168 追憶のネクロポリス
お ま た せ
さて、夜のINで紅蓮の新しいというか、強化された武器の試し切りを兼ねてわたし達は狩場に来ています。
新大陸のレベル上げに使っていた場所で、ここなら前の武器との違いが分かりやすいだろうという事で決まりました。
メンバーは、わたし、ナイン、ユーティとエレン、そしてもちろん紅蓮とついさっきINしてきたしいなさんの6人で向かいます。
その狩場はパ・パドヴァの南にある遺跡風のダンジョンです。
”追憶のネクロポリス”という所です。
ネクロポリスとは元々巨大な埋葬墓地という意味合いの言葉です。
そのためかこのダンジョンもまた広く、敵の種類も多彩でかなり人気の狩場です。
全5階層とそんなに階層自体は多くないですが、1階層自体はかなり広くなっています。
所々敵の出没しないセーフティエリアのような場所もあり、ここでゲームを中断することも可能となっています。
ネクロポリスの入り口は石柱で組まれた神殿のような大きな建物の中にあり、入り口自体も10人が一度に横になって進めるほどの階段になっています。
そこから地下に降りていけば最初のセーフティエリアである広場にたどり着きます。
ここでパーティー募集の看板を出して座っている人もいれば、募集掲示板に書き込んでいる人が居たり、狩りでドロップしたアイテムを露店している人やポーションなどの便利アイテムを売っている人もいるなど様々な人であふれています。
「あー、これこれ! やっぱり狩場が活性化してる所はこうだよな!」
「だよねーなつかしいなあ」
そういって紅蓮やしいなさんは嬉しそうです。
そもそも最初の頃は初期街なんかはこれぐらいの賑わいだったそうです。
そういえばわたしが露店をちゃんと知ったのレイドスの時でしたね。
そういった賑わいを後目にわたし達は奥へと進みます。
目指すは2階層です。
広場を抜けると、そこは教室くらいの大きさの部屋になっていて奥に階段がその手前にGKがいて彼女達に話しかける事で各階層に移動できます。
もちろん後ろの階段で順番に進んでもいいのですが、目的地が決まっている時はGKで移動します。
さて、2階層に出てくる敵はグレイプキーパーという敵です。
普通このゲームは同じ名前なら大体同じような外見で一部差異があるような見た目ですが、このグレイブキーパーという敵はグレイブキーパー〇〇、この〇〇の部分が違えば見た目もかなり変わります。
共通点としては、全部金属的な光沢のある鎧のような見た目という所くらいでしょうか?
たとえば、グレイブキーパー スカウトは見た目がほっそりとした昆虫のような外見の敵ですが、同じような斥候系のグレイブキーパー ハウンドは鎧を纏った狼のような外見をしています。
移動時は四つ足で戦闘になると仁足歩行になる敵でかなり素早いです。
またグレイブキーパー トーテムという敵は、なんというかお相撲さんのようなでっぷりした外見で防御力も高く魔法も使ってくる強敵です。
ただトーテムは経験値もまた高いので人気の敵ではありますし、わたし達の目的もトーテムです。
トーテムは単体では現れず、グレイブキーパー スレイヤー、ウィッチ、インクイジターと一緒にポップします。
倒しやすいのはウィッチ、インクイジター、スレイヤー、トーテムです。 倒すべき順番も大体一緒ですけど。
それぞれ見た目はウィッチが4足歩行の円盤のような敵でスレイヤーが剣のような腕を4本持つ人間のような見た目の敵で、インクイジターが球体の上半身に地面から数センチ浮いているスカートのようなものを履いている敵です。
なおインクイジターとは異端審問官という意味で、神聖魔法などを使ってきます。
2階層に飛んでしばらく進むと一番いい場所は使用されていましたが、次の場所は開いていたので早速とばかりに紅蓮がバフ後に部屋に飛び込んでいきます。
その彼女の持つ武器、”蒼爆炎剣・壱 静かなる咆哮”の刀身から蒼い炎が吹き上がります。
「んじゃイクヨー、チェンジヘイトー」
それに遅れてしいなさんも部屋に入り、トーテム達のヘイトを奪います。
チェンジヘイトは、PTメンバーが高めたヘイトを奪って自分のヘイト値に加算するスキルですね。
早速グレンがウィッチを倒し、ウィッチが最初なのはデバフをこっちにガンガン掛けてくるからですね。
「おおー! ダメージが気持ちいーーー!!!!」
どうやら紅蓮のお気に召したようです。
真装武器クエストを紅蓮視点で書いたら需要あるかな?
所で知らないうちに評価ボタンを押してとか書いてる作品が増えてるけど、私も書かないといけないのかな?
あれは書くのが基本なのだろうか。 謎。




