22 うちのクラスの嵐山さん
短いです
高等校付属中学校に変更しました。
次の日。
目覚ましの鳴る5分前に目が覚める。
結局昨日は次の森フィールドを覗いてから帰還し、それぞれ自由行動となりました。
昨日の事を思い出しつつも準備を終え、一階に降ります。
「おはようお母さん」
「おはよう操」
朝食の準備中のお母さんの隣に移動し、サラダを切る手伝いを始めます。
今日はフレンチトーストと卵にサラダのようですね。
野菜をちゃっちゃと切りトーストの準備に移りましょう。
「ふあ、おはよう二人とも」
どうやらお父さんも起きて来たようです。
お父さん、朝霧 保は、お母さんに洗面台に追いやられましたね。
朝食が済み、片づけをお母さんにお願いした後、二階に戻り学校にいく為に着替えます。
時間までソファーでお母さんが入れてくれたカフェオレを飲み終わってから、外へ向かい近くのバス停でバスに乗り込みます。
自宅からバスで20分ほどの所にわたしが通う市立大山江高等校付属中学校があります。
校舎の二階にあるのが2-C、そこが私のクラスです。
「おはようございます」
「おはよー操!」
教室にはわたしの親友の前原 清美がいました。
清美は肩口までの髪にわたしより少し小柄な元気な子です。
二人で話しているとちらほらクラスメイトもやってきました。
そして。
「おはようございます皆さん」
彼女がやってきました。
嵐山 乙女さん。
彼女はこの学校の有名人です。
芸能人という訳ではないのですが、美人でありまたやさしいと評判です。
その佇まいはどこかのお嬢様のようだとも。
艶やかな黒髪は腰まで届くロングストレート、意思の強そうな眉尻の上がった眉の下には切れ長の目、スッと通った鼻筋に小ぶりな口は柔和な笑みを形作っています。
「おはようございます」
わたしの挨拶の声に嵐山さんはこちらにちゃんと向き直って挨拶を返してくれます。
「おはようございます。 たしか朝霧さん、でし、たわよ…… ね?」
おや? なんか嵐山さんが私の顔を見てかたまりましたよ?
でも、なんか嵐山さんの顔どこかで見たような?
「朝霧さん、ちょっとわたくしと来ていただけます?」
「へ? あ、はい」
嵐山さんはそういうとわたしの手を取り、連絡用通路へ向かいます。
校舎と校舎を結ぶその通路は、今は人気もなく、そしてここに決めたのか嵐山さんは立ち止まりました。
「あの…… もしかして?」
今日嵐山さんの顔を見て、ある予感がしています。
嵐山さんはその柔和な笑みを、まるで少年のような笑みに変えそして自分の髪を手でポニーテールにし、そして。
「昨日ぶり、だな。 ミリオ?」
そこには黒い髪をした紅蓮がいたのです。




