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1 ゲームのセッティングをしよう。

パルスオキシメーターの説明と、操の話方を変更しています。


四月、進学式を終え無事中学2年となって家に帰りついたわたしこと朝霧あさぎり みさおは今、雑誌の懸賞で当たったVR機器の接続をなんとか終え休憩をとっている所です。


ふうー と、思わず息を吐き出します。 

それにしてもそんなに難しくなくてよかったですね。

今の時代、どこの家庭にもあるホームメインコンピュータに接続、といっても無線接続だから指示通りにやっただけですけど。 あとはVRヘッドギアをかぶって初期設定をすれば完了です。


……それにしても。

わたしが狙っていた大型犬サイズのぬいぐるみではなく一等のVR機器が当たったのは運が良かったのかなんなのか。

お母さんがアレルギー体質のためペットが飼えないからせめてぬいぐるみでもと思い応募したのだけれど……


正直わたしはゲームをほとんどやったことがありません。

それでもせっかく当たったのだからと色々調べてみました。

その殆どが、わたしがやるには難しそうな物ばかりでした。

シューティング系と呼ばれるジャンルは、銃の知識なんてないし弾なんて当てられる気がしません。

格闘ゲーム系も運動神経が終わってると友達によく言われるわたしには無理ですね。

スポーツ系も同じです。

せっかくのVRゲームなのでパズル系はなんか違う気もします。

アドベンチャー系はよくわからないし。 ホラー? ないない!


やるならRPG系でしょうか?

そう思って調べた結果、一つのゲームに行きつきました。

神無世界ラグナスフィア これは創造神が世界から去り、世界を任された神獣達も寿命を迎え神の加護を無くした世界を舞台としたVRMMOだそうです。

そんな設定でありますが、特に世界の危機とかはなく、のんびりと過ごすこともできるという言葉に惹かれました。

そして、PV動画にある【魔獣使い】が使っていたかわいいモンスターを見て決めたのです。

このゲームをやろうと。


さて休憩を終えて、初期設定を始めましょうか。

わたしは掛けていた眼鏡をベッドの脇にある小さいテーブルの上に置き、ヘッドギアをかぶり、電源を入れます。 そしてヘッドギアから流れるアナウンスに従い、そこから伸びている血圧計を右腕に付け、左手の人差し指に大きな洗濯バサミのような形をした酸素濃度測定器パルスオキシメーターを挟み込みました。

パルスオキシメーターというのは、皮膚を通して動脈血酸素飽和度(SPO2)と脈拍数を測定するための装置ですね。

酸素飽和度とは、心臓から全身に運ばれる血液(動脈血)の中を流れている赤血球に含まれるヘモグロビンの何%に酸素が結合しているか、皮膚を通して調べた値です。


軽く調べた限りでは、わたしが当てたVR器機は第3世代型で第2世代型はもっとゴチャゴチャと取り付ける物があったそうです。

ベッドへ横になるなどリラックスできる体勢になる事を推奨するシステムメッセージに従いベッドに寝転がり、確認のボタンを思考誘導で押した後、血圧計が起動します。

ウイーンと空気が送られ二の腕が圧迫されます。

しばらくして空気が抜け、測定値がヘッドギア内のディスプレイに表示されます。

上が107の下が74ですか…… わたしは低血圧ぎみなのですが、機械的にはOKのようですね。 よかったです。

血中酸素濃度は98%でこちらは問題ないですね。


個人認識用アバターは登録時から変更出来ないのでそのままOKを選びます。

それによりVRの機能が使用出来るようになりました。

さっそくゲームジャンルからラグナスフィアを探しダウンロードします。

お父さんから聞いた話だと、昔はダウンロードにも時間が掛かったそうですが、数秒で完了のアイコンが表示されましたね。


よし……

わたしはなんとなく気合いを入れた後、ゲームを起動させました。



操が狙っていたぬいぐるみは、職人の手作業で作られるワンオフ物で生産数が少ない一点ものであり買うとだいたい20万から30万する高級品という設定です。

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