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15 もふもふ天使トウカ

もふもふは絶対正義


「ねぇねぇ! あたしも聞きたい事があるんだけど?」


リナリーさんが紅蓮を押しのけながらわたしに顔を近づけてきます。


「はい? なんでしょう」


「聞きたいっていうか、そのかわいー二人の紹介がまだだよね?」


とリナリーさんがシャナとトウカを指さします。

ああ、これはうっかりしてました。


「ごめんなさい。 紹介しますね。 こっちの妖精がシャナ『よろしく~』、そしてこっちがテイムしたトウカです」


と言ってトウカを後ろから脇に手を入れ抱き上げた状態でリナリーさんに向けます。


「きゅ!」


トウカは一声鳴いて、まるで挨拶するように右手? 前足? を上げました。

こ、これは何ですか!? かわ「かっわいい~~!?」

リナリーさんは一瞬で距離を詰め、目の前に来ていました。 そしてキラキラする目でわたしとトウカを見ると。


「ねえねえ!撫でてもいい?」


と聞いてきます。 


「トウカどう? 大丈夫かな?」


と聞くと、きゅう、とまるで仕方ないなぁとばかりに鳴きます。 OKってことですよね?


「どうぞ」


わたしが許可を出すとリナリーさんは喜々として撫で始めます。


「ありがと~! うわ~ふわっふわな毛ざわり! え~こんなに滑らかな毛のテイムモンス見たことないよっ!? うはぁ~」


「きゅう、きゅう~」


うんうんうちの子はかわいいですからね!


しばらくして、ふと視線を感じるとリナリーさんが次のターゲット、すなわちシャナに視線を向けていました。

その視線に危険なものを感じたのかシャナは素早くわたしの背後に。


『おことわり~』


じわじわにじり寄っていたリナリーさんは残念そうな表情を浮かべ、あっ!紅蓮に頭を叩かれました。


「いった~い!?」


「あほ! なにやってんだよ。 ギルドに移動するぞ」


どうやらリナリーさん以外のメンバーと話合いをしていたらしく、ギルドでクエストを貰おうとのことでした。




クラン《ヴァニティ・クラウン》 正式版が始まる前、オ-プンβと呼ばれる時代から存在する老舗

クランとは。

ある一定の目的を持つ者の集団の事を指し、スポーツにおけるチームなどが想像しやすいだろう。

友人を求めたり、同じ目的意識を持つ人達によって結成される場合が多い。

このラグナスフィアというゲームにおいてで言えば、クランシステムといったものがありクランマスターを中心にクランメンバーが集結し結成される。

クラン規則というものを決め、その規則に納得した者が入団する。


「とまあ簡単に説明すると、こんな感じかな?」


冒険者ギルドの道すがら、紅蓮はクランの説明をわたしに説明してくれました。


「それにしてもクエ受注の事すっかり忘れてたわ」


リナリーさんは時々紅蓮の説明にチャチャを入れていましたが、説明が終わるとクエの事を持ち出してきました。


どうも高レベルになるとギルドのクエにいい依頼が無くなり、クエを受けずダンジョンに潜るかレイドボス、沢山の人達で倒す強いボスのことらしいです。 を倒すといったことがメインになるそうです。


「本当にねえ、とはいえ草原のクエは人が多いからやっても無駄でしょうし、やっぱり森のオオカミかしら?」


エリザベータさん、この人が《ヴァニティ・クラウン》のクランマスターなんだそうです。

そのエリザベータさんがギルドに到着し、掲示板を覗き込みながら嘆息します。


「クラマス、森のオオカミって僕達で倒せますかね?」


しょーいちさんは不安そうにエリザベータさんに尋ねます。

それを紅蓮が笑い飛ばします。


「大丈夫だって! ミリオはオオカミ倒せたし、それにオレらがいるんだぜ?」


その紅蓮の言葉にようやく安心したしょーいちさん。

とりあえず ”オオカミの討伐 10匹” のクエストを受けました。

これは10匹とありますが、10匹きざみでカウントされ倒せばその分報酬が貰えるクエらしいです。


クエを受けたのでギルドを出て森に向かいます。

一応草原を見ますが、さっきより人が増えたような?


「あ、ダメだな。 やっぱり森一択だわ」


との紅蓮の言葉に一同が頷きます。

そしてその間に紅蓮からトウカのステータスを確認するように言われました。

そういえばすっかり忘れていました。 こういうのは習慣づけておいた方がいいですかね。

と言う事で、トウカのステータスを見て見ましょう。


テイムモンスターネーム:トウカ


種族:神獣(幼体)  レベル:4


STR 12


CON 8


DEX 14


AGI 20


INT 14


PER 18


SYM 14


HP 40


MP 46


スキル


《爪撃》 4


《聖火魔術》 3


《結界陣》 5 UP


《主人を庇う》 1 NEW



となっています。

わたしよりよっぽど強いんですが……

意見を聞こうと紅蓮にステータスを見せた所。


「なっなんじゃこりゃーーーーーー!?」


と絶叫しました。 え? え? どうしたんです?




リナリーがモフモフを堪能している頃。


エリザベータ「ねえ、あの白いキツネの子、私でも見たことないんだけど? なにレアかしら?」


紅蓮「あーイベント関係だったしそうなんじゃないかな?」


まさかりまっする「ふむぅ、あれかこの前のアプデで? しかしそんなの詳細にあったかの?」


エリザベータ「ちゃんと確認はしてなかったけど、初期街周辺のクエストとイベントを修正しましたって記述は見た覚えがあるわ」


まさかりまっする「まあなんにせよ細々と聞くのはマナー違反じゃて」


紅蓮「まあなー」


エリザベータ「私はむしろあのチュートリアル妖精っぽい子について根掘り葉掘り聞きたいけどねぇ」


まさかりまっする「ガマンじゃぞ? それより森にいくんならギルドでクエを受けんか?」


紅蓮、エリザベータ「その考えはなかった!」


しょーいち(話に参加できない……)

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― 新着の感想 ―
[一言] 神獣...ですよねー 白い狐と言ったらホッキョクギツネか神社とかにある白い狐の2択ですからね 《主人を庇う》 1 NEW...新しいスキルなところに涙が出てくるね
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