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32 新しい森とシャウト

気付かないうちに日間三位。

ありがとうを込めて投稿します。

ご飯を食べ終え、片づけ諸々を終え、ログインです。


紅蓮はもうINしていますね。 クラチャで挨拶をし、私の部屋に集合しましょう。


”リナリー:ミリオこん~! あたしもいっていい?”


リナリーもINしているみたいですね。


”ミリオ:リナリーこんです いいですよー”


トウカ達はリナリーが来ることに気付いたのかお澄まし状態で待機しています。

やがてすぐに紅蓮と一緒にリナリーがやって来ました。


「こん、ミリオ」


「おじゃましま~!! この子が新しい子だね!!」


リナリーがクリシュナを見るなり駆け寄ってきました。


「触っていい?」


と、キラキラした目でわたしを見てきます。

これから起きる事に観念したのか、クリシュナは一度わたしの方を見た後じっとして動かなくなりました。


「どうぞ」


その覚悟を有り難く思いながら、わたしはクリシュナを差し出しました。

とはいえ、リナリーは扱いになれているのかベタベタと触ったりはせず、クリシュナもホッしているように感じました。

そして流れるようにトウカを撫で始めました。

トウカは基本的に構ってくれる人には愛想がいいのでリナリーに対してもじゃれついてますね。

微笑ましいです。


『とりゃ~!』


あ、シャナが飛び込んでいきました。


さて、モフモフタイムも終わりました。


「あたしも付き合うよ~ どっかいく?」


「リナリー、レイドは? ヴァルゲレンのやつあったろ?」


モフモフタイム中、呆れたような表情でリナリーを見やっていた紅蓮でしたが、そう言ってリナリーの予定を確かめます。


「あ~あれね。 抽選に落ちた!」


「落ちた? 今回は《ナイツ・オブ・ナイツ》が仕切りだろ? ……逆か、ナイトハルトさんなら同盟組んでても贔屓はしないか」


「そゆこと! まあ絶対行かなきゃダメってもんでもないしね」


どうやら、ヴァルゲレンというのはレイドでも特別で1000人規模の特殊レイドらしいです。

普通のレイドは4パーティー24人が最大だそうですね。


暴雷竜ぼうらいりゅうヴァルゲレンの眼覚め”というクエストをクリアした人だけが参加できるレイドで、参加資格は60レベルから。

1000人規模のPCでないと討伐が難しいため、大手クランが仕切るのだそうです。

基本的には抽選、ですがクラン同士で同盟を組むシステムがあり、同じクラン員や同盟クラン員に融通する事はよくあるらしいのですが、ナイトハルトという人はそういった事を嫌うのだそうです。

公明正大な人といった所でしょうか。

そして、《ヴァニティ・クラウン》は《ナイツ・オブ・ナイツ》と同盟を組んでいるそうです。

そこら辺についてはまた今度話すとしましょう。


「今日はレベル上げと、あと新しい素材の収集をしたいですね」


わたしがそう言うと理由に気付いたリナリーが頷きます。


「ああ~! 薬学のヤツね? 中位素材以上は一回採集しないと使えないヤツ」


「あん? そんな事になってるのか? オレ薬学とってないからわかんね」


紅蓮は知らなかったようでリナリーに尋ねます。


「……紅蓮は生産スキルまったく取ってないじゃん。 鍛冶でも木工でも同じだよ」


紅蓮は戦闘一辺倒といった感じなんでしょう。 バツが悪そうに頭を掻いています。


薬学はもう直ぐあがりそうだと伝えると、ならササードの街周辺の森に行こうという事に。

ササードはセカンドットの次の街で、名前を見れば予想できるって? たしかにそうですね。

ササードの森は、ファストトの森よりも大きくまた敵の種類が多いそうです。

その代わり採集ポイントがとても多く、生産メインの人達も足繁あししげく通っているそうです。


「まあ3の森はちょっと格上だけど、ミリオ達ならいけるだろ」


ササードの森は3の森と呼ばれているようですね。 3森とも。

3森のメインの敵のレベルは20~らしいですが、多すぎる敵は紅蓮とリナリーが引き受けてくれるため問題なく狩りができますね。


森での収穫はこちら。

【薬草(中)】【回復草(下)】、【魔力草(中)】、【毒消し草(下)】、【純水】、【フワフワ草】になります。

あと、お肉セットがよくドロップするのでトウカ達もにっこりです。

出てくる敵は、ボスだったディープフォレストウルフを少し小さくした同名のモンスターと、2.5mくらいありそうなビッグベア、それに夜になると出てくるナイトオウル、これはフクロウですね。

後、フォレストバイパーという敵が木の上から奇襲してくるので厄介ですが、クリシュナがすぐ

に気付いて対応してくれるので何とかなっています。


「そういえばこの森にも遺跡があったな。 行ってみる?」


そう思いついた紅蓮にリナリーが尋ねます。


「なになに、遺跡って?」


遺跡は、フェーデの花の彫刻があれば神獣がいるかもしれないと聞いたリナリーは賛成してくれました。


「そういう事なら急ぐよ~!」


と、紅蓮の背中を追い立てるように先導させ、もう直ぐ到着という所で、突然叫びシャウトが響き渡りました。


”なめろう:ひゃほーーーーーーーーーい!!!!!! 神獣げっと!だぜーーーーーーー!”





シャウト:アイテム【世界のメガホン】を使用する事で、ゲーム内全体に聞こえるチャットを使用出来る。

課金アイテムだがたまに無料配布がある。


《ナイツ・オブ・ナイツ》 大手戦争クラン。 現在、初期街周辺を治めるファストロ城を所有している。

《ヴァニティ・クラウン》と同盟中。


暴雷竜ぼうらいりゅうヴァルゲレン 一か月に一度その住処の入口が開きレイドに参加できるようになる。

役割に応じた動きがちゃんと出来ないと失敗する確率が高くなるため、半固定パーティーになる事が多い。

ナイトハルトはそれによるマンネリ化と、後続が育たない事を危惧して公平な抽選をしている。


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