40 占領戦の助っ人要請
薬学のレベルを間違えていたので修正しました。
お城に戻った途端にクラチャで紅蓮が呼び出されてました。
何かあったんでしょうか?
「悪い、行ってくる」
という事で紅蓮と別れ、さてどうしましょうかね。
狩りという気分ではなくなりましたね。
……薬学を上げますかね。
せっせと調薬を繰り返し、ポーションがかなり溜まってますね。
基本魔法でHPを回復してるので使わないんですよね。 MP回復ポーションくらいですか?
材料的にはHPポーションの方が効率いいんですけど。
MPポーションの方が一つ材料が多いですしね。
取りあえずクラ庫に放り込んでおきますか。
そんなこんなで、晩御飯の時間までせっせと作り続け、トウカ達は庭に遊びに行きました。
ご飯作ってるんじゃないからですかね?……
そんな悲しみのパワーで、ついに《薬学》が《中級薬学》になりました!
……きりが良いのでご飯落ちしましょう。
クラチャで伝えてから落ちます。
おや?
下に降りていくと、お父さんがすでに帰って来てました。
まあ普通は日曜日ですからお仕事がない人のが多いんですが、うちのお父さんは研究者。
休みもなにもあったもんじゃないとお母さんはグチってます。
「やあ操、最近ゲームしてるんだって? どう楽しいかい?」
お父さんはわたしが降りて来た事に気付くと、飲んでいたコーヒーをテーブルにそっと降ろしゲームについて尋ねてきます。
「そうですね。 思ってたより楽しいですよ。 友達も出来ましたし」
「それは良かった。 ラグナスフィアだったかな? そのゲーム。 たしかシスタークラスタの《フェブラリー》が開発に参加したんだっけ」
そうだったんですか。
シスタークラスタとは、ヒューマリオンの中で第2世代型と呼ばれるもので、第0世代がオリジンクラスタ、最初のヒューマリオンです。
最初のヒューマリオンは性別の概念がない存在なんだそうです。
そのコピーに当たるのが第1世代型ヒューマリオン、マスタークラスタです。 これは男女半々の4体からなる個体ですね。
そしてさらにそのコピーから生まれたのが第2世代型ヒューマリオン、シスタークラスタです。
これは12体からなるもので、名前には1月から12月の月の英語読みが使用されています。
これはヒューマリオンが生まれたのがアメリカなのが主な理由ですね。
世界が繋がったのに国の言語が未だに統一されてないのは、様々な理由があるらしいのですがまあわたし的には覚える事が多くて大変、くらいでしょうか。
さらにその下が第3世代型ヒューマリオン、チャイルドセクタです。
これはシスタークラスタのデータを元に新たに生み出された存在でこれまでのコピー分裂とは違う存在ですね。
シャナやゲームのNPC管理はこのチャイルドセクタになります。
それにしても、ゲームの開発にヒューマリオンが関わるんですねえ。
お父さんに聞いてみると意外とそういうのに興味のある子は多いそうです。
お父さんの研究所に協力している《ジュライ》はアニメが大好きだそうで、放っておくとアニメの再現だー! と脱線するのだとか。
お父さんの研究は、フロギストン粒子を宇宙に展開しての宇宙開発をするための研究をしています。
まあ未だにフロギストンを宇宙に広げる段階で躓いているのだとか。
全然安定しなくてねえ、と何時もぼやいています。
それでも今日早く帰ってきたのは、やっと形になってきたからだとか。
お陰でお母さんがニコニコなのは嬉しいですね。
そして、晩御飯はやはりというか特製カレーでした。
コーヒーの粉末が入ってるのがウチの秘訣ですね。
お父さんはコーヒー好きなので大好きなんですかね。
さて、後片付けはお父さんと一緒にやると言うので、お風呂だけ先に頂いて部屋に戻ります。
ではゲームにINしますよ。
INすると、一斉にクラチャで挨拶が飛んできました。
おお、今日は多いですね。
各人の紹介はまたいずれ。
「こん、ミリオ。 さっきはごめんな?」
部屋にやって来た紅蓮は入ってくるなり謝ってきました。
「いえいえ、なにを謝る事がありますか」
実際、わたしの方が付き合って貰っている状態な訳ですし。
それでさっきの呼び出しは、クラン《水滸伝》からの依頼があったそうです。
それは、拠点である梁山泊の奪還。
「次の占領戦はエリの根回しで参加するクランがないようにしてるんで、うちから何人か出そうって決まってな」
なるほど、根回しとかそういう事もするんですね。
他にも、うちの同盟の《ナイツ・オブ・ナイツ》や《水滸伝》の同盟からも何人か助っ人を呼ぶようです。
今月は領地戦と絡まないために領地持ちクランである《ナイツ・オブ・ナイツ》も参加するそうです。
「まあナイツは一線級は出してこないだろ。 多分Pvに慣れさせるために新人あたりを出してくるはず」
それでも他のクランよりは強い人が多いらしいです。
はー、なんか本当の戦争じみて来たような気がしますね。
まあ本当の戦争なんて知らないんですけどね。
因みにすたーらいととは、最初の占領戦で遺恨があるため《ヴァニティ・クラウン》とは半ば敵対関係にある。
占領戦や領地戦には助っ人参戦という個人参加枠があります。
今回の助っ人はそれを使って参加する予定ですね。




