張んな! このまま鬼の金棒(オーガメイス)を傷口から離さないようにする事だけ考えろ!』


 全力で遮二無二に頭を振り回されてしまうと流石にこれ以上傷口を広げようとするのは難しい。

 上下左右あらゆる方向から襲い掛かる重力に耐えるよう、突き立てた武器は体ごと押さえつけるようにして、全力で両手で張り付く事に徹する。


 雫とも呼べない僅かな血を吸い上げ、鬼の金棒(オーガメイス)が徐々に肥大化を始める。


(早く、早くしてくれ……!)


 少しずつ増加するその重量の表れとして、ミチミチと肉々しい音を立てて金属塊が鉱竜の後頭部に減り込んでいく。

 それによって血肉に触れる面積が増える為か、肥大化の速度は減り込みに比例して増大していく。


『いいぞ! このまま……!』


 そして、ウィルが両手で扱うのにも苦労してた時よりも更に一回り以上の大きさにまで鬼の金棒(オーガメイス)が成長した時、大きな変化が訪れた。

 突然、聞き覚えがある大きな電流が走ったような音を立てて、ウィルの両手が何の前触れも無く鉱竜の体表から()()()()


「えっ!?」


 否、両手だけでない。

 鉱竜の身体に触れていた部分全てが同様の現象と共に弾かれ、ウィルの体が勢いよく放り出される。


『うげぇっ!? こいつも結界魔法使えんのかよ!?』


 悲鳴にも似た驚愕の声を聞きながらこの巣の端にまで吹き飛ばされたウィルは、すり鉢状の斜面に叩きつけられる。


「うぐっ……!」


 更に直後、ザワリと肌が泡立つような危機感に見舞われる。


 ――避けなきゃ、死ぬ!


 痛みで言う事を聞こうとしない体に鞭を入れて捩ると、掠めるような距離に巨大な何かが轟音と共に突き刺さり、地を揺らした。

 見れば、先程まで鉱竜の後頭部に減り込んでいたはずの鬼の金棒(オーガメイス)がそこにはあった。


 詰まる息を吐きだしつつ痛みに耐えて立ち上がって鉱竜を見遣れば、結界魔法特有の半透明な障壁を纏って、振り返りながら忌々しげにウィルを睥睨する彼の存在がそこにはあった。


『あのゴブリンといいこの鉱竜といい、なんでそんなに頭良くねえ魔物がこんな上等な魔法使ってんだ!?』


 焦燥するレッドの様子からしてどうやら想定外の事態になっているらしい。


「何が起こっているんだ、今?」

『……本来鉱竜は元々持っている鱗と、摂取した鉱石類で作った鎧だけで十分な物理的な防御力を持っている。そんで、魔法攻撃に多い実体を持たない攻撃に対しては自分の魔力で鱗と鎧を強化して対応しているんだ』


 そして、その防御力は最初に説明したようにどちらも並み外れて高いのだが、逆に言えばそのどちらかさえ破れさえすれば倒せるのだという。


 本来は。


『結界魔法でその防御力を更に底上げなんてはっきり言って過剰だ。自然界に生きてる個体じゃありえねえ』

「でも結界魔法なら柏手で無効化すれば良いんだろ? なんか問題が?」

『鉱竜クラスの魔力量なら即時発動……ボスゴブリンにやられたような結界の瞬時展開は容易のはずだ。柏手で無効化したところでこっちが攻撃に移る前に結界を再展開されたら意味が無い』


 やるならば鬼術による無効化とほぼ同時に攻撃を仕掛けないといけないのだが、鬼の金棒(オーガメイス)の大きさからして片手どころか両手でも満足に振るえなくなっているこの状況では、柏手との併用はほぼ不可能と言える。


