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44 ”伝説の存在との邂逅 神獣の巫女” 前編

転職クエスト前半戦

ササードの街にやって来ました。

ここにテイマーの二次転職のクエをくれる人がいるそうなのでやって来た訳なんですけど。


「悪いが、わしじゃあ力になれんのう」


年老いたテイマーだという男性はそう言うと家の中に入っていきました。


「あちゃ~、やっぱりそうなるか」


これについては事前に紅蓮から聞いていましたが、巫女はテイマーの転クエは受けれないんじゃないかと言う事でしたが、やはりこうなりました。


「うーん、どうします?」


「やっぱり掲示板にも書いてないなぁ。 多分巫女もササードで受けれると思うんだよ。 全職ここで受けれるし」


掲示板を調べていた紅蓮がそう言います。

うーむ、それっぽい人を探せばいいんでしょうか?


「たぶん新しく現れたヤツがいると思うんだよな」


これはしらみ潰し、というやつですかね。

わたしはこの街に詳しくないため、一人で探しても新しい人かどうかわかりません。

とはいえ、わたし自身がトリガーになって今までいた住人にクエストが発生する事もあるかもしれない為、効率は悪いですが紅蓮と一緒に行動します。


そうやって探し回る事30分ほど、やっと見つけました。

神殿で司祭さまから、街外れにある古びた小屋にいる隠者ローエストを尋ねてその安否を調べて来て欲しい。 というクエが新しく発生していて、これはわたしにしか受注出来ないものでした。

受けて見た所、”伝説の存在との邂逅 神獣の巫女”というクエストでした。

では早速、街外れへ行きましょう。


小屋に着くと、そこにはみすぼらしい恰好をしながらも理知的な瞳の中年の男性がいました。


「おやこんな所になんのようだね? む! お嬢さん、側にいるのは神獣だね? その瞳、間違いない。 おお! 女神ラーファーよ! この出会いに感謝を!」


そう言うやいなやローエストさんは小屋の中に引っ込み、幾分もしない内に出てきました。

出て来たローエストさんが持っていたのは白木の棒で出来た物で、なんですかね、巫女さんが持ってる、祓串はらえぐしでしたっけ? あれに似てます。


「これを持って忘れられた祭壇に向かうのだ。 そこにキミの求めているものがあるだろう」


そう言うとローエストさんは静かにこちらを見つめます。

これは受け取るんですかね? 受け取るんですね。


受け取るとクエストが進行したようです。

紅蓮によると、クエの目的地はマップに表示されるらしいので確認。

ありましたね。 これ、ファストトの南にある港町の側になってますね。

その事を紅蓮に伝えると。


「あそこら辺はクエもなにもない所だったんだけど、これを仕込んでたのか」


一度お城に飛び、そこからファストトへ。

港町はGKがないそうなので歩いて南下します。 

クエがどれくらい長いのか分からないので騎獣に乗って急ぎます。

港町に着いたらマップを再び確認。 おや? これだと目的の場所は海の上になりますね。


「おん? てことは船を探すのか」


港に着いたのですが、何という事でしょう。 船が一隻もありません。

それでも人は何人か歩いていたので、話を聞いてみると最近夜になると亡霊が出て船を壊してしまうらしく、今船は全部倉庫に仕舞っている状態らしいのです。

もし亡霊を倒してくれるなら船を出してやろうと言われました。


ふむふむ、クエも亡霊を倒せになってますね。 もちろん受けますよ。

クエを発注した人は漁業ギルドのマスターさんでした。

マスターさんの勧めで夜まで漁業ギルドで時間を潰し、一度お城に戻り拠点バフを掛けた後、夜になって直ぐに港へ向かいます。


「亡霊って事は物理無効かな? ミリオのパーティーだと問題ないな。 神獣はみんな物理、魔法混合なのかな?」


紅蓮は港までの道すがら検証しているようですね。

確かに、トウカもクリシュナも魔法も物理攻撃も得意ですね。


「きゅー」 「にゃう」


どっちも任せろとばかりに鳴き声を上げます。

シャナはすでにお眠モードになっています。 もう夜ですからね。


港は暗いのかと思いましたが、星明りが思ったより明るく視界に不安はありません。

亡霊は…… まだいないようですね。

拠点バフが切れるまでには出て来てほしいものですが。


ここでぼーっとしているのもあれなので辺りを歩いてみることに。

ふと、海の方を見やると微かに光が見え、その光が小さな島を浮かび上がらせていました。

マップを確認するとあれが目的の場所のようです。

まずはあそこにいくために亡霊を退治しないと。


「にゃうっ!」


その時クリシュナから鋭い声が飛び、トウカがわたしの前に飛び出してきました。

そのトウカ達が見つめる先には、ぼんやりと青白い光を放つボロボロのローブを着た男が空中に浮かんでいました。

男は、わたしを見てニヤリとその痩せこけた顔を歪めると、手に持った長い棒を振り上げて襲い掛かってきました。






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