39 日曜日も狩り狩り
はい、日曜日です。
朝からIN…… は、流石にいけません。
朝は軽く勉強をしまして、10時くらいからゲームですかね。
INをしたらトウカが駆け寄ってきました。
わたしは少し腰を屈めてトウカを受け入れようと…… ベシャっとシャナが顔に張り付いてきました。
『おはよ~ミリオ! 朝からなんてめずらしいねぇ』
「……おはようございますシャナ」
シャナを顔から引っぺがし、トウカがショックを受けたような顔をしてますね?
これはあれですかね? 先を越されたっ!? っていう顔ですかね。
トウカを思うさまワシャワシャしておきます。
クリシュナは我関せずといった感じですか。
でも時々こちらをチラチラ見てますね。
もちろんナデクリしておきました。
さて今日はどうしましょうか。 ……やはり薬学を上げておきましょうか。
狩りは午後からでいいでしょう。
調薬室に向かう途中で、まさかりまっするに出会いました。
「おう、楽しんどるようじゃの?」
まっするは気さくに声を掛けて来たのでわたしも挨拶を交わします。
「はいお陰様で、ですね」
本当に皆のお陰です。 しかしこんなに良くしてもらっていいんでしょうか。
色々アイテムなんかも融通してもらってますし。
しかし、まっするはそんなわたしを笑い飛ばします。
「わははっ。 気にするこたぁないわい! 新人が楽しく遊んでればそれだけゲームの寿命も延びるちゅうもんじゃ」
そしてそのまま自分の鍛冶工房へ入ってきました。
それを見送りながら、早く恩を返せるようになろうと思うのでした。
さて調合ですが、これは根気との勝負なのでモクモクとやり続けます。
モフモフの誘惑にも負けず2時間の成果はこうです。
《薬学》11 イエ、モフモフニマケテナイデスヨ?
……さて、ゲームなので服に毛が付くということがないのはいいですね。
お昼ご飯を頂いた後、INすると紅蓮がいたのでまずは挨拶。
”ミリオ:こんにちはー”
”紅蓮:こんー”
早速部屋に尋ねて来てくれました。
「そういえば占領戦はどうなったんです?」
「ああ、結局どこのクランもうちに登録なしで今回は占領戦はナシだな」
占領戦は、占領型拠点を持っているクランは他の拠点を攻める事は出来ないそうです。
「なら今日は暇なんですね」
「まあなー」
そう言いながら、クリシュナの鼻先に人差し指を突きつけて遊んでいます。
猫って、クリシュナは虎ですが、なんで指を近づけると匂いを嗅いでくるんですかね?
「あ! そうだエリのやつからテイムMOB放しておける庭への扉付けたってさ。 あと遅れてゴメンだって」
そうやってまったりしていると、紅蓮が思い出してエリザベータからの伝言を伝えました。
扉…… ああ、窓の側になんか大き目の扉がありますね。 これですか。
開けてみると、そこには小ぢんまりとした庭が出来ていました。
「きゅーん!」 『お~結構いい感じ♪』 「……にゃう」
「部屋もそうだけど、この庭も自分で弄れるからお金と暇があったらやるといいよ」
ふーむ、どれくらい費用が掛かるんですかね。
まあ、まだお金がないので遥か先の事でしょうねぇ。
庭でまったりもいいんですが、そろそろ狩りにいきましょうか。
「わたしは狩りに行きますが紅蓮はどうします?」
「お? がんばってるねぇ。 じゃあついてくか」
拠点バフを貰って3森へ。
「25,6くらいまではここだな」
という事で、どんどん狩ります。
色々と紅蓮からアドバイスを貰いつつ、狩りを続けます。
しばらくするとシステムアナウンスが響き渡ります。
”これより占領戦を開始します”
お? 始まったようですね。
「始まったなぁ。 ちょっと掲示板見ながらだから反応遅いかもだけど」
「大丈夫ですよ」
一応ソロでも狩れますしね。
そうしてまたしばらくして、大よそ2時間くらいですか? 勿論バフを貰いに戻ってますよ。
「むう、水滸伝のやつら砦取られたか」
小説水滸伝の好きな人達の集まりであるクラン《水滸伝》、小説に出てくる梁山泊に似た砦にそっくりな占領型拠点を所有していたようですが。
「奪われたんですね?」
「ああ、すたーらいとにな。 しかし、しばらくあそこら辺のフィールド荒れそうだな」
ふむ、まあその梁山泊があるフィールドへはまだいけないので、わたしには関係なさそうですね。
さてバフも切れたので一度お城に戻りましょう。
 