「じゃあさっきと同じように震脚と併用すれば良いって事か?」

『……そうだな。震脚は大地を踏む必要がある。鉱竜が起き上っちまった今だと頭を直接狙えないから、一旦もう一度転がしてから改めて頭を潰せばいけるかもしれない』

「分かった。それで行く」


 そうと決まればと、鬼の金棒(オーガメイス)を手を伸ばすウィルだったが、持ち上げようとした時に「あ」と思わず声をあげてしまう。


『どうした?』

「いや……その、持てなくはないけど、この重さだとまともに動けない」

『!?』


 肥大化した鬼の金棒(オーガメイス)の増加重量が想像以上で、構える程度ならばなんとかできなくはないが、回避行動はおろか歩くのもままならない程重くなってしまっていた。


『ちょ、おまっ、マジか!?』

「うん……この重さだと震脚と同時に攻撃するのは多分無理」

『まずい……いくらなんでも素手でどうにかできる相手じゃねえぞ!?』


 鬼術である震脚にはある程度の集中が必要だが、先程鉱竜に通用した攻撃方法も()()()()()()もかなりの集中力を要していた。この上ただの振り下ろしや足踏み動作でさえ難しくなっているともなれば、どう考えても無理としか思えない。


(……あれ? ていうか、震脚と同じって……もしかしてさっきから俺がやってた攻撃って……鬼術、なのか?)

『待て……マテまて! どうするかちょっと今考えるから!』

「えっ、あー……もちろん俺は待ちたいんだけど」


 どうやら与えられた危害によって、ウィルをただの五月蠅い羽虫程度の存在から排除すべき外敵に格上げしたらしく、鉱竜が結界を張ったまま土埃を上げてこちらに向かって吶喊してきていた。


 速度自体はそれこそウィルの徒歩とそう変わらない程度であったが、動き自体は確かに突撃と言っても過言ではない疾走状態であり、巨体である事と洞窟内でそう長い距離があるわけでもない事が重なり、ウィルが轢殺されるまで幾ばくも無いだろう。


『くそ、やり過ぎたか! 一旦退くぞ!』

「退くって、どこに?」


 回り込む移動を続けた上に放り投げられた結果、ウィル達が入ってきた横穴は、今立っている斜面とは反対側の斜面の上を登った先にある。


 ここを登った上には何も無く、戻るには目前に迫る鉱竜を避けて通らねばならなかったが、ただでさえ巨体なのに結界魔法によってその干渉領域が拡大しており、文字通り周囲の岩壁を抉りながらこちらに向かっているのだから避けようがない。


「……なあ? 逃げるよりもこのままアイツを仕留める事を考えたほうが良いんじゃないか?」

『!? お、落ち着けウィル。お前、それは流石に思考が本能に引っ張られ過ぎてやしないか?』


 自分の命よりも相手を倒す事を優先したと思われたのか、また本能の暴走したのかとレッドに疑われてしまう。


 しかし、今回は違う。


「落ち着くのはお前の方だ。逃げ道なんて無いんだから目の前のアレをどうにかするしかないだろ?」

『だからどうにかして考えるって言ってんだろ! 武器が使えりゃそれもアリだが使えないなら逃げ一択だわ!』

「使えるだろ? 言ってたじゃんか。お前が俺のリミッターって奴を全部取っ払えれば、物凄く重くなった鬼の金棒(オーガメイス)でも簡単に振り回せるって」

『なっ……!?』


 ウィルの申し出が余程意外だったのか、レッドが絶句する。


「最初結界魔法使ってなかったのに、急に使いだしたのはたぶんアイツの限界が近くなったからだと思うんだ。だから多少強引にもう一回でも頭を叩ければ十分に勝算があると思う」

『…………たしかに、ウィルの読みにはオイラも同意する。けど、良いのか? 正直体への負担が読めないから命の保障ができないぞ? あんなに危ない事するのは嫌がってたじゃないか』

「何を今更言ってんだよ」


 そう言ってウィルは嗤った。こういう事になるかもしれないと思ったから、鉱竜と戦う前にレッドと言い争ったのだ。それを説き伏せてこの場に立たせたのはどこの誰なんだと問いかけてやりたい。


 けれど、口車に乗せられた、などとは思わない。自分の選択に後悔が無いと言えば嘘にはなるが、現在こんな危機的状況に陥っているにも関わらず自分が抱いている思いは悔恨ではなかった。

