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74 占領戦開始

時間になると、辺りに木製の塀がせり出してきました。

そして中央の辺りに天幕が出来、その周りに《水滸伝》の旗や、うちのクランの旗などが立ち並びます。

この旗が折られない限り、ここでリスポーンできる仕掛けなんだとか。


「よし連合は組みましたね? ではバフを開始してください」


ナイトテールさんが指揮者として全体に号令を掛けます。

わたしも舞バフを掛けましょう。 指示では、【防御の舞】、【活力回復の舞】、【魔力回復の舞】で、後の一つは状況に応じて掛ける指示を出すとの事です。

わたしがバフを掛けるとあちこちから歓声が上がります。


「これは中つ月の言う通り、かなり有用性の高いバフですね。 これは、進言通り巫女の育成を考えるべきですね」


ナイトテールさんがなにやら独り言? を言っていますが、わたし達はこの陣地を防衛する班になります。

先ほども言いましたが、全体指揮はナイトテールさんが、前線の部隊の指揮を《水滸伝》の呉用ごようさんが受け持ちます。


”ナイトテール:いいですか、作戦通りに30分までは敵のリスポーン地点を潰す事を優先の事。 その後は《水滸伝》の護衛を優先するように”


”ローレン:一班了解”


”まーちゃ:二班りょ!”


”シグレッド:三班わかりましたー”


宋江そうこう:よろしくたのむ!”


「さて、防衛班ですが周辺警備班はすでに出て貰っています。 後はローテーションに従ってください」


ローテーションはバフが切れる20分を目安に組まれています。

わたしはと言うと、舞バフの維持の意味も含めて、天幕の中で待機です。

しいなさんが天幕の入口で警護をするそうです。

紅蓮はわたしの隣に、ナインもですね。ミルラさんは周辺警備班に付いていってます。

さにゃさんは天幕にいるのですが、ここでさにゃさんがスキルを使うようです。


「ちょっとぼくの領域作成しとくね」


そう言うと、さにゃさんの肩に乗っていた黒猫さんがピョンと地面に降り立ち、10匹くらいに分裂しました!?


「キャット・オブ・フィールド展開」


そうさにゃさんが言うや、分裂した黒猫さん達が四方に散らばっていきます。

これで、この辺り一帯の状況がさにゃさんに分かるようになるんだとか。


しばらくすると、辺りが騒がしくなります。


「来たよしいなさん」


「はいよ~」


さにゃさんがそう言うと、しいなさんが天幕から出ていきます。

天幕の外に出て見ると、陣地の外を警備していた防衛班に《すたーらいと☆》の部隊が襲い掛かろうと駆け寄って来ている所でした。


「二班タンク隊、前へ! 魔法AT班は範囲魔法! 物理AT班はタンク隊と連携して事に当たれ!」


ナイトテールさんの指揮が飛び、少し慌てながら彼らは動きます。


「ふむ、さすがに二線級の部隊だからまだ慣れてないな」


その動きを見ながら紅蓮は呟きます。


「まあどこかで経験を積む必要がありますので」


その呟きが聞こえたのか、ナイトテールさんが苦笑しながら答えます。


「んーこれならしいなさんの出番はないかな?」


しいなさんはあくびをしながらそう言います。

しかし。


「そうでもないよ」「そうでもないぜ?」


さにゃさんと紅蓮が同時に答えると、何もない空間に向かって紅蓮が剣を振ります。


「【ショックウェーブ】!」


その声と共に衝撃波が走り、何もなかった空間に当たるとそこから人が現れました。


「【シールドブーメラン】」


それと同時にしいなさんが盾を飛ばしその男性は吹き飛びます。

さらに、さにゃさんが追撃を掛けます。


「【キャットフォール】」


さにゃさんがそう言うと、男性の頭上から沢山の黒猫が落下してきて男性に攻撃を仕掛けます。


「うぎゃああああ!?」


その叫びと共に男性は消えて行きます。

おお…… なんて可愛い、そして恐ろしい攻撃でしょうか。

わたしがちょっと受けてみたいななどと考えたのが分かったのでしょうか。トウカ達が必死になってすり寄ってきます。

大丈夫ですよ。 と、こちらも必死になでなでしておきます。


「【隠密】使ってるのはもう居ないみたいだね」


さにゃさんはそう言って警戒を解きます。

その後すぐにチャットが飛んできました。


”まーちゃ:こちら前線二班! 敵のリス地点破壊!”


”ナイトテール:よろしい、待機中の四班、五班は随時突入! 一から三班は作戦通り水滸伝の護衛に注力せよ!”


「陣地にいる部隊も占領戦が終わるまで気を抜かぬように!」


そしてナイトテールさんがこちらにも激を飛ばします


まだまだ油断するなって事ですね。














初占領戦で低レベルのミリオは活躍は出来ません。 ただバフはかなり有用。 というお話。

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