135 医大に行こう
2170年代だともっと進化してそうですが、想像できないのでこれでご勘弁を。
朝になり、学校に行く支度をしましょう。
朝食を食べ、歯磨きを済ませ、バスに乗り、何事も無く到着です。
何事があってもらっても困るんですが、たしか学校や学校指定の乗り物に対して襲撃などの行為は即重犯罪決定なんでしたっけ。(2170年代の法律による)
教室には幾人かいますが、殆どの人がだらけた雰囲気ですね。
長期休み明けのよく見る光景でしょう。
「おはようございます。 皆さん」
キリッと背筋を伸ばし、涼やかな声で挨拶しながら教室に入って来たのは、乙女ですね。
それに触発されたのか教室のだらけた雰囲気は消え、乙女に挨拶を返します。
「おはようございます。 乙女、早いですね」
「おはようございます。 早いのは操もですわね」
それにしても、昨日のゲームで分かれた時はかなりだらけて来るかも? と思いましたが、そうでもなかったですね。
今日は、お昼から病院の診察があるので早退するのですが、乙女に心配されてしまいました。
「大丈夫ですの?」
「月一の検査なので大丈夫ですよ」
とは言っておきますけどね。
清美なんかはもう慣れてるのか、お勤めご苦労様です。 などと言ってきますけどね。
そういえば清美はゲームどうなったのでしょう?
聞いてみた所。
「あー、親の許可がなかなか出なくて、中間テスト見て考えるって言われたよ」
うーむ、そうですか。 ラグナは月額課金制ですし、中学生にはちょっとハードルが高いかもしれませんね。
それからお昼になり、早退します。
校門の所にお父さんの車が迎えに来ているようなので向かいます。
「じゃあ今日は帰りますね」
「おつかれさまですわ」
「気を付けてねー。 また明日!」
二人に挨拶をして、お父さんが待っている所に行き、車に乗り込みます。
車にはお母さんも乗っていました。
「じゃあ医大までいくよ?」
「はい」
学校から医大までは車で30分といった所でしょうか。
一旦病院の入口で降ろして貰って、お父さんは駐車場に止めに行きます。
「車停めてくるから受付は済ませておいておくれ」
「受付が終わったら、待合スペースで待ってるわ」
お母さんが車から降りながらお父さんにそう言い、手を振ります。
入口付近はロータリー状になっており、クルリと回りながら駐車場に車が消えて行きます。
「操行くわよ」
お母さんに付いて受付に行き、専用の機械に予約表を通します。
これで問診票が出てくるので、受け取ります。
お父さんがやって来たので、問診票に従い、まずはメインの心エコーですね。
お昼はその後になります。
「こんにちは操ちゃん」
「こんにちは。 よろしくお願いします」
大よそ20分くらいして、わたしの番になり中へ。
そこには心エコーの担当医である朝倉さんが待っていました。この方は30代の女性の先生です。
わたしももう慣れたもので個室に入り、カーテンを閉めてもらうと、素早く上着とブラを脱ぎベッドに横になります。
看護師さんがタオルを胸にかけてくれ、そのまま待ちます。
その間、朝倉さんはエコーの機械を起動させチェックをしたら、こちらに向き直ります。
「じゃあジェル塗るね。 冷たいけどがまんしてね」
そう言うと、タオルを外し胸にジェルを軽く落とし、エコーの器機である、バーコードを読み取るような機械でジェルを伸ばしていきます。
右手で器機を、左手で機械を操作しながら細かく右手を動かし、心臓の動きを調べていきます。
心エコーは、超音波検査の一つで、心臓を観測する。 「心臓超音波検査」と言うのが正式名でしょうか。
機械には胸の断面図が映し出されており、鼓動に合わせてドクンドクンと動いています。
まあわたしの心臓の映像なので当たり前なんですけどね。
「うーん、ちょっと左に、そうね、壁に向かって体勢を変えてくれる?」
と言われたので横向きになります。
「大きく息を吸って~、そして吐いて~、はい、いいわよ。 お疲れ様、今ジェル拭きますね。 佐藤さんお願い」
「はい」
佐藤と呼ばれた看護師がやってきて胸に付いたジェルを拭いてくれます。 それが終わったら服を着て、まずはお昼です。
医大の中にはさまざまなお店が入っており、どこにしようか悩みますね。
「ドットルコーヒーでいいかしら? お母さんコーヒーが飲みたくなっちゃったわ」
「僕はそれでいいけど操は?」
「わたしもそこでいいですよ」
という事でドットルのパニーノを頂きましょう。
わたしはエビマヨ、お母さんはアボカドにサーモンが入ったのを、お父さんはジャーマンドックにホットサンドのツナを頼みました。
食べ終わり、循環器内科まで移動します。
流石にGW明けで人が多いですね。
それからさらに30分ほどで、わたしの名前が呼ばれました。
異常は特にないとは思うんですけど、検査結果次第ですかね。
呼ばれた番号の診察室に家族全員で向かいます。