 むしろこれまで生きてきた中で、無味無臭でしか無かった人生がひどく充実しているとさえ感じていた。


 自分の本能に、心に素直になろうとするだけでここまで人は鬱屈とした気持ちが晴れるのかと、感嘆の(おも)いで満たされていた。 

 そうして本能に向き合おうと理性的な思考を巡らし続けた末、気付けばいつの間にかあの全てが嚙み合ったような一体感が生まれていた。


 戦い始めに抱いていた戸惑いは消え、残っているのは覚悟と自信だけだった。


「俺はそうするべきだと思うし、何よりそうしたいんだ。だから、やってくれないか?」

『……ったく、追い込まれた途端に人が変わりやがるんだから』


 ため息をつきながらレッドはウィルの肉体的な制限を全て外す事を了承するが、代わりに忠告をしてくる。


『ただ、リミッターを解除しても今のウィルだと動けてせいぜい十秒も無いと思う。それでもやるか?』

「十秒……」

『ああ。それ以上はどうなるか本当に分かんねえから、そうなる前にオイラが改めてリミッターを掛け直す……まあ、失敗したらどの道おじゃんなんだけど』


 どう考えてもせいぜい一動作くらいしかできない提示された時間に、一瞬考えこむウィルだったが、すぐに何か思いついたように顔を上げる。


「うん……分かった。多分なんとかなる」

『そうか。じゃあオイラはもう何も言わん。合図を出したらリミッターを外すから、お前のタイミングで言ってくれ』


 そう言ってからレッドが沈黙すると、ウィルは傍に突き刺さった鬼の金棒(オーガメイス)に右手を掛け、迫りつつある巨体に視線を飛ばした。

 鉱竜から見ればウィルは歯牙にもかけないような矮小な生物だったはずだ。

 単純な体格差もさることながら、魔力の欠片も持たないからゴブリンのように腹の足しにも成らないのだ。ただただ鬱陶しいだけの生物でしかない。

 そんな何の価値も無い取るに足らないはずの存在に対し、強者が脅威と憤怒を覚えて全力で排除しに掛かっているのだから、傍から見れば中々可笑しい光景では無いだろうか?


(……いや。もう笑うのも、笑われるのも終わりにする)


 ウィルは“戦う”という事を知ってしまった。

 逃げるだけでなく、守るために抗う頃を覚えてしまった。

 ただ生きる為だけの人生ではもう満足できない。

 大事な物を奪われて、虐げられるだけの日々にはもう耐えられない。

 だから――もう迷わない。


「――俺の大事な物、返してもらうぞこのトカゲ野郎!」


 そう叫ぶと同時に得物を握りしめると、甲高い耳鳴り音が鼓膜を震わせた。

 それが肉体の制限を解除された影響だと理解したのは、鉱竜の動きが不自然な程ゆっくりになったのを見てからだった。

 鉱竜が巻き起こす地響きや土煙が、緩慢に広がり、ゆったりと薄れていく。


 鬼の金棒(オーガメイス)を持った腕に力を籠めれば、先程とは打って変わって、驚くほどあっさりと片手で引き抜くことができ、岩壁から引き抜いた際の瓦礫が、周囲へと徐々に散らばった。

 これが人間の体の限界領域なのかと驚く事も無く、ウィルが標的から目を離す事はなかった。

 何が起ころうと、自分がやる事は変わらないのだから。


 鬼の金棒(オーガメイス)を振りかぶると、勢いをつけて踏み込む。

 踏み込んだ自分の足が大地を踏み砕いた事を意にも介さず、全身全霊を込めて()()した。

 その直後、周囲の音を凝縮したような轟音がしたかと思うと、踏み込んだ脚と鬼の金棒(オーガメイス)を投擲した右腕に激痛が走り、オマケと呼ぶにはあまりにも強烈な負荷に全身の筋骨が悲鳴を上げた。


「がっ、あぁっ……!」

『ウィル!』

(まだ……だ!)


