31 順調なプレイ
眠るまであと2時間くらいですが、薬学を上げましょう。
このゲームでは生産は簡略化されています。
これは、薬などでいえば毒薬なんかも作れる訳で、その工程がリアルであれば実際に作れる可能性もある。 と、誤解されてしまうと言う事です。
昔の話ですが、爆弾製作がリアルだとゲーム会社が訴えられた事があったそうです。
実際に作れてしまった事も問題で、その会社は無くなってしまったそうですが。
実際に作れるほどのシステムと言う事は、その知識が会社側にあるという事になるので、もし違法性のある物の製作がゲームで出来る、覚えれるというのはかなり危険です。
その為に電脳法によって、厳しく管理されています。
VRで革造りであるとか、所謂職人技術を練習したいといった層には大変不評ですがこれは仕方ない事なのかもしれません。
電脳法は国際法、昔の意味ではなく各国共通の法律という意味です。
フロギストン粒子により地球上の全てが繋がった2100年代において、全世界共通の法律が望まれた結果なんだそうです。
なんだか長くなりましたが、早い話がシステムサポートでサクサク薬が作れるのは楽でいいですね。
2時間でレベルが8まで上り、下級ポーションを作れるようになりました。
10で下級解毒ポーションだそうです。
下級ポーションの効果は、HPの回復量は1秒ごとに6で5秒間だけ回復みたいですね。
5秒で30回復は魔法使い系だと大きいですね。 でもトウカ達だと半分回復ですか。
これは沢山作っておかないとだめですね。
今日はもう落ちますが、明日からポーションの在庫を作っておくほうがいいでしょう。
それではクラチャで就寝の挨拶をし、ログアウトです。
「おはようございます」
朝、登校して教室に入ると、嵐山さんがすでに来ていました。
「よ、ご機嫌よう、朝霧さん」
嵐山さんはニッコリと微笑むとスススッと近づき、そっと囁きます。
「危うく、よう! とか言いそうになったぜ」
といい、ニヤリと笑います。
わたしも小声で「がんばれですよ」と言っておきました。
嵐山さんとは学校でも自然と一緒にいる事が増え、周りを驚かせる事になるのですが、まあまるで接点がなかったので理解はできます。
清美は何時のまに仲良くなったのかしつこく聞いてきますが、有耶無耶で躱しています。
何時までもつか……
そんなこんなでお昼です。
中等部は給食なので、当番が運んできます。
今週はわたしが当番の一人ですね。
オートメイションが進化し、配達すら人が運ばなくなった世の中ですが、これも教育の一環だそうで無くなる事はありません。
学校は昔より勉強より規則、規律を学ぶ場である比率が増えたそうです。
勉強の出来不出来より授業態度が重要視されます。
昔は教師が生徒からバカにされたり、授業がボイコットされたりといった事もあったようですが、今の学校システムに移行してからはそういった事もなくなったようです。
まあ昔の事なんてテレビでしか知らないんですけどね。
まあ学校は特に問題なく終わります。
こっそり嵐山さんにまた後でと言われ、頷き素早く帰宅します。
清美は置き去りにしますよ。
帰宅して、晩御飯の支度を手伝い、時間が空いたので少しIN。
クラチャでINしているメンバーに挨拶を済ませ、早速ポーションの製作に掛かります。
今だに全員と顔合わせしてないんですがいいんでしょうか?
まあそういった事は後でエリザベータあたりに聞く事にします。
「きゅー!」
「にゃ……」
『やほ~!』
シャナトウカクリシュナ装備をしたままポーション作りに入ります。
1時間ほどで100個ほど出来たので製作を中止します。
薬学もようやく10に上がりました。
新しく覚えたのは、下級マナポーションです。
マナポーションは最下級がなく一番下が下級だそうです。
MP回復量は1秒ごとに6で5秒間だけ回復。 下級ポーションのHPがMPになっただけですね。
『これから先はちょっと行程が増えるから注意ね』
わたしの頭の上のシャナがそう言います。
ふむ……
『後、次の薬の新しい材料は自分で採集しないと使えないのでこれも注意ね』
なんと。 今のポーションの材料は下級ポーションが、薬草(下)にきれいな水。 マナポーションが、薬草(下)に魔力草にきれいな水です。
ゲーム的には直接採集しなければ、材料を知らない、理解できないといった所でしょうか。
ふむふむ、ならば晩御飯後は採集しに行きましょうかね。
ではではログアウトしましょう。
現在の国際法:国家間の合意に基づいて、国家間の関係を規律する法。条約と国際慣習法からなり、平時国際法と戦時国際法とに分けられる。
国際法はその制定・執行や違反行為に対する制裁などに当たる統一的権力や機関がなく、もっぱら当事国の手によって運用される。 このため国際法は法にあらずという学説もある。