 たかが鈍器を投げつけるだけという動作に対しては重過ぎる代償に苦悶の声を我慢できないウィルだったが、その苦痛を奥歯を砕かんばかりに嚙み締めて無視すると、仕上げである柏手を打つ。


 先程とは違い、今度の対象は鉱竜ではなくマナ。

 暗示による硬直ではなく、結界魔法の強制解除狙いである。


『……なるほど』


 攻撃と鬼術の併用ができずに結界を突破できないのであれば、投擲と組み合わせて時間差をつけて同時に行えばよい。

 ウィルの考えがわかり合点の言葉が洩れるレッドだったが、すぐにある失敗に気付く。


『いや駄目だ早すぎる!』


 柏手を打つのが早すぎた為に、広範囲に張られていた防御領域は通り抜けられたものの、ギリギリの所で半透明な障壁が再展開されてしまう。

 失敗か――口惜しそうなレッドの呟きがウィルにも届くが、何故か絶望感に支配される事はなく、結界にと接触する瞬間に雄叫びをあげた。


「いっけえぇえぇえぇっ!」


 その気迫に後押しされるかのように鬼の金棒(オーガメイス)が結界に衝突した刹那、豪快な破砕音と共に障壁があっけなく貫通される。


『!?』


 そのままウィルの手によって禿げ上がった鉱竜の頭に吸い込まれるように突き刺さると、最大限にまで増加した重量に投擲時の推進力が加わった事によって、肉を破り頭骨を粉砕し、中身である脳漿を撒き散らす。

 それだけでは威力が消費しきれなかったのか、鉱竜は頭首を仰け反らせると前脚を折ってつんのめるようにして進行方向に倒れ込み、岩窟全体を震撼させるとそのまま動かなくなった。


「……終わったのか?」


 直前までの喧騒が嘘のようにシンと静まった洞窟の暗闇に、バクバクという心臓の高鳴りと高揚のあまり乱れた呼吸だけが溶けていく。


『……多分』


 ウィルの呟きに呆然と応じたレッドの答えを聞いた途端、体の緊張が解けて腰が抜けて座り込んでしまう。


「は、ははは……倒した、倒したんだよな? 俺が……あの化け物を……」


 事実を嚙み締めるように思いを吐露すると、声が震えた。

 いや、声だけでない。

 気付けば全身が震えていた。最も負担を掛けたであろう利き脚や利き脚だけでなく、体の各部分の震えが止まらない。

 全身は暑くも無いのに汗まみれでドロドロに汚れており、地下特有の低温のせいでやけに寒かったが、なんとなく体の震えが止まらないのはそれだけじゃないと根拠もなく確信していた。


『ああ……よくやった』

「やった……やったぞ! ハハ、アハハ……!」


 緊張からの解放感と目的の達成による喜びがごちゃ混ぜになって、壊れたように笑いが止まらない。


『おいウィル……暗い洞窟で独り笑うってすげえ不気味で怖いんだけど?』

「ハハハ……ご、ごめん……フフ……でも止まらなくて……くふふ!」

『……まあ、こんだけの事をしたんだし、今は他には誰もいないから良いか』


 処置無しとため息混じりのレッドの言葉をかき消すように、ウィルの笑声はしばらく洞窟内に反響し続けたのであった。

というわけで鉱竜戦終結でひと段落です。

この後は戦後処理とエピローグをやって第一章は終了です。が、ちょっとリアルが忙しくなりそうなので更新が途絶えたら察して下さると助かります。最低でも今月中にはもう一話あげたいところですが、最悪来月になるかも?

次章ではタグにも付けたようなヒロインを始めとして登場人物が増える予定ですが、出し過ぎると混乱の元だと思うのでできるだけ絞っていきたいところです。


あと、今回のラストで初めての勝利と達成感で狂い掛けてるウィル君ですが、次回までには正気に戻っていると思います(多分)

拗らせも完治とはいきませんが、今後地上に戻った時に暴れられるだけ症状は改善できたと思うので、今後はみんな大好き一方的無双シーンが書けると思います。


それではリードを今後ともよろしくお願いいたします。

(できればポイントを頂けるとなお嬉しいです!)




どうでもいい事ですがウィル君は「トカゲ野郎!」と言ってましたが、実は鉱竜メスです。(本当にどうでもいい)

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